離婚法律相談データバンク 「夫婦間の意志疎通」に関する離婚問題事例、「夫婦間の意志疎通」の離婚事例・判例:「性格、価値観の違いによる結婚生活の破綻」

夫婦間の意志疎通」に関する離婚事例・判例

夫婦間の意志疎通」に関する事例:「性格、価値観の違いによる結婚生活の破綻」

「夫婦間の意志疎通」に関する事例:「離婚の原因は二人の性格、育った環境、価値観の違いによるものとして離婚を認めた判例」

キーポイント 離婚請求が認められるためには、婚姻関係を継続しがたい重大な理由があるかどうかがポイントになります。
夫婦関係を続けられない理由があるかどうか、夫婦関係は終わっているかどうかが問題となります。
事例要約 この裁判は、夫(原告)が妻(被告)に対して起こした裁判です。

1 結婚
夫と妻は大学のクラブの先輩後輩として知り合い、その後結婚を前提として2年ほど付き合った後、
平成8年11月に結婚の届出をしました。夫と妻の間には長女の咲(仮名)と長男の仁(仮名)がいました。
結婚当時、夫は銀行、妻は商事会社に勤めていましたが、妻は専業主婦となりました。
2 金銭感覚の違い
夫は普段から妻の金銭感覚に対して不安を抱いていましたが、勤務先の銀行の経営の悪化から、
妻のこのままの金銭感覚では家庭の経済が危険だと感じました。また、妻の主婦業を怠ったりすぐキレる性格について、
妻の父親に手紙を送りました。妻の父親からは、互いに話し合うよう返信がありました。
3 夫の無断外泊
夫は仕事が忙しく、夜中に帰宅することもしばしばありましたが、何の連絡もなく外泊をすることがあり、
妻は不審に思っていました。
4 父との話し合い
平成13年12月に夫は、妻の父親に家庭が経済的に破綻しているので、マンションを売却したい、そのために妻とは別居し、妻を自分の実家に住まわせる、それがいやなら熊本の実家に帰ってほしいと電話をしました。
妻は父親に説得をされましたが、夫がなんの相談もなくマンションを売る話を進めることに不満を感じていました。
精神的にも不安定になり、熊本の実家に帰りました。
5 別居
平成14年3月妻は子供達と共にマンションに戻りましたが、会話が交わされることもなく数日が過ぎ、
夫が、言うとおりにできないのであれば生活費の支払いを止めるという内容でメモを残したことから口論になり、夫が胸倉をつかみました。
その後別居をし、妻が子供達を監護しています。
6 調停
平成14年3月、夫は家庭裁判所に夫婦関係調整調停を行いましたが、妻が離婚に応じないため、不調に終わりました。
7 裁判
夫は妻に対し離婚を求めて裁判を起こしました。
判例要約 1 夫の離婚請求を認める
夫と妻は、意思の疎通ができておらず、円満な結婚生活を送ることは期待できないので、離婚が認められました。
離婚の原因は二人の性格、育った環境、価値観の違いによるもので、夫のせいとも妻のせいとも言えないとされました。

2 親権者
長女と長男の親権については、長女と長男が5歳と2歳で、母親の元で育てるのが望ましいとして、
親権者は妻となりました。
原文 主   文

     1 原告と被告とを離婚する。
     2 原告と被告との間の長女A(平成9年○月○日生)及び長男B(平成11年○○月○○日生)の親権者をいずれも被告と定める。
     3 訴訟費用は被告の負担とする。

       事実及び理由

第1 請求
 1 主文第1項と同旨
 2 原告と被告との間の長女A(平成9年○月○日生)及び長男B(平成11年○○月○○日生)の親権者をいずれも原告と定める。
第2 事案の概要
 1 本件事案の概要は,原告が被告に対し,原告と被告との間の婚姻関係は既に破綻しており,婚姻を継続しがたい重大な事由があるとして離婚及び親権者の指定を求めているものである。
 2 原告は、離婚原因として、被告が、①朝食を作らず,シャンプーや原告の下着類などを買おうともしないなど専業主婦としての役割を十分果たしていないこと,②さほどの金額を使う必要のない専業主婦であるにもかかわらず,カードローンやクレジットカードを頻用するなど浪費癖があること,③自己中心的な性格で,自己の辛さだけを不満に思い,原告の仕事の大変さに理解を示すことがなく,また,原告の両親をも理解しようとせず避けていること,④激昂しやすい性格で,相手の話に聞く耳を持たないことなどをあげ,これらのことから原告は、被告との夫婦関係を継続することは不可能だと感じ,平成14年3月13日に自宅マンションを自ら出て行き,以後,原告と被告は別居状態となり婚姻関係は既に完全に破綻しており、原告と被告との婚姻には、婚姻を継続し難い重大な事由があると主張している。
   これに対し,被告は,原告の主張する上記①ないし④の事実は全くなく,破綻もしていないので婚姻を継続し難い重大な事由は存在しないと主張し,被告には,現在の子どもの年齢及び経済的状況から離婚する意思はなく,被告は,原告との夫婦関係を修復したいと考えている。
第3 当裁判所の判断
 1 証拠(甲1ないし3,乙1ないし7,9,13,14の1・2,15,原告本人,被告本人〔ただし,甲3及び原告本人の供述中,後記認定に反する部分を除く。〕)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実を認めることができる。
 (1)原告(昭和41年○月○○日生)と被告(昭和46年○月○日生)とは,大学のクラブの先輩後輩として知り合い,その後結婚を前提として2年ほど付き合った後,平成8年11月4日,婚姻の届出をした。原告と被告との間には,現在長女A(平成9年○月○日生)及び長男B(平成11年○○月○○日生)がいる。
 (2)結婚当時,原告は銀行に,被告は商事会社に勤めていた。なお,被告は,結婚後退職し,現在専業主婦である。
 (3)原告は,結婚当初から,被告の金銭感覚が自分と異なり金遣いが荒い,被告が家事・育児をしっかりしていない,被告には原告に対する理解や原告の両親に対する配慮が欠けているなどと感じ,それらについて不満を抱いていた。しかし,原告は,それらの不満について被告と十分話すことがなかった。
 (4)原告は,平成10年2月ころ,「サイトメガロウィルス感染症」により入院したが,この時も,原告は,上記病気に罹患したのは,被告との生活の心労が原因であると考えていた。
 (5)原告と被告とは,結婚後,葛西の賃貸マンションに居住していたが,原告の勤務先の銀行が,リストラで家賃補助を全廃するとの噂が流れたこともあり,この際思い切ってマンションを購入しようと思い,平成12年10月に,代金約5000万円で世田谷の新築マンションを購入し,入居した。なお,その購入   さらに詳しくみる:いたが,原告の勤務先の銀行が,リストラで・・・
関連キーワード 離婚,別居,夫婦関係調整調停,性格の不一致,親権
原告側の請求内容 ①夫と妻が離婚すること
②夫が親権者となること
勝訴・敗訴 一部勝訴
予想裁判費用
(弁護士費用)
400,000円~600,000円
証拠 1.住民票
・浮気相手と同居していることを証明するもの
2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書
・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの
3.写真、録音テープ、ビデオテープ
・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など
4.探偵社等の調査報告書
・相手の浮気を証明できるもの
5.クレジットカードの利用明細・領収書
・飲食店・ホテルなどの利用記録など
6.パソコン・携帯電話のメール、手紙
・浮気相手とのやり取りを証明できるもの
審査日 第一審 東京地方裁判所判決/平成14年(タ)第490号
第二審 なし
第三審 なし

