「意義」に関する離婚事例・判例
「意義」に関する事例:「職の定まらない暴力夫が妻に離婚を請求された事例」
「意義」に関する事例:「妻が職の不安定な暴力夫に離婚請求と親権の主張をして、認められた判例」
キーポイント | ①離婚が認められるためには、結婚生活をこれ以上継続することができない重大な理由が当事者の間になければなりません。 当事件では夫、妻から主張された様々な事実を裁判所が吟味し、この「重大な理由」があるかないかを判断しようとしています。 ②離婚に関する事件では「離婚の原因を作った者の離婚請求を裁判所が認めない」という大原則があります。 当事件では、結婚を破たんする原因が妻だけに存在しているのかが判断しようとしています。 ③子供の親権については、子供の発育状況を考慮し判断しようとしています。 |
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事例要約 | この裁判を起こしたのは、妻(原告)であり、裁判を起こされたのは、その夫(被告)です。 1 結婚 当事件の当事者である妻は、夫と平成12年9月30日に婚姻の届出をし、夫婦となりました。 2 夫の仕事 結婚後、夫は安定した職につかず、日雇い業などを転々と行っていました。 そのため、安定的な仕事を行わない夫に妻は不満を持ち、よく喧嘩がおきていました。 喧嘩の際、妻は夫からの暴力をうけるようになりました。 3 妊娠と別居 妻は平成13年4月3日に妊娠したことを夫に伝えました。 しかし、夫は喧嘩をしている間に浮気による妊娠と誤解し、大喧嘩をしてしまいます。 その後、夫の不安定な職業の状態では生活ができないという理由もあり、妻は実家に帰ります。 4 別居状態から離婚請求へ 妻は夫が安定した職業につかないこと、暴力をふるうことを理由として裁判所に離婚請求、子供の親権の主張を行いました。 |
判例要約 | 1 結婚生活をこれ以上継続することができない重大な理由が当事者の間にあります。 夫が安定的な職につかない事、夫が暴力をふるう事は「重大な理由」の判断に大きな影響を与えています。 2 婚姻の破綻の責任が妻(原告)だけに存在しておらず、妻(原告)は離婚の原因を作ったとは言えず、離婚請求ができます。 夫が安定的な職につかない事、夫が暴力をふるう事が「結婚生活の破綻の責任が妻だけに存在」しているとはいえないということです。 3 子供の親権者は、妻(原告)と裁判所は判断しました。 子供が1歳であり、とくに母親を必要とする歳であるということからこのように判断しています。 |
原文 | 主 文 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告と被告との間の長女A(平成13年○○月○日生)の親権者を原告と定める。 3 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 主文同旨 第2 事案の概要 本件は,原告である妻が,被告である夫は,平成12年10月以降定職に就かず,就職が決まっても正当な理由もなくすぐに辞めることを繰り返し,また,気に入らないことがあると,原告に対し暴力を振るったり暴言を吐くなどしたとして,婚姻関係が破綻していることを理由に,離婚と長女の親権者を原告と定めることを求めている事案である。 1 原告の主張 原告の主張の概要は,次のとおりである。 (1)被告は,平成12年3月,勤務先であるB株式会社(以下「B」という。)から神奈川県××市××の事務所に転勤するよう命じられたが,この転勤や××での仕事が気に入らないなどとして,同年10月,自己都合により退職した。 (2)上記退職後,被告は,東京都渋谷区□□の被告の両親宅での同居を希望したが,両親の反対等により,練馬区△△に引っ越しをした。 (3)被告は,同年11月ころから新宿の職業安定所に通っていたが,原告に対し「△△から新宿まで行くのは大変だ,□□に住んでいれば便利だった」等の不満をぶつけることが多くなった。 (4)原告は,平成13年3月,被告から腹部を蹴られたり,背中から投げ飛ばされるとの暴力を受けた。 (5)被告は,同年4月,原告に対し,原告の妊娠について「誰の子だ」などと暴言を吐き,大げんかとなった。 (6)被告は,同月,卵卸売会社に就職をしたが,翌月の半ばには退職をした。原告は,被告に退職理由について尋ねたが,被告から明確な説明はなかった。 (7)被告は,同年7月ころから,再度職業安定所に通うようになったが,原告が,勤務先のクリニックの慰安旅行に参加したことから不機嫌になり,部屋を荒らすなどした。 