離婚法律相談データバンク 監護者に関する離婚問題「監護者」の離婚事例:「自己中夫の暴力、暴言による結婚生活の破綻」 監護者に関する離婚問題の判例

監護者」に関する事例の判例原文:自己中夫の暴力、暴言による結婚生活の破綻

監護者」関する判例の原文を掲載:慰謝料が相当である。  2 争点2(親権・・・

「夫の自己中心的な振る舞いにより、婚姻関係は破綻しているとして離婚を認めた判例」の判例原文:慰謝料が相当である。  2 争点2(親権・・・

原文 によって多大な精神的苦痛を被っており,その他諸般の事情を考慮すると,これによって原告が受けた精神的苦痛を慰謝するには,400万円の