離婚法律相談データバンク 「当初から口論」に関する離婚問題事例、「当初から口論」の離婚事例・判例:「妻の浪費癖による結婚生活の破綻」

当初から口論」に関する離婚事例・判例

当初から口論」に関する事例:「妻の浪費癖による結婚生活の破綻」

「当初から口論」に関する事例:「夫が妻に浪費癖があるとして離婚請求をしたが、夫の主張が認められなかった判例」

キーポイント 裁判による離婚が認められるためには、法律に定められている「今後結婚生活を継続していくことが難しい重大な理由があること」が挙げられます。
夫の主張する妻の趣味への浪費癖が、結婚関係を破綻させた原因であるかどうかについて、裁判所がどう判断するかが当判例のポイントになっています。
事例要約 この裁判を起こしたのは、夫(原告)であり、裁判を起こされたのは、その妻(被告)です。

1.結婚
当事件の当事者である夫は、妻と平成7年6月10日に婚姻の届出をし、夫婦となりました。
2.夫と妻のすれ違い
夫と妻の間には、平成10年11月24日に長男の太郎(仮名)が誕生しました。
また夫は、平成11年4月から妻と太郎を自宅に残し、仕事上単身で各地に居住し、週末だけ自宅に戻る生活を繰り返すようになりました。
妻は、趣味の幼少時からのバレエの練習や、造花の教室に通っていました。
3.夫婦の別居
妻は、平成13年10月に夫と口論の末に、太郎を連れて妻の実家に戻り、現在まで妻が太郎の養育をしています。
4.夫が当判例の裁判を起こす
夫は、妻を相手として平成14年に当裁判を起こしました。
判例要約 1.夫の離婚請求は認められない
夫は、妻が家事を全くやらず、バレエや造花など趣味に異常なまでに没頭し金銭を浪費したことが、結婚生活を破綻させた原因として主張しましたが、裁判所はこれを認めませんでした。
また裁判所は、妻が趣味に対して没頭する度合いが異常とは認めず、通常の範囲内であることを示しています。
2.子供の親権者を夫とすることも認められない
夫の離婚請求が認められない以上、子供の親権者を夫にすることについても争う理由がないとして、裁判所は棄却しています。
原文 主文
1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求 
1 原告と被告とを離婚する。 
2 原告と被告との間の長男Aの親権者を原告と指定する。
第2 事案の概要 
1 本件は,原告が,被告に婚姻を継続し難い重大な事由があると主張して離婚を求め,両者間の長男の親権者を原告と指定するよう申し立てた事案である。 
2 前提事実(甲2,乙1,13及び以下括弧内記載の書証並びに弁論の全趣旨によって認めることができる。) 
(1)原告(昭和**年*月*日生)と被告(昭和**年*月*日生)は,平成7年6月10日に婚姻の届出をし,同年10月10日に結婚式を挙げた夫婦である(甲1)。 
(2)原告は勤務医であり,被告は薬剤師の免許を保有して製薬会社に勤務していたが,原告との婚姻後は専業主婦となった。 
(3)婚姻後,原告は,給与振込先のB銀行a支店の預金通帳や届出印,キャッシュカードを被告に預け,原,被告夫婦の家計の管理は被告が行ってきた(乙4)。 
(4)原,被告夫婦は,婚姻後平成9年3月まで当時原告が勤務していたC病院の官舎に入居して○○市で同居生活をし,その後,原告が平成9年7月ころ,D病院分院の勤務となったのに伴って,中野区××のアパートを賃借して転居した。 
(5)原告の父親は既に死亡しており,原告の母親は新宿区内で診療所(名称・E診療所)を経営していた。原,被告夫婦は,平成10年4月に同診療所の裏の原告の母親が所有していた居宅(以下「新宿の居宅」という。)に転居し,同年11月24日には長男A(以下「長男」という。)をもうけた(甲1)。 
(6)原告は,平成11年4月からC病院に医長として勤務するようになり,被告と長男を新宿の居宅に残したまま,○○市の官舎に単身で居住して,週末だけ新宿の居宅に戻ってくるようになった。 
(7)原告は,平成13年4月に千葉県にあるFセンターに研究員として勤務するようになり,引き続き新宿の居宅に被告と長男を残して千葉県b市でアパートを賃借して単身で居住するようになった。 
(8)被告の母親はバレエ教室を営んでおり,被告も幼少時からバレエの練習を続け,婚姻後もその期間や頻度はともかくとして,バレエのレッスンに通い,また,造花(アートフラワー)の教室にも通っていた。 
(9)被告は,同年10月21日ころ,原告と口論の末に長男を連れて埼玉県所沢市の肩書地の被告の実家に戻って以後別居状態となり,現在まで被告が長男を監護養育している。 
3 争点及び当事者の主張 
(1)離婚原因の有無  
 ア 原告の主張  
 (ア)被告は,原告に対しては,貯蓄のためとして,婚姻当初,その生活費を月額4万円に制限して,原告が医学書購入費,冠婚葬祭費,交際費その他必要とする費用を要求しても,激怒してこれを拒絶し,原告が度々家計状態や預貯金残高の開示や説明を求めても,一切拒否して応じなかった。そのため,原,被告間には婚姻当初から口論が繰り返されたが,その度に被告は,原告の預金通帳,銀行届出印,キャッシュカード等を持って実家に帰ってしまい,原告は,その間,生活費にも窮する耐乏生活を強いられた。このようなことが挙式後半年間で4回も繰り返された。  
 (イ)原告と被告は,婚姻の際,家事をしっかりやっていれば週1回のバレエの練習はかまわないと約束していた。しかし,被告は,この約束に反し,平成8年1月ころには日中家に電話してもほとんど不在で,1週間に4回もバレエに行くなど,バレエのレッスンや造花に主婦の趣味の範囲を超え   さらに詳しくみる:の練習はかまわないと約束していた。しかし・・・
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原告側の請求内容 ①妻との離婚
②長男の親権者を夫と認めてもらうこと
勝訴・敗訴 全面敗訴
予想裁判費用
(弁護士費用)
400,000円~600,000円
証拠 1.住民票
・浮気相手と同居していることを証明するもの
2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書
・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの
3.写真、録音テープ、ビデオテープ
・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など
4.探偵社等の調査報告書
・相手の浮気を証明できるもの
5.クレジットカードの利用明細・領収書
・飲食店・ホテルなどの利用記録など
6.パソコン・携帯電話のメール、手紙
・浮気相手とのやり取りを証明できるもの
審査日 第一審 東京地判平成17年9月2日(平成14年(タ)第953号)
第二審 なし
第三審 なし

