「不明確」に関する離婚事例・判例
「不明確」に関する事例:「妻や子供に対する夫の態度は不相当ではあるが、改善の意思もあるため、離婚請求が認められなかった事例」
「不明確」に関する事例:「夫の高圧的な態度により、離婚の話し合いがもたれたが、夫は改善する意思を持っている為に離婚事由に当たらないと判断された」
キーポイント | この事件のキーポイントは離婚が認められるためには、結婚生活をこれ以上継続することができない重大な理由が当事者の間になければなりません。 この事件では、家族に対する夫の態度が、今後の家族の生活を継続することが出来ない重大な理由に当たるのかが問題となります。 |
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事例要約 | この事件は妻(原告)が夫(被告)に対して起こした裁判です。 1 結婚 夫と妻は、平成2年4月頃、見合いをして知り合い、同年10月6日に挙式をして平成3年1月24日に結婚の届け出をしました。 夫と妻の間には、平成3年に長男、平成5年に二男が生まれました。 2 夫婦のすれ違い 夫は、自宅で妻の支出などに対し小言を言うことが多かった。 また、妻が室内の整理が行き届いてなかった時には、スリッパを叩きつけたり物を投げたりしました。 ただし、これは服がカビていたり、冷蔵庫の物が腐って放置されている際に行われました。 夫は、妻に対して思いやりのない言葉を浴びせ、妻の不満は募っていきました。 3 夫と子供の関係 夫は子供に対して厳しい態度で接するべきだと考えていたが、ときには「バカ」だとか「ブタ」などと、人格を無視するような発言をしました。 公共の場で子らが騒いだような場合には、ゲンコツで殴るような体罰も与えました。 平成11年4月ころ、夫は妻から、長男がベランダから飛び降りようとしていたと聞きました。 4 夫との別居 平成12年12月18日妻は、夫が契約している生命保険を勝手に解約してしまいました。 また、その際に解約返戻金が約1,100万円あったはずだとして、夫はその保管状況又は使途について釈明を求めたが、妻はこれに回答しませんでした。 夫はこの件で、妻を責めましたが、妻は責められるのに嫌気がさし、平成12年12月22日、自宅の鍵を取りかえ夫が家に入れないようにしました。 これにより、夫は家に入ることが出来ず別居状態となりました。 5 長男、二男を全寮制の学校へ入れる。 平成13年6月8日、妻は長男と二男を全寮制の学校へ入園させました。 また、妻は自宅を引き払い、実家へと戻りました。 同年12月20日、全寮制学校の2学期の解散式が催されました。 そこに出席した夫が、夫の父の法事のために子らを実家に連れて行こうとしたが、子供は嫌がるような態度を見せたのに対し、「なぜお父さんを避けようとする」と語気を荒げた。 妻は、夫が子らを無理に連れて行こうとしていると感じて警察署に相談に行く事態となりました。 |
判例要約 | 1 妻の、夫への離婚請求は認められない。 夫の妻や子に対する態度が言葉遣いが悪いことや悪態をつくなど不相当ではあるが、それ以外では離婚原因となる事実が認められません。 また、態度が不相当であっても今後、夫は改善をするとの意思も見られ関係修復の余地があると思われます。 子供も未成年ということもあり、2年程度の別居期間を経ただけでは結婚生活が破綻していると認めることはできず、離婚は認められませんでした。 |
原文 | 主 文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告と被告の間の未成年の子A(平成3年○○月○○日生まれ)とB(平成5年○月○○日生まれ)の親権者を原告と定める。 第2 事案の概要 1 前提事実 (1)婚姻まで ア 原告は,昭和32年8月11日,文京区(以下略)において不動産業を営むCとDの間に生まれ,昭和55年3月に国立E大学器楽ピアノ科を卒業後,ピアノ教師などをしていた。 被告は,昭和27年4月9日,文京区(以下略)において鉄工所(F株式会社)を経営するGとHの間に生まれた。昭和50年3月I大学法学部を卒業し,約2年間Oに勤務した後,Fに入社した。 イ 原告と被告は,平成2年4月ころ,見合いをして知り合い,10月6日に挙式をして平成3年1月24日に婚姻の届出をした。 原告と被告は,原告がC(平成元年10月死亡)から相続した文京区(以下略)を自宅と定めた。 ウ 原告と被告の間には,長男A(平成3年○○月○○日生まれ)と,二男B(平成5年○月○○日生まれ)の2人の未成年の子がある。 (2)別居後 ア 原告は,平成12年12月22日,自宅の鍵を取り替えた。そのため,被告は,自宅に立ち入ることができなくなり,別居状態となった。 イ 原告は,12月31日,東京家庭裁判所に対し離婚調停の申立てをしたが,平成13年1月9日にこれを取り下げた。次いで,1月18日に離婚調停の申立てをしたが,これも3月8日に取り下げた。 原告は,7月12日,3度目の離婚調停の申立てをしたが,これは不成立で終了した。 ウ 原告は,平成13年6月8日,AとBを,千葉県安房郡(以下略)にある全寮制の文京区立J学園に入園させた。 原告は自宅を引き払い,現在,住所を実家に置いている。 