離婚法律相談データバンク 「寄与度」に関する離婚問題事例、「寄与度」の離婚事例・判例:「夫の威圧的な行為(DV)による結婚生活の破綻」

寄与度」に関する離婚事例・判例

寄与度」に関する事例:「夫の威圧的な行為(DV)による結婚生活の破綻」

「寄与度」に関する事例:「妻の反対訴訟により、離婚が認められたことに加えて、財産分与、慰謝料、養育費を支払うことになった判例」

キーポイント 威圧的な行為(DV)や浮気をした夫が、妻に離婚の請求の裁判を起こしたことに対し、反対に妻は、離婚請求に加えて財産分与や慰謝料等を請求する裁判を起こしています。
このように、相手が裁判を起こしたことに対して、反対に裁判を起こすことを反対訴訟をいいますが、反対訴訟を起こした妻の請求がほぼ認めらたのが当判例のポイントになっています。
事例要約 この裁判を起こしたのは、夫(原告)であり、裁判を起こされたのは、その妻(被告)です。

1.結婚
当事件の当事者である、夫は昭和55年春頃に妻とお見合いで知り合い、昭和56年11月18日に婚姻の届出を行い、夫婦になりました。
2.夫の威圧的態度
夫は、妻よりエリートであると態度を取り、小さなことでも妻が一方的に悪いという態度を取っていました。
妻は、結婚後半年で体調が不良になってしまい、通院をするようになりました。
3.転居と子供の誕生
夫は、昭和58年1月にマンションを購入し、夫婦ともそこに転居し、生活を始めました。
その頃に、長男の太郎(仮名)が誕生し、太郎の夜鳴きなどで子育てに悩んでいた妻が、夫に子育てを手伝ってもらいたいと相談しても、断られる始末でした。
また次男の次郎(仮名)と長女の花子(仮名)が誕生すると、平成4年7月には夫の留学により、家族そろって渡米をすることになりました。
夫はとても楽しく留学生活をしていましたが、妻は慣れない地での生活に加えて、子育ても強いられたので、精神的苦痛を一層酷いものになりました。
結局、家族は平成5年6月に、日本に帰国をしました。
4.二世帯住宅の購入
夫は、平成5年8月に二世帯住宅を購入し、妻と子3人、夫の両親とともに生活をすることになりました。
また妻は、平成6年7月に次女の妊娠が分かりましたが、夫は出産に強く反対しました。
しかし妻はこれを押し切り、次女の京子(仮名)を出産しました。
5.夫の浮気、子供たちへの暴力
夫は、平成10年11月に海外出張しましたが、妻はこのときに夫の浮気を疑うようになりました。
また夫は、平成11年6月ころから、子供たちに英語の勉強の指導において、必要以上の暴力行為をし、妻は精神的に圧迫されることになりました。
そして妻は、平成11年11月に夫に将来的な離婚を含め、寝室を別々にすることを提案し、夫は了承することになりました。
また妻は、夫婦の関係を直したい思いから、夫ともに夫婦カウンセリングを受けましたが、改善することができませんでした。
6.夫が当判例の裁判を起こす
夫は、平成14年6月に、夫婦関係調整の調停の申し立てをしましたが、不成立に終わったことにより、当裁判を起こしました。
判例要約 1.離婚の原因は夫にある
夫と妻の結婚生活は、夫が妻や子供たちに対し自己支配欲から、威圧的な態度をとったことにより、バランスが崩れていきました。
その上で、夫は浮気をしたことにより、平成14年5月に結婚生活が破綻したと、裁判所は判断しています。
これに対して、夫は平成12年2月以前に、離婚の原因はお互いにあるか、妻の行動に原因があると主張していますが、裁判所はその主張には理由が無いとしています。
2.夫は慰謝料を支払うこと
夫は、妻に対し日常的に威圧的な態度を取り、また浮気をしたことにより、結婚生活が破綻したことから、離婚の原因を作った者といえます。
一方妻は、一時は夫も含めて家族仲良く平和に暮らしていた時期もあったことを考えると、妻の請求した慰謝料700万円から減額し、慰謝料は350万円が相当と、裁判所は判断しています。
3.財産分与について
裁判所は、夫が妻に支払う財産分与の金額を下記のとおりに決めています。
①不動産・預貯金の合計が1億348万円であり、その2分の1から各種差し引きをした額の3,140万円。
②夫の退職金が3,759万円であり、夫婦生活を形成した結婚時から破綻までの期間から計算をした1,140万円。
③夫が受け取る年金は、夫婦で作り上げた財産であるため、老齢厚生年金と退職年金のうち、約30%の金額。
4.親権は妻にある
4人の子供の子育ては、主に妻がやっており、子供たちは安定して生活をしていることから、妻が親権者となるのがふさわしい、と裁判所は判断しています。
5.夫は養育費を支払うこと
妻は現在パートタイムで収入を得ているのみで、子供たちの養育費を負担するのに無理があると言えます。
したがって、夫は子供一人あたりにつき、月9万円を支払うべき、と裁判所は判断しています。
原文 主文
 1 原告(反訴被告)と被告(反訴原告)とを離婚する。