また,原告が休日に富士市の実家に帰ると,電話で原告の父親に「てめえ,ぶっ殺してやる」などの暴言を吐いた。 (8)原告は,同年8月,被告から,生活費について「俺の金を何に使った」などとの暴言を吐かれた上,投げ飛ばされるなどの暴力を振るわれた。 被告は,同月,99円ショップに就職が決まったが,東京都中央区築地の青果卸売会社に採用されたとして2日で転職した。 被告は,同月中旬から,その青果卸売会社に通勤を始め,原告は,午前2時に起きて朝食を作ったが,被告は,「頭がボーッとして仕事ができない。食事に睡眠薬を盛っただろう」などと難癖をつけた挙げ句,2週間でその青果卸売会社を辞めてしまった。 (9)原告が同年9月25日に勤務先のクリニックを退職した際,職場で原告の送別会が開かれたところ,被告は,原告の帰りが遅くなったことが気に入らず,クリニックの院長に対し,電話で「人の女房を連れ回してどういうつもりだ。謝れ。」等の暴言を吐いた。 (10)被告は,平成14年2月,築地のさんま卸売会社に就職したが,1週間でこの会社も辞めるに至った。 (11)以上のことから,原告は,被告との生活に耐えられず,平成13年11月に長女を出産した後被告と別居したままであり,原告と被告との婚姻関係は破綻した。よって,原告と被告との間には,婚姻を継続し難い重大な事由が存在する。 (12)原告は,平成13年11月に長女を出産した後,現在に至るまで,富士市の原告住所地で,両親と同居して長女を養育しており,養育 さらに詳しくみる:であり,原告と被告との婚姻関係は破綻した・・・ |
関連キーワード | 離婚,無職,暴力,妊娠,親権 |
原告側の請求内容 | ①夫との離婚 ②子供の親権 |
勝訴・敗訴 | 全面勝訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
400,000円~600,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成14年(タ)第584号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「職の定まらない暴力夫が妻に離婚を請求された事例」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | 1 登場人物 訴えた人(原告 あゆみ 仮名 34歳)には夫のだいすけ(仮名)がおり、 訴えられた人(被告 ひろし 仮名 37歳)には妻のさくこ(仮名)がいます。 2 出会い あゆみとひろしはともにCという団体の会員であり、C会館で行われたC日中関係委員会の会合にて知り合い、友人として交流がスタート、その後男女の関係を結んで交際を開始しました。 お互いに夫や妻がいる状態で結婚の約束をしています。 3 あゆみとだいすけとの夫婦生活について あゆみと夫だいすけは平成8年10月ころ結婚しましたが、あゆみは夫婦生活よりも仕事を重視しており、最後にだいすけと関係をもったのは結婚前の平成7年秋が最後で、その後は結婚後も含めて関係が途絶えていました。あゆみとだいすけは平成13年5月には別居するようになりました。 あゆみは2つの会社の代表取締役であり、だいすけも別の会社の副社長や代表取締役であるがお互いが経営する会社はグループ会社であり、お互いを仕事上のパートナーとして考えており、結婚していることが仕事上での信用にもつながると考えていました。 4 ひろしとさくことの夫婦生活について ひろしは自らの父が経営する医療法人の常務理事を務めており、ひろしとさくこはともに医療法人が経営する介護老人保健施設で働いていましたが、結婚した平成11年2月前後から施設運営について意見の対立が生じたことなどから結婚当初から別居するようになりました。ひろしはさくことの関係を修復したいと考え、平成12年8月には両名の間に子が生まれましたが、結局は修復することなく別居状態が続いていました。そのころからひろしは何回かさくこに離婚を申し入れていましたが全て拒絶されました。また、ひろしの母も孫であるさくこの子に執着しており、さくこの味方をしています。調停などの具体的な行動は取っておらず、毎月約20万円の生活費を支払ってきました。 5 あゆみとひろしの生活について 二人は、お互いに結婚していることを知りつつ平成17年3月から新宿にマンションを借り、仕事と両立する範囲で生活を共にするようになった。 