2 原告の主張 (1)別居の原因 ア 被告は,結婚当初から食事と入浴を実家で済ませ,洗濯も実家の母がしていた。自宅には寝に帰るだけであった。 被告は,金銭に細かく,子らの塾や原告の服装に費用をかけると批判がましい態度を示した。原告が幼稚園の父母会などのため夜間出かけると,嫌みを言うのが常であった。 イ 被告は,仕事で疲れたときなどに,些細なことで,「気に入らない」,「腹が立つ」などと言って,冷蔵庫や洋服ダンスの中の物を投げ捨て,スリッパを叩きつけるなどした。 平成11年4月ころ,このようなことが高じてか,Aが,自宅のベランダ(7階)から飛び下りようとした。Aは,被告が怒ってばかりであることに対し,不満を爆発させたものと思われた。原告は被告に相談をしたが,相手にされなかった。 ウ 被告は,実家においてKの外務員と懇意にしており,原告とともに同社の生命保険に加入していた。ところが,平成12年11月ころ,同社に倒産の危険があるという噂を聞いて,原告に対し,調査を命じた。原告は,倒産の危険が高いから早めに解約した方がよいとの報告をしたうえで,12月18日,原告分の保険を解約した。 ところが,被告は,実家で懇意にしていた外務員の面目を失わせたと怒り出し,原告に対し,「Fをめちゃくちゃにした。お前の顔なんか二度と見たくない。出て行け」などと,連日連夜罵倒した。このことがあって,原告は別居を決意した。 (2)関係修復の見込みがないこと ア 被告は,平成13 さらに詳しくみる:被告は,実家で懇意にしていた外務員の面目・・・ |
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原告側の請求内容 | ①夫との離婚 ②長男・二男の親権 |
勝訴・敗訴 | 全面敗訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
400,000円~600,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成14年(タ)第147号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「妻や子供に対する夫の態度は不相当ではあるが、改善の意思もあるため、離婚請求が認められなかった事例」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この裁判を起こしたのは、すでに離婚をしている元妻とその長男:太郎(原告)であり、裁判を起こされたのは、その元夫と元夫の不倫相手:山田(被告)です。 1 結婚 当事件の当事者である(元)妻は、昭和36年11月13日に(元)夫と婚姻の届出をし、夫婦となりました。 妻と夫の間には、長男 太郎(仮名)が昭和37年4月29日に誕生しました。 2 夫の不倫 夫は、職場での部下であった山田(仮名)と不倫関係になり、昭和47年ころには山田のアパートで同棲するようになりました。 3 不倫相手との子の誕生 夫と山田との間には、山田健一(仮名)が昭和57年2月10日に誕生し、夫は昭和57年1月22日に胎児認知をしています。 山田健一は、山田の戸籍に入り、現在は夫と山田、山田健一の三人で暮らしています。 4 妻の調停申し立て 妻は、昭和60年に夫に対して、夫婦関係調整の調停申し立てをしましたが不調に終わりました。 さらに妻は、昭和60年11月6日に婚姻費用分担請求の調停申し立てをし、昭和63年12月に婚姻費用の分担に関する審判が確定しました。 5 夫の離婚請求訴訟 夫は、平成6年2月に妻に対して、離婚の請求訴訟を起こし、平成10年3月26日に上告棄却したことにより、夫と妻の離婚が事実上認められました。 6 元妻と長男が当判例の裁判を起こす 元妻と太郎は、結婚生活を破綻させた原因は元夫にあるとし、また元夫と山田は元妻と太郎に対し不法行為があったとして、平成13年に当裁判を起こしました。 |
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判例要約 | 1 離婚の原因は夫にある 元夫には不法行為があったことが認められることから、元夫に責任があると言え、元夫に損害賠償の義務があると、裁判所は判断をしています。 2 長男の請求は却下 元夫は、太郎を幼少期から成人に至るまで、ほとんど面倒を見ることが無かったと言え、現在太郎が精神不安定であるのも、元夫の責任と言えます。 しかし裁判所は、これを完全に認めず、太郎の請求を却下しています。 3 元夫の不倫相手には、不法行為があったとは言えない 元妻は、山田に対しても不法行為に基づく慰謝料の支払いを請求していますが、証拠不十分として山田に不法行為があったとは言えない、と裁判所は判断をしています。 4.時効について 裁判所は、元妻が受けた精神的苦痛の始まった時期を離婚が成立した時としています。 その時から時効が進むため、元夫が妻の慰謝料の支払い請求が時効によって消滅しているという主張は却下され、元妻の慰謝料の請求には理由があると判断しています。 |
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