「裁判所がという大原則」に関する離婚事例・判例
「裁判所がという大原則」に関する事例:「有責配偶者である夫から、話し合いにより離婚が認められた」
「裁判所がという大原則」に関する事例:「有責配偶者からの離婚請求ではあるが、今後子供の養育費を払っていくこと、夫婦間の関係は破綻していることから離婚が認められた判例」
キーポイント | 離婚に関する事件では「離婚の原因を作った者の離婚請求を裁判所が認めない」という大原則があります。 この事件では、原因を作った夫からの請求であり、原則を踏まえてどう判断されていくかがポイントとなります。 |
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事例要約 | この裁判は、夫(原告)が妻(被告)に対して起こした裁判です。 1 結婚 夫と妻は平成元年春ころに知り合い、やがて付き合いを始め、 平成2年2月28日に婚姻の届け出をしました。 2 夫の仕事(相撲) 婚姻当時、横綱の地位にあった夫は、平成4年5月に横綱を引退し、 翌年9月に相撲部屋を開設。親方職となりました。 3 別居の経緯 相撲部屋開設により、仕事の便宜や弟子の監督等のため、 職場の近くに住みたいと夫が提案するも、妻は反対をしました。 そのため、夫のみで相撲部屋の近くに部屋を借り、次第にそちらで生活することが多くなりました。 4 長男の誕生 妻は長男の誕生にともない、別のマンションに引っ越しましたが、夫は前述の理由から、 新しい家には帰らず、相撲部屋の近くでの生活を続けました。 5 価値観・意見の相違 <「おかみさん」としての役割> 妻は、千秋楽のパーティーに出席したり、 たよりを作成したり、後援者に礼状等を書いたりして、 自分なりに相撲部屋の運営に協力してきたつもりでしたが、 夫としては、弟子の悩みを聞いたり励ましたりといった、 もっと深い「おかみさん」としての役割を期待していました。 <夫の両親の上京> 夫:妻が嫌がり泊めなかったと主張しています。 妻:上記夫の主張に対し、事実無根であると主張しています。 <性交渉> 夫:第2子が欲しいが、妻は嫌がっていると主張しています。 妻:第2子は欲しいと思っていたが、体調が優れず薬を常飲しており、出産が不安であるため、性交渉を拒否したわけではなく、夫が避妊した状態で性交渉を行わなかっただけであると主張しています。 <妻の情緒> 夫:電話で息子から「お母さんが包丁を持って泣いている」と聞き、息子の命の危機を感じ、妻は非常に情緒不安定になっていると主張しています。 妻:台所で包丁を持ったまま泣いていたのを息子が伝え、夫はそれを勘違いして受け取ってしまっただけで全くの誤解であると主張しています。 6 調停から裁判 夫が離婚調停を申し立てたが妻が応じなかったため不調となり、夫は当判例の裁判を起こしました。 |
判例要約 | 1 離婚を認める 相撲部屋開設後から共に生活することが少なくなり、その間に夫は、妻が経営等に充分協力してくれないなどと不安を募らせるようになりました。 次第に、両者の性格や物の考え方、価値観、相互の信頼感の喪失等が顕在化してきたものであり、 夫と妻との間で夫婦関係の改善のための実質的な協議が行われないままに別居状態が継続しています。 現状においては、両者の婚姻関係は、もはや継続し難いまでに破綻したものと言わざるを得なく、裁判所は離婚を認める判断をしました。 2 子供の親権者は妻と認め、夫の請求は認められない 長男は、これまで主として妻が育ててきた上、夫と別居している現在も妻と同居していること、また離婚後夫が子供の養育費は支払っていくと証言していることから、現在の養育環境を変えてまで親権者を夫とするべきではないとして、子供の親権者は妻と認めました。 |
原文 | 主 文 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 原告と被告との間の長男A(平成6年○月○○日生)の親権者を被告と定める。 4 訴訟費用は,これを2分し,その1を原告の,その余を被告の各負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告と被告の間の長男A(平成6年○月○○日生)の親権者を原告と定める。 第2 事案の概要 1 前提となる事実 (1)原告(昭和38年○月○○日生)と被告(昭和41年○○月○○日生)は,平成2年2月28日に婚姻の届出をした夫婦であり,両者の間には,長男A(平成6年○月○○日生)がいる(甲1)。 (2)原告は,中学3年生の時に単身上京して,相撲部屋に弟子入りした後,昭和62年5月には横綱となり,平成4年5月に引退した。現在は,B部屋の親方として,後進の指導に当たるとともに,財団法人日本C協会(以下「C協会」という。)の監事として,協会の運営に携わっている(甲3,弁論の全趣旨)。 (3)原告と被告とは遅くとも平成12年1月以降現在に至るまで別居をしている(弁論の全趣旨。なお,別居時期については,争いがある。)。 (4)原告は,平成13年8月6日,東京家庭裁判所に離婚調停を申し立てたが,被告が離婚に応じなかったため,同調停は,平成14年3月5日,不調となった(甲2)。 2 原告の主張 (1)離婚原因について ア 原告と被告との別居 原告と被告とは,原告が親方としてB部屋を開設した平成5年9月ころから別居している。 当時原告は,被告とともに江東区(以下略)に住んでいたが,原告はもっとB部屋の近くに住みたいと考えていたところ,ちょうどB部屋の向かい側に手頃なアパートが空いていたので,そこに移り住むことを被告に提案した。 ところが,被告は,原告の再三の説得にもかかわらず,そのアパートが汚いので住みたくないとしてこれに反対した。このため,原告は,住民票記載の住所は江東区(以下略)のままB部屋に住み,被告はそのまま江東区(以下略)に住むという別居状態が始まったのである。 その後,平成7年4月ころ,被告は,中央区(以下略)所在のマンション(以下「××のマンション」という。)を借りて引っ越すと言い出し,これに対して原告は引っ越すなら前記のB部屋の向い側のアパートに住もうと提案したが,被告はこれを拒否し,結局長男とともに××のマンションに引っ越し,住民票も移してしまった。 この時原告は,長男が幼稚園や小学校に通う際,父親と母親の住所が異なるとかわいそうだと思い,原告の住民票も中央区(以下略)に移したものである。 原告は,長男が生まれてからは,時々被告の住む家にも帰ったが,実際に被告とともに住んでいたわけではない。 イ B部屋運営についての不協力・無理解等 (ア)原告は,現役引退後,平成5年9月にB部屋を引き継ぎ独立したものの,被告は,原告の親方業を全く理解しようとせず,親方の片腕ともいうべき「おかみさん」であるにもかかわらず,部屋の運営に対し全く協力しなかった。被告は,入門した弟子の名前も一向に覚えようとせず,面倒をみようともしなかった。 (イ)また,被告は,B部屋を開設する前,前記のとおり部屋の前にあるアパートを借りて部屋の運営に協力すると言っていたが,結局部屋から相当離れた場所にある××のマンションを借りてしまった上,当初は同マンションか さらに詳しくみる:,親方の片腕ともいうべき「おかみさん」で・・・ |
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原告側の請求内容 | ①妻との離婚 ②長男の親権 |
勝訴・敗訴 | 一部勝訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
400,000円~600,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成14年(タ)第184号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「有責配偶者である夫から、話し合いにより離婚が認められた」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この裁判を起こしたのは、夫(原告)であり、裁判を起こされたのは、妻(被告)です。 1 出会いと交際 妻は税理士を目指して平成2年11月会計事務所であるAに入社しました。夫の父が北海道釧路市で会計事務所を経営している関係で、夫も税理士を目指しており、妻の入社前からA社で勤務していました。夫と妻は知り合った当初は挨拶を交わす程度の間柄でしたが平成4年初めころに職場でスキーに行ったことをきっかけに交際を始めました。 2 同居 平成4年4月末ころには東京都世田谷区千歳台の2DKのマンションを夫名義で賃借して同居を始めました。夫と妻ともに税理士試験の受験勉強中であったため昼間は会計事務所で働き、夜は夫が専門学校へ通い、妻が主に家事をこなすという生活を送っていました。 3 夫の退職 夫は平成4年12月税理士試験の受験に専念するために会計事務所を退職しました。そのため、夫と妻は、夫の父から月額30万円の仕送りを受け、これに妻の収入を合わせて生活するようになりました。 4 転居 千歳台のマンションは、家賃と駐車場代が高額であったため、平成5年4月妻の希望で北区の公団住宅に転居しました。