「住居費」に関する事例の判例原文:夫のDVと浮気による結婚生活の破綻
「住居費」関する判例の原文を掲載:825万7663円の価値の不動産 を所有・・・
「夫のDVと浮気を原因とする離婚請求が認められた判例」の判例原文:825万7663円の価値の不動産 を所有・・・
| 原文 | して無効である と主張し,原告はこれを争うので,以下,この点について検討する。 前記2(1)ク認定の事実によれば,本件合意当時,原告及び被告がそれ ぞれ登記簿上の所有名義人であった不動産の価額を平成13年度固定資産 税評価額で計算してみると,原告は,合計4914万8480円の価値の 不動産を所有し,被告は,合計1億4825万7663円の価値の不動産 を所有していたところ(別紙「不動産の概況(2)参照」),本件合意のうち, 不動産の譲渡に関する約定がそのまま履行された場合だけをみても,原告 は,新たに合計1億1370万4935円の価値の不動産を取得するのに 対し,被告はこれを喪失するため,最終的に,原告は,合計1億6285 万3415円もの価値の不動産を所有することになり,被告は,合計34 55万2728円の価値の不動産のみを保有することになること(別紙「不 動産の概況(3)」参照,そ) の上,本件合意のうち,慰謝料の支払に関す る約定もそのまま履行された場合をみると,被告は,原告に対し,慰謝料 として3000万円を支払うことになることが認められる。そうすると, 原告と被告の年齢,婚姻年数及び資産の維持形成に対する双方の寄与度等 を斟酌しても,被告が原告に対して約した離婚時の給付は,離婚に伴う財 産的給付としてはかなり高額なものであることは否定し難い。 そして,双方の生活状況をみると,本件合意当時から本件の最終口頭弁 論期日である平成14年12月24日まで6年以上が経過しているとこ ろ,その間,原告は,喫茶店「I」の実質的な経営者として給料収入を受 けているほか,家賃収入も併せると,少なくとも月額約74万円程度の収 入を得ているが,本件合意のうち,不動産の譲渡に関する約定が履行され ると,本件不動産(1)及び(8)の自宅敷地建物の所有権を取得し,ここに居 住すれば住居費も必要でなくなることを考えると,その収入だけで十分な 生活をしていくことが容易な状況にあるものと認められる。これに対し, 被告は,本件合意当時,既にHを解散して,花筵関係の仕事に携わること をやめていたため,これに関する収入はもはやない状態であり,喫茶店 「I」の名目上の社員として原告から給料収入を得ていたが,現在ではこ れもなく,専ら家賃収入を得ているのみであるところ,本件合意のうち, 不動産に関する約定が履行されると,上記自宅敷地建物の所有権を喪失し, 他に住居を賃借するなどして新たに住居費が必要になるだけでなく,これ まで得ていた家賃収入の一部も失う結果になることを考えると,原告の生 活状況に比べて均衡を失する状態になるものと認められる。これに加えて, 本件のように,財産分与が金銭以外の資産によって行われるときは,譲渡 所得の課税要件である資産の譲渡(所得税法33条1項)に当たって,譲 渡所得税が生じることになり(所得税基本通達33-1-4),かつ,こ の場合,分与財産が時価で譲渡されたものとして,これを譲渡所得の収入 金額とする所得計算が行われるところ,ここでいう時価は,固定資産税評 価額ではなく,実勢価格と解されているから,被告には相当程度高額の譲 渡所得税が課されることが容易に推察することができるところである。 以上によれば,原告と被告の収入の内訳や住居費の要否等からみた生活 状況が均衡を失する状態になること,被告は,原告に対し,既に本件不動 産(1)の持分2分の1につき,真正な登記名義の回復を原因とする持分移 転登記手続をしていること,本件合意のうち,不動産の譲渡に関する約定 がそのまま履行された場合には,原告は,新たに合計1億1370万49 35円の価値の不動産を取得するのに対し,被告はこれを喪失するため, 最終的に,原告は,合計1億6285万3415円もの価値の不動産を所 有することになり,被告は,合計3455万2728円の価値の不動産の みを保有することになること,しかも,被告には相当程度高額の譲渡所得 税が課されることになることなどに照らし,原告の本件請求のうち慰謝料 の支払を求める部分は,もはや権利の濫用に当たり許されないものと解す るのが相当である。 なお,本件合意は,原告が長年にわたり家業に貢献してきたことに基づ く財産の分与,被告の不貞な行為及び暴力に対する原告への慰謝料,被告 が将来不貞な行為や暴力をしないための担保といった意味合いでなされた ものであること,その他本件に表れた一切の事情を考慮しても,上記判断 を左右するには足りない。 イこの点につき,被告は,原告の本件請求のうち不動産の譲渡を求める部 分についても,権利の濫用による無効を主張する。 しかし,前記認定のとおり,原告が本件請求で譲渡を求める不動 さらに詳しくみる:産は, 本件不動産(4),(5)及び(7・・・ |
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