「打撲」に関する離婚事例・判例
「打撲」に関する事例:「喧嘩が絶えない夫婦の結婚生活の破綻」
「打撲」に関する事例:「婚姻関係の崩壊は夫にだけ原因があるわけではないとして、夫からの離婚請求を認めた判例。」
キーポイント | 離婚が認められるためには、結婚生活をこれ以上継続することができない重大な理由が当事者の間になければなりません。 婚姻関係が継続しがたい重大な理由があるかどうか、夫には夫婦関係を破綻させた原因があるかがポイントになります。 |
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事例要約 | この裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。 1 結婚 夫と妻は平成2年7月7日に結婚しました。 当時夫には定職がなかったため、妻が働いて生活を支えていました。しかし、平成2年9月に夫が新聞社に就職したことから、妻は退職して専業主婦として夫の給与や家計を管理するようになりました。 平成4年7月に長男が誕生しました。 2 夫婦喧嘩 妻は長男の妊娠6ヶ月検診の日に切迫流産になり、出産まで入院していました。 そのため妻は体力が落ち、出産後も育児に疲れ、精神的に不安定な状態となりました。 夫は新聞社勤務という仕事柄、多忙で勤務時間が不規則だったため、妻からの家事、育児の要求に応えきれないことも多くありました。 このころから、妻は夫が無駄遣いをしがちなことや、食事の支度など家事を十分にしないなどとして不満を抱いていました。一方夫も、妻が家事や食事の支度を十分にしないことや、すぐに実家の母親を頼ることに不満を抱いていました。 そのため、夫婦間では家事のことや金銭面でよく喧嘩がありました。時には暴力が伴うこともありました。 3 心機一転引越しをするも… 夫と妻は平成5年4月ころ、心機一転すべく引越しをしました。 しかし、ここでも時には暴力を伴う喧嘩が絶えませんでした。夫は同居を続けていては勤務にも支障が出ると考え、家を出て、平成6年1月に妻に対して離婚の調停を申立てました。 平成6年3月8日、夫と妻は当分の間別居して、夫が妻に対して毎月18万円の生活費を支払うという内容の話し合いがつきました。 しかし、平成6年5月ころ、夫が家に戻り同居することになりました。 4 マンション購入 夫は妻から勧められてマンションを購入し、平成8年7月に引っ越しました。 しかし、このため夫は毎月マンションのローンと管理費の支払いを負担することになり、家計に余裕がない状態になりました。 5 夫婦仲がうまくいかない日々 その後も夫と妻は互いに相手の言動に不満を抱くなどして、暴力を伴う喧嘩を繰り返しました。妻は夫婦喧嘩の際、自分の身を守るために包丁を手に持つこともありました。 6 別居 平成10年10月27日、夫と妻は長男の前でお金の問題で殴りあうなどの喧嘩になり、妻が頭部打撲等の怪我をして、妻の父親が救急車を呼ぶほどの騒ぎになりました。 これをきっかけに、夫は家を出て実家に戻りました。 妻は長男と共にマンションで生活して別居生活が続いています。 7 調停を申立てる 平成10年12月、妻は夫に対して夫婦の生活費を支払うようにと東京家庭裁判所に調停を申立てました。 夫も平成11年、離婚の調停を申立てました。 夫の申立てた調停は話し合いがまとまらずに終わりましたが、妻の申立てた調停は、夫がマンションのローンのほか、生活費として15万円を妻に支払うといった内容の話し合いが成立しました。 8夫、妻の気持ち 夫は別居後、長男とほとんど交流がありません。また、夫には妻とやり直す気持ちはありません。 妻はマンションで長男と暮らしています。妻は夫が暴力を振るったり、父親としての責任を自覚しないで一方的に離婚を求めるのは身勝手だと思っていて、夫と離婚する気はありません。 |
判例要約 | 1 婚姻関係を継続しがたい重大な理由がある 遅くとも平成5年4月ころから、平成10年10月27日まで、夫と妻は喧嘩を繰り返して、夫婦関係は改善されないだけではなく、最後の別居の頃には包丁を手に持ったり、救急車を呼ぶまでになっていて、悪化の一途を辿っています。 その間も何回か別居して、夫は協議離婚届を提出したり家庭裁判所に2回離婚調停の申し立てをしています。 平成10年10月27日以降、夫と妻は完全に別居して4年が経過していますが、夫婦関係が改善される兆しすらないことなどを考えると、夫婦間の婚姻関係は回復の見込みがないほどに破綻していて、婚姻関係を継続しがたい重大な原因があるといえます。 