上部の「性格、価値観の違いによる結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例

事例要約 この裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。
1 結婚
夫と妻は平成12年12月14日、アメリカ合衆国ネヴァダ州の方式によって結婚しました。平成4年にはカリフォルニア州にて長男が誕生しました。
夫はアメリカ国籍、妻は日本国籍を持っています。
2 日本での生活
夫と妻は日本で生活することにしました。遅くとも平成5年8月から、家族3人で日本での生活を始めました。
3 次第に増える夫婦喧嘩…
家族が、日本での生活を始めた当初は夫婦円満でした。しかし、次第に夫婦喧嘩が増え、平成6年には、夫婦喧嘩のときに妻が包丁を手にしたこともありました。
4 夫がニューヨークへ
平成9年12月11日、夫のみがニューヨークへ渡航して、妻と長男は日本に残りました。
妻は夫に対して平成10年1月ころから4月ころまで生活費を送金し、夫はこれを使って生活をしていました。
5 夫の浮気
夫は平成10年6月に再度来日してから日本にいる年は、浮気相手のサトミ(仮名)と同居しています。
平成10年6月ころ、妻の自宅のポストに夫とサトミ(仮名)がニューヨークで一緒に写っている写真が、「ME &SATMI ALWAYS TOGETHER!」などと書かれた封筒と一緒に入れられていました。
平成13年1月ころには、妻の元に、夫とサトミが一緒に写ったプリクラが貼ってある封筒に、「お前と俺は終わったんだ。」「俺は離婚したいんだ!」などの内容が書かれた手紙と共に、夫の署名のある離婚届が送られました。
6 その後
妻は平成7年にアメリカ合衆国の永住権を取得し、平成12年8月25日、長男と共にニューヨークへ引越しました。
夫は日本に住んでいます。
判例要約 1 適用される法律は日本法
夫はアメリカ国籍で、妻は日本国籍のため、どの国の法律によって離婚請求を判断するかが問題になります。
夫と妻、長男は共に遅くとも平成5年8月から、少なくとも平成9年12月ころまで主に日本で生活をしているため、婚姻生活を最も長く送ったのは日本であり、離婚原因も日本で発生したと認められます。
夫婦に最も密接な関係がある地の法律は日本の法律であるといえるので、この離婚請求については日本法が適用されるのが適当です。
2 婚姻関係破綻の原因は夫の浮気にある
平成6年の夫婦喧嘩の際、夫が妻に対して差別的発言や包丁を手にするような言動があったり、訪問者の前で夫と妻が口論するようなことがあっても、平成9年12月までは夫と妻は同居して婚姻生活を続けていました。夫が同月ニューヨークへ渡航した後も、妻が生活費を送金し、夫がこれで生活する関係を維持していて、少なくともこのころまではまだ婚姻生活が破綻したとは認められません。
よって、平成10年3月以前の時点で夫がサトミと浮気をしたことが、妻との婚姻関係破綻の原因といえます。
3 夫の離婚請求を認めない
離婚の原因を作った者からの離婚請求を裁判所は認めないという大原則があります。
ただし、離婚の原因を作ったものからの請求でも、離婚請求が認められる場合があります。それは、夫婦の別居が二人の年齢と別居期間との対比で相当の長期間であって、未成年の子供がいない場合には、離婚を認めることによって、相手方が精神的、社会的、経済的に過酷な状態におかれない場合です。
今回のこの夫婦の場合、夫34歳、妻37歳ですが、同居期間は約5年半で、別居期間は約5年間に留まっています。別居期間が、夫と妻の年齢と同居期間と比べて相当の長期間に及んでいるとはいえません。
また二人の間には満10歳にすぎない長男がいることも併せると、離婚原因を作った夫からの離婚請求を認めることはできません。

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