6 あゆみの妊娠 生活を共にしてからほどなくあゆみが妊娠していることが発覚し、ひろしは結婚を申し込んだが、あゆみは仕事や結婚生活に対する気持ちの整理ができずに結婚を断り中絶しましたが半年後再度妊娠しました。この時点でお互いにだいすけ・さくこと離婚したうえで結婚するという約束をしています。 7 あゆみとひろし、それぞれの離婚に向けて あゆみはだいすけにひろしとの子供を妊娠していることを告げ離婚を申し入れ、だいすけは仕方なく承諾しましたが、お互いの間には連帯保証関係や、仕事面での課題などがあり、すぐには離婚ができない事情があった。またあゆみの父にこのことを報告した場合、あゆみは最悪同族グループから追放されてしまう事態もあゆみは予測していました。 ひろしの方も改めて離婚を求めたが拒否されました。ひろしの方も自らの両親にあゆみとの結婚を認めてもらえるか不安を抱えていました。 8 あゆみのケガ 結婚の約束後、お互いに離婚をするための諸問題や結婚後の生活について話し合いました。ひろしはあゆみの状況を踏まえて、最悪あゆみが仕事を辞めなければならなくなり、ひろしが一人であゆみと生まれてくる子の生活を支え、さらにさくことの間に生まれた子にも養育費を払わなければならなくなることも予想されるので、二人が出会ったCの活動を控えてほしいと言ったが、受け入れてもらえませんでした。何度か話合いをしましたが、ひろしはあゆみが結婚を真剣に考えていないように思えたため、ひろしはあゆみの頬を少なくとも3回は平手打ちをしています。その後も意見対立が続いていたため、ひろしはあゆみとの共通の知人に電話で仲裁に入ることを依頼しようとした際、あゆみが電話を取り上げようとし、もみ合っているうちにひろしがあゆみを押したため、あゆみは左手を床について左手TFCC損傷という負傷を負った。 9 ひろしとあゆみの夫だいすけとの面会 ひろしはだいすけと面談した際、あゆみの父親などあゆみの親族が経営するグループ企業のために協力をしていくことを言ったため、ひろしはだいすけがあゆみとの関係を完全に断つつもりがないこと知りました。 10 あゆみの流産 その後、まもなくしてあゆみは切迫流産の疑いで診察を受け、稽留流産と診断されました。 11 あゆみとひろしの破局 ひろしはCの活動に関する意見の対立と流産から、あゆみとの結婚に疑問を持ちはじめ、このころから職場の従業員のゆか(仮名)と交際を開始しました。このことはあゆみが依頼した調査会社の調査によってあゆみが知りあゆみは叱るようになり、ひろしは結婚の約束をとりやめてあゆみに別れ話をしました。 12 あゆみの訴え ひろしは自分勝手に結婚の約束を破り、暴力振るって流産までさせたとして損害賠償として2,000万円を請求しています。 |
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判例要約 | 1 ひろしとあゆみの結婚の約束の有効性 この結婚の約束は、お互いの離婚が成立してからの結婚となるため、どちらか一方でも離婚することが困難な場合、実現の可能性が低い約束を破ったにすぎません。そのため、これによる損害賠償は認められません。この場合、ひろしとさくこの離婚についてはひろしに責任があり、未成年の子供もおり、母の反対などもあるので難しいと言え、またあゆみにとっても仕事の面や財産上の問題で離婚することは現実的ではなかった。 2 ひろしの暴力について あゆみの主張では、平手打ちを10回以上し、わざと突き飛ばされ、お腹を蹴られて流産させられたと主張しているが、明確な裏付けのある証拠がなく、診断書には「転倒」とされており、仮にあゆみの主張のような暴力があったとすればこのような事実をもとに診断書を書くため、医師に対して診療時にこのような説明をした様子がなく信用できないため、主張を認めることができません。ひろしの主張もただ重なり合うように倒れただけというのも、診断書を見る限り認められません。また流産に関しても、診断書からお腹を蹴られた事実を認めるには足りません。 お互いの証拠を照らし合わした結果、少なくともひろしはあゆみに対して3回は平手打ちをし、押したと言えます。この点で損害を賠償しなければなりません。 3 慰謝料について あゆみは証拠により左手の負傷の治療のため整形外科に通院していることが認められます。この点について45万円が認められます。また治療実費、通院交通費についても認められるため、治療費6万4,436円、交通費400円の合計額51万4,836円となります。 |
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