これは未成熟の子がいることを考慮しても判断は変わりません。 2 夫の離婚請求を認める 離婚の原因を作った者からの離婚請求を裁判所は認めないという原則があります。 妻は、夫の一方的な暴力や家族を放って家を出たことにより、婚姻関係が破綻したと主張します。 夫婦には、一緒に暮らし、家計を共通にして助け合って家庭を維持する義務があり、これに違反すると離婚の原因として認められます。 しかし、夫が妻に暴力を振るったとしても、夫婦喧嘩の後に、家を出るのは常に夫であり、離婚の申立ても夫からであることからしても、夫の暴力が一方的なものとは認められません。 また、夫は別居中でも夫婦が生活していく上で必要なお金を妻に払っていて、妻と長男が生活しているマンションのローンと管理費の支払いを続けているため、上記の義務に違反しているとはいえません。 よって、夫の離婚請求は、離婚の原因を作った者からの離婚請求には当たらないので、認められます。 3 長男の親権者は妻に 妻は別居を始めた平成10年10月以来、長男を育て、仲良く生活しているため、この状況に特に問題とする点はありません。 これに対して夫は、妻との別居の間長男とほとんど交流がない上、仕事柄忙しく時間も不規則なため、現在10歳の長男を十分に育てることは困難です。 よって、長男の親権者は妻とするのが相当です。 |
原文 | 主 文 1 原告と被告とを離婚する。 2 原被告間の長男A(平成4年○月○日生)の親権者を被告と定める。 3 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 主文1項と同旨 2 原被告間の長男A(平成4年○月○日生)の親権者を原告と定める。 第2 事案の概要 原告と被告は,婚姻の届出をした夫婦であるが,両者の間には,未成年の長男Aがいる。原告は,原被告間の婚姻関係が完全に破綻していて,婚姻を継続し難い重大な事由があると主張して,離婚,Aの親権者を原告と定めることを求めている。他方,被告は,上記事由の存在を否定した上,上記事由が存在するとしても,有責配偶者からの離婚請求であって許されないと主張し,離婚請求が認められる場合は,Aの親権者を被告と定めることを求めて,争っている。 第3 当裁判所の判断 1 前提事実として,証拠等(甲1ないし6,7の1ないし3,8の1ないし4,9ないし16,乙1,4,10ないし13,原告本人,被告本人,弁論の全趣旨)によれば,次の事実が認められる。 (1)原告(昭和40年○月○○日生)と被告(昭和36年○月○○日生)は,昭和61年ころ知り合い,その後,結婚を前提として豊島区で同棲するようになったが,被告が,原告の子を妊娠し,中絶したこともあった。 そして,原告と被告は,平成2年7月7日に婚姻の届出をした。当時,原告は,定職がなかったため,被告が働いて生活を支えていたところ,同年9月,原告が新聞社に就職したことから,被告は,同年12月に退職し,以来,専業主婦として原告の給与など家計を管理するようになった。 原告と被告は,入籍当初,被告が住んでいた墨田区のワンルームマンションで結婚生活を送っていたが,平成4年6月,江東区の賃貸マンションに転居し,同年7月4日,Aが生まれた。 (2)被告は,Aの妊娠6か月検診の日に切迫流産となり,出産まで入院していたため,体力が低下した上,出産後も育児に疲れがちとなり,精神的にも不安定な状態となった。 一方,原告は,新聞社勤務という仕事柄,多忙かつ勤務時間が不規則であり,被告からの家事や育児の分担の要求に,応えきれないことも多かった。 このころから,原告は,被告が生活費を倹約することをせず浪費がちである,食事の支度などの家事を十分にしないなどとして,不満を抱いており,一方,被告も,原告が家事や育児を分担しない,すぐに実家の母を頼るなどとして,不満を募らせており,原告と被告との間で,家事等の分担や金銭面のことなどをめぐって喧嘩,時には暴力を伴う喧嘩もあった。 そして,原告は,離婚を考えるまでになり,Aの親権者を被告と定めた離婚届を用意し,被告がこれに署名したので,平成4年10月26日,離婚届を区役所に提出したが,被告の申立てにより,平成5年1月ころ,離婚無効の審判がなされ,結局,結婚生活は継続された。 (3)その後,原告と被告は,心機一転すべく,平成5年4月ころ,千葉県市川市の賃貸アパートに転居した。 しかし,ここでも(暴力を伴う)喧嘩が絶えなかったことから,原告は,同居を続けていては勤務にも支障が生じると考え,家を出た上で,平成6年1月,千葉家庭裁判所市川出張所に対し,被告を相手方として,夫婦関係調整(離婚)の調停を申し立て(平成6年(家イ)第14号),平成6年3月8日,原告と被告は当分の間別居し,原告が被告に対し毎月18万円(6月と12月は30万円を加算)の婚姻費用を支払う旨の調停が成立 さらに詳しくみる:,平成6年1月,千葉家庭裁判所市川出張所・・・ |