 2 原告(反訴被告)と被告(反訴原告)間の長男A(昭和**年*月*日生),二男B(平成*年*月*日生),長女C(平成*年*月*日生),二女D(平成*年*月*日生)の親権者をいずれも被告(反訴原告)と定める。
 3 原告(反訴被告)は,被告(反訴原告)に対し,長男A,二男B,長女C,二女Dの養育費として,本判決確定の日の翌日から,上記未成年者らがそれぞれ成人に達するまで,毎月21日限り,1か月あたり各9万円の割合による金員を支払え。
 4 原告(反訴被告)は,被告(反訴原告)に対し,350万円及びこれに対する平成15年10月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 5 原告(反訴被告)は,被告(反訴原告)に対し,財産分与として,3140万円及びこれに対する本判決確定の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 6 原告(反訴被告)は,被告(反訴原告)に対し,財産分与として,平成18年12月31日限り,1140万円及びこれに対する本判決確定の日の翌日または平成19年1月1日のいずれか遅い日から支払済みまで,年5分の割合による金員を支払え。
 7 原告(反訴被告)は,被告(反訴原告)に対し,財産分与として,第1項の離婚判決が確定した日以降において,
 (1)退職年金を支給されたときは,当該支給にかかる金額の3割に相当する金額を当該支給された日が属する月の末日までに支払え。
 (2)老齢厚生年金を支給されたときは,当該支給にかかる金額の3割に相当する金額を当該支給された日が属する月の末日までに支払え。
 8 被告(反訴原告)のその余の反訴請求を棄却する。
 9 訴訟費用は本訴及び反訴を通じてこれを2分し,その1を原告(反訴被告),その余を被告(反訴原告)の負担とする。
 10 この判決は,第4項に限り,仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求
 1 本訴請求
 (1)主文第1項と同旨。
 (2)原告(反訴被告,以下単に「原告」という。)と被告(反訴原告,以下単に「被告」という。)間の長男A(昭和**年*月*日生。以下「長男A」という。),二男B(平成*年*月*日生。以下「二男B」という。),長女C(平成*年*月*日生。以下「長女C」という。),二女D(平成*年*月*日生。以下「二女D」という。)の親権者を原告と定める。
 2 反訴請求
 (1)主文第1項と同旨。
 (2)主文第2項と同旨。
 (3)原告は,被告に対し,長男A,二男B,長女C,二女Dの養育費として,本判決確定の日の翌日から同人らが22歳に達する月まで,毎月21日限り,1か月あたり各金15万円の割合による金員を支払え。
 (4)原告は,被告に対し,金700万円及びこれに対する平成15年10月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 (5)原告は,被告に対し,5645万円を財産分与し,さらに,毎月相当額の年金を分与する。
第2 事案の概要
   本訴は,夫である原告が,被告に対し,原告と被告の婚姻関係は既に破綻しており,婚姻を継続し難い重大な事由があるとして(民法770条1項5号),離婚を求めた事案である。
   これに対し,反訴は,妻である被告が,原告に対し,原告は日常的に被告に高圧的,侮辱的な振る舞いなどを繰り返した上,不貞行為に及んで婚姻関係を破綻させたとして(民法770条1項1号,5号),離婚を求め,合わせて,財産分与並びに慰謝料及び養育費の支払を求めた事案であ   さらに詳しくみる:り,婚姻を継続し難い重大な事由があるとし・・・
関連キーワード 離婚,慰謝料,養育費,財産分与,不貞行為,不倫,浮気,親権,DV
原告側の請求内容 ①妻との離婚
勝訴・敗訴 全面敗訴
予想裁判費用
(弁護士費用)
4,400,000円~4,600,000円
証拠 1.住民票
・浮気相手と同居していることを証明するもの
2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書
・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの
3.写真、録音テープ、ビデオテープ
・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など
4.探偵社等の調査報告書
・相手の浮気を証明できるもの
5.クレジットカードの利用明細・領収書
・飲食店・ホテルなどの利用記録など
6.パソコン・携帯電話のメール、手紙
・浮気相手とのやり取りを証明できるもの
審査日 第一審 東京地判平成17年5月13日(平成15年(タ)第688号、平成15年(タ)第849号)
第二審 なし
第三審 なし