上部の「妻の浪費癖による結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例

事例要約 この裁判を起こしたのは妻(原告)で、裁判を起こされたのは夫(被告)です。
1 結婚
夫と妻は平成7年12月26日に結婚しました。
平成8年に妻は双子の子供を出産しました。
2 夫の職業
夫は画家ですが、結婚当初から作成した絵画を展覧会へ出展するものの、良い評価は得られずになかなか絵画は売れず、画家としての生活を形成することはできないでいました。
3 夫婦仲
夫と妻は夫婦喧嘩が絶えませんでした。平成10年8月ころ、妻の卵管破裂等による入院によって下りた保険金を使ってパソコンを購入したところ、夫はパソコンに夢中になりました。また暴力的になったため、子供達の面倒を見るときは、①お酒は飲まない、②パソコンはしない、③火の始末に気をつけるなどの約束をしました。
4 夫の暴力
妻は平成11年1月23日、夫が子供達の面倒を見ていたときに、おもちゃがストーブのそばにあったことから約束を守っていないとしてけんかになりました。妻が振り回したおもちゃが夫に当たったため、夫が怒って手拳で妻の胸部を殴りました。妻は約4週間を要する肋骨骨折の怪我を負いました。
5 別居生活
夫と妻は平成11年1月24日ころから別居を始めました。
6 妻が調停を起こす
妻は平成11年5月、裁判所に離婚の調停を申立てました。
夫と妻の間では、平成11年9月30日、①夫と妻が当分の間現状通り別居を続けること、②別居期間中の子供達の監護養育は妻が行うこと、③夫が養育費として毎月12万円を支払うことなどを内容とする話し合いが成立しました。
7 妻の両親と夫の関係
夫は平成9年ころから、妻の両親との関係がこじれていました。
平成12年の正月明けころから、夫は妻に対して、妻の両親は悪魔であるなどどしたメールを送るなどして、妻の両親と夫との関係は決定的に崩れました。
8 再び家族で同居生活に
妻は子供達と父親との関係も考え、また妻が仕事の時には夫に子供達の面倒を見てもらうこともあり、別居中にもできるだけ夫と子供達のふれあいの機会を作る努力をしました。
夫と妻は平成13年7月、子供達を連れて信州の諏訪湖近くに出かけました。しかし、子供が熱を出し肺炎になったため、夫の実家近くの病院に1週間ほど入院させた後、医者の勧めで夫の実家、山梨で静養させることにしました。平成13年8月には実質的に家族4人での生活が始まりました。
9 絶えない夫婦喧嘩
夫と妻は山梨での同居生活が始まった後、家族でスキー旅行にでかけることもありましたが、生活費のことなどを中心として、けんかが絶えませんでした。
平成14年3月には、子供たちが寝る時間になってまで、夫が子供たちをモデルとしてデッサンをしていたことからけんかになり、妻は夫に首を捕まれるなどしました。
10 再び別居
妻は平成14年6月、仕事のためとして夫や夫の両親の了承を得て東京都田無市に家を借りるようになり、子供たちを連れて再び別居状態になりました。
判例要約 1 夫と妻を離婚する
夫と妻は家事の分担や夫の仕事のこと、お酒のことで夫婦げんかが絶えませんでした。妻は平成11年1月23日の夫の暴行や、平成11年3月の夫の行動などから離婚を決意して、平成11年5月には離婚調停を申立てて、別居状態を続ける前提の調停が成立していること、妻の実家と夫の関係が決定的にこじれていること、一時的には別居状態が解消したものの、完全に夫婦関係が修復されたわけではなく、どちらかといったら妻が内容に関して、折れた形であることなど、総合すると夫と妻の夫婦関係は実質的に破綻しているといえます。
2 親権者は妻
二人の子供は現在7歳であり、妻と一緒に生活しています。
姉妹が一緒に同じ環境で暮らすことが望ましく、まだ年齢が7歳と母親の監護を必要とする年齢であることからすると、親権者は妻とすることが相当です。
3 養育費は一人2万5000円
妻の収入は年間240万円程度、夫の収入は年間320万円程度です。
夫がこれまでほぼ毎月12万円程度を妻に払っていたこと、子供達が公立小学校に通っていること、夫が実家の援助を受けてきていることなどを考慮すれば、養育費として夫は妻に月額5万円(一人当たり2万5000円)を支払うとするのが相当です。
4 慰謝料として夫は妻に80万円を支払え
夫の妻に対する暴行による後遺障害は、明確には認められませんが、季節の変わり目にはかつて骨折した部分が痛むなど通常見受けられないことからすると、精神的損害が生じたと認めることができます。
しかしその一方で、妻は二度目の別居について自分の仕事のことも考えて別居に踏み切ったことが認められます。婚姻関係の破綻は、単に夫のみに責任があるわけではなく、性格、考え方の一致もその原因になっていることも考えると、慰謝料は80万円が相当です。

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