関連キーワード | 暴力,別居,親権,婚姻費用,有責配偶者,悪意の遺棄 |
原告側の請求内容 | ①妻との離婚 ②長男の親権 |
勝訴・敗訴 | 一部勝訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
400,000円~600,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成13年(タ)第794号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「喧嘩が絶えない夫婦の結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この事件は妻(原告)が夫(被告)に対して起こした裁判です。 1 結婚 夫と妻は、平成9年7月頃に同居を開始し、平成10年10月10日に婚姻届を提出しました。 2 妻の収入で生活費を賄っていた 夫は、六本木のバーで働いていたが、平成9年8月に閉店となり、その後は失業保険やビリヤードの賞金・コーチなどで月に3~10万円の収入を得ていたが、夫はすべて自分で消費してしまうため、夫婦の生活費は妻の収入で賄っていました。 3 ビリヤード教室を開業し生活が苦しくなる 平成10年4月に夫はビリヤード教室を開業し、妻もその手伝いに専念する為、今まで行っていた仕事を辞めました。 しかし、収入が少なく、夫婦で持っていた貴金属を売るなどで生活費を捻出したりしていました。 4 夫の暴力と散財 夫は、外食が多く月の食費だけで10万円を超えることもあり、妻から小遣い2万円をもらっていました。 しかし、生活が困窮している為、小遣いを減らせないかと交渉をすると夫は妻に暴力を振るうため、妻は借金をしてでも小遣いを渡しておりました。 平成11年3月ころから、夫の暴力は目立ち始めました。 5 夫の暴言・暴力がエスカレートし妻が後遺症の残る怪我を負う 夫の暴力は、物を投げるといったところから次第にエスカレートしていきました。 平成13年3月12日には、妻の前胸部を強く蹴ったことにより治療を余儀なくされました。 平成13年5月2日には、夫が鉄製のゴミ箱で顔正面を殴ろうとしたため、妻は左手で避けようとし、ゴミ箱で左腕を強打され後遺症が残る傷害を負いました。 夫は、妻がお金が用意できない際には、暴言を浴びせ妻に恐怖感を与えました。 6 夫の請求に応えるために妻が借金し破産宣告を受ける 妻は夫の暴力を避けるため、親族や金融会社から借り入れを繰り返し、借金総額が2,300万円に上り、夫と妻は破産宣告を受けました。 7 夫婦の別居 妻は、日ごとに激しくなる夫の暴力から逃れるために、平成13年6月10日に身の回りの荷物の身を持って知人宅へ避難し、以来別居を継続しています。 |
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判例要約 | 1 夫婦生活破綻の原因は夫にあるとして、夫との離婚を認める 夫の暴力や暴言及び、収入に合わない支出を続けたことにより、妻が多額の借財を背負うに至り、経済的にも破綻したことにより結婚生活を続けるのは困難と思われ、妻の離婚請求を認められました。 2 慰謝料・賠償請求として妻の主張を一部認める 夫の暴力や暴言及び、収入に合わない支出を続けたことにより、妻が被った精神的苦痛に対する慰謝料の額は500万円と認めるのが相当です。 また、夫から受けた暴力により後遺障害を負った件に関しては、後遺障害についての逸失利益(本来、後遺症がなければ獲得できていた利益)を算定すると821万2,960円となります。 妻が被った後遺障害についての慰謝料は、通院に伴う慰謝料も含め、400万円と認めるのが相当です。 財産分与に関しては、妻が結婚当初700万円の現金を保持し、これが結婚生活によって失ったとされる証拠はありません。 現在、夫から受けた借金も免責を受けていることから離婚に伴い清算をする必要のある資産はないとされ、財産分与での請求は認められません。 以上のことから、妻は夫に対し1,721万2,960円の請求をすることを認められました。 |
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