上部の「夫の威圧的な行為(DV)による結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例

事例要約 裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。
1 結婚
夫はA航空のパイロットとして勤務していました。B航空のC空港支店に勤務していた妻と知り合い、昭和53年7月23日に結婚しました。
夫と妻の間には長女の花子(仮名)、二女の桃子(仮名)が生まれました。
2 妻のヒステリー
妻は結婚後、東京都世田谷区のマンションで夫と結婚生活を送っていましたが、夫と意見が対立すると感情を抑えられず激怒することがありました。そのため、夫と妻は何度か喧嘩になり、夫が離婚届を準備したり、実家に戻ったことがありました。
3 妻、精神の不安定悪化
妻は平成8年に勤務先の同窓会幹事を引き受け、その準備に専念するあまりに睡眠不足になり、精神的に不安定な状態になりました。些細なことに怒ったり、大声でわめいたり、家具を壊したり夜間に外を徘徊するなどの行動に出るようになりました。
夫は機長昇進のための試験を控えていたため、妻のこのような言動を心配しながらも対応に困り、不穏な日々を送っていました。
4 妻がマンションを出る
妻はこのころから旅行会社の試用社員として勤務するようになり、平成8年11月にはマンションを出ました。妻は夫との別居当初はホテルに泊まり、その後はウィークリーマンションに住んでいました。
5 自宅購入
夫は以前から自宅購入を考えており、平成8年12月24日に住宅ローンを組んで自宅を購入しました。また、夫はこの頃機長に昇格しました。
6 妻を自宅に
妻は平成9年2月に夫に連絡し、助けて欲しいと訴えたので、夫は妻を自宅に連れ戻しました。妻は夫の勧めで病院の精神科を受診し、約1年間通院していました。
妻は自宅に戻った後、気分次第で家事をしなかったことはありましたが、情緒は安定して平穏な日常生活を送っていました。
7 妻がまた精神不安定に…
妻は平成12年に再び同窓会幹事を引き受けました。妻はこの準備に専念するあまりにまた精神的に不安定になりました。平成13年6月に同窓会が終わった後には状態がさらに悪化し、大声でわめいたり、食器を壊したり、寝ている子供の布団を剥ぐなど異常な行動をするようになりました。
そこで夫は妻に病院に行くことを勧め、妻は再度以前の病院を受診しましたが、医師に暴言を吐いたり、処方された薬を飲みませんでした。夫は対応に困り果て、保健所に妻の対応を相談していました。
8 夫も子供も忍耐の限界に…
夫も子供2人もそれまでの妻の言動に心も身体も疲れ切っていました。もはや忍耐の限界だと感じた夫は平成13年10月と平成14年に至ってからも、妻と協議離婚(夫婦の合意による婚姻の解消)の話し合いをしましたが、妻はこれに同意しませんでした。
9 夫が離婚を求める裁判を起こす
話し合いでは離婚の話が進まないため、夫は妻に離婚を請求する裁判を起こしました。
判例要約 1 夫と妻の関係は修復不可能
妻は平成8年ころから情緒不安定が悪化し、暴言、暴行を繰り返しました。平成13年には2度も措置入院に至り、夫と2人の子供が妻の精神状態によって翻弄され、心も身体も疲れきっていました。妻は平成16年になっても症状が改善していません。
以上のことから考えると、少なくても平成13年10月の時点で夫と妻の結婚生活は破綻していて、その後の状態を考慮しても二人の関係は修復不可能であると言えます。よって、夫の妻に対する離婚請求には理由があるため、離婚を認めると裁判所は判断しています。
2 夫は妻に対して財産を分け与えよ。
・自宅について
平成8年12月24日に取得した自宅については夫婦の共有の財産であると認められます。
夫と妻の間で精算の対象となる財産額は、土地の時価からローン残高を引いた3334万4463円で、この自宅に対する妻の寄与度は4割であると裁判所は判断しました。よって、1333万7785円が妻に分け与えられるべきです。
・預貯金について
夫は平成16年4月20日現在、預貯金が1088万2531円あります。
妻の寄与度は4割であると裁判所は判断しているので、435万3012円が妻に分け与えられるべきです。
以上のことから、夫は妻に対して合計1769万0797円分け与えるべきです。

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