家賃と駐車場代が半減したおかげで生活費に余裕ができたため、妻は平成5年12月仕事を派遣社員に切り替えました。その結果、妻が家事に従事できる時間が増えたため平成6年にかけて受験勉強をしながらの共同生活は安定しました。 5 結婚 夫と妻は、平成6年7月の税理士試験が終了した後に結婚式の計画を立てて5月6日に結婚の届出をしました。 6 妻の大学入学 妻は、法学系の大学院を卒業すれば受験をしなくても税理士資格を取得できる立場にありましたが、学歴が短大卒であったため、平成7年4月社会人入試を受けて立教大学法学部に入学しました。 7 夫の2年連続の不合格 夫は平成7年夏の税理士試験に不合格となり、受験勉強に身が入らず深夜までテレビを見て過ごすような生活をしていました。平成8年夏の試験も不合格でしたが怠惰な生活は改まることはありませんでした。 8 夫の再就職 妻は夫の怠惰な生活を見て、再就職を懇願したため、夫は平成9年初めころDに就職しましたが試用期間終了後正式採用をされず、無職の状態に戻りました。そのころは父からの仕送りを受けていたので、夫は昼間はテニスをしながら合間に就職活動をするなど余裕のある生活を送っており、夫は平成10年1月にEに就職しました。 9 マンション購入 夫と妻は平成10年3月26日、妻方のマンションを3,802万7,528円で購入(共有持分各2分の1)して転居しました。代金は、頭金約900万円を妻の預貯金で、そのほかの2,910万円のうち2,700万円を連帯債務(住宅金融公庫が抵当権者)、210万円を妻の債務(あさひ銀保証株式会社が抵当権者)として住宅ローンを組みました。 10 妻の大学院進学 妻は平成11年3月に立教大学法学部を卒業し、4月に国士舘大学大学院法学研究科に進学しました。授業料などの負担が大きくなったため、生活費の分担の見直しを夫に要望しましたが、夫は耳を貸してくれませんでした。 11 夫の浮気 夫は平成12年12月、取引先に勤務する玲子(仮名)(昭和40年生まれ)と知り合いました。玲子の職場が池袋で自宅から近いこともあり、会ってみると意気投合し、5月30日ころには性交渉のある交際を始めました。 12 夫が妻に離婚の意思を伝える 夫は平成13年8月16日、結婚後初めて無断外泊をし、翌17日には妻に対して「好きな女性がいる。結婚したいから家を出る。」と宣言して離婚の意思を明示しました。 13 夫と妻の別居 夫は平成13年9月12日午前1時ころ、妻に対して玲子と別れてくると告げて玲子の家に出かけ、午前5時ころ実際に衣類等を持ち帰って別れたと断言しました。ところが、13日から再び1日おきに外泊をしたことで困り果てていた妻に対し、夫は「離婚するなら話しあう。お金を払うつもりはない。マンションのローンも住んでいないから払わない」などと繰り返しました。妻がそのような態度を続けるのであれば、玲子に会うと言ったところ、いったん帰宅をしましたが、結局、夫は離婚に固執して9月24日に家を出て妻と別居しました。 14 再び同居 夫は9月中にローンの繰上返済のために積み立てていた定期預金約75万円を解約し、浪費をしました。また、妻に対し12月以降働くところもなく住むところも頼るところもないと離婚に向けた話し合いを急ぐよう求めました。ところが、夫は10月14日に自宅に戻り「玲子と別れたのでやり直したい。」と言い、妻はこれを受け入れ再び同居しました。 15 再び別居 妻が職場の旅行へ行っていた10月26日、夫は玲子から家出しなければ性交渉はさせないなどと言われたため、10月27日に妻に対して離婚したいと言い出すようになりました。夫と妻は11月10日に数時間にわたり話し合いをし、11月16日には荷物を持って家を出て妻と別居しました。 16 夫が調停を申し立てる 夫は、11月21日に妻を相手に夫婦関係調整調停の申立てをしましたが、4月15日に不成立で終了しました。 |
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判例要約 | 1 離婚を認めない 夫と妻の結婚関係が破綻しているとしても、その原因は夫の一方的なわがままであり、別居期間が1年余りと比較的短いため、離婚の原因を作った夫からの離婚請求を認めることはできません。 2 慰謝料請求を認めない 離婚が認められないことから、夫からの妻に対する慰謝料請求が認められないことは明らかです。 3 訴訟費用は夫の負担 |
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