「DVに起因する別居」に関する事例の判例原文:夫の妻へのコミュニケーション不足による、結婚生活の破綻
「DVに起因する別居」関する判例の原文を掲載:事を幾分犠牲にせざるを得なかった可能性が・・・
「夫の妻へのコミュニケーション不足を理由として、離婚を認めた判例」の判例原文:事を幾分犠牲にせざるを得なかった可能性が・・・
| 原文 | 超える収入を得ていたものであることに照らすと,原告の仕事は,片手間的なものとは到底いえないレベルのものであったと認められる。)のであって,家事を幾分犠牲にせざるを得なかった可能性が高く,したがって,共稼ぎであることを根拠に生活費の全額を夫が負担すべきといえるためには,妻の側で,自分がかなりの努力をしたことを証明しなければならないといえる。しかるに,本件の場合には,原告が努力をしなかったということまでは考えられないとしても,20万円を超える収入を得ながら家事もかなりの程度こなしていたとまで認めるだけの事情,証拠はない。 以上によれば,生活費を全て被告が負担すべきである旨の原告の主張は,理由がないのであって,基本的には,財産分与については,夫婦均等を原則としつつ,婚姻生活に対する貢献度の割合によって修正を図るべきものといえる。 (2)原告は,共働きの期間において1箇月平均約12万円,11箇月で132万円の生活費を負担していた旨主張するが,争点(1)イ(生活費の不支給)について判断したとおり,甲9によれば,原告が自己の貯蓄を取り崩した事実は認め得るものの,それを生活費に充てたのか,充てたとすればどの程度かについて,証拠上認定することができない。 原告は,被告は別居後において少なくとも1箇月当たり10万円を原告に支払うべきである旨主張するところ,被告が負担すべき金額が月10万円であることについての根拠が必ずしも明らかでなく(本件では,原告が月10万円を被告に要求し,被告もこれに従っていたという事実が先行しているにすぎない。),前記認定のとおり,被告も多少遅れたことはあるにせよ毎月10万円を原告に支払っていることが認められるから,この点についての原告の主張は,理由がない。 (3)被告が形成した貯蓄の分与については,三井住友銀行渋谷支店,UFJ銀行新宿支店及び同銀行虎ノ門支店に対する各調査嘱託の結果を含め,その余の証拠を併せ考慮しても,被告名義の預貯金は,現金を一時的に口座に保管しておく程度のものしか見当たらず,財産分与の対象となる程度の貯蓄の存在は認められないから,この点における原告の主張は,採用できない。 3 争点(3)について (1)慰謝料請求については裁判離婚請求と異なり弁論主義の適用があるので,原告が慰謝料請求の原因として主張する事実に限定して検討するに,争点(1)において判断したところによれば,夫婦生活を拒絶したこと,経済的に多大な負担をさせたこと及び被告の実家の「嫁いじめ」に同調したことについては,これらを認めるに足りる証拠はない。 (2)ア 他方,日常のコミュニケーションを十分にとろうとしなかったことは,争点(1)に関して判示したとおり認定できる(もっとも,裁判離婚原因として認定した事実は原告の主張する事実にとどまらないことを,念のため付言する。)。 イ また,原告がそれによって(単なる条件関係の有無という限度で)精神的損害を被ったこともまた認定できる。 ウ 次いで,不法行為に要件である違法性の有無については,被告がコミュニケーションを十分にとならかったのは原告に苦痛を与えることを目論んでなされたものではなくむしろ被告の性格ないし婚姻生活に対する独特の見解に起因する部分が大きく,一般的な裁判離婚原因との比較において,違法性自体が存することは否定できないものの,その程度は相当低いといわざるを得ない。 エ 違法性の程度が低いということは,因果関係の判断において,相当性の範囲を狭めることになるのであって,前記のとおり被告によるコミュニケーション不足と原告の精神的損害との間に条件関係は認められるものの,相当因果関係の範囲として認定できるのは,20万円に相当する精神的損害の限度にとどまるというべきである。 4 結論 さらに詳しくみる: 以上によれば,原告の本訴請求は,・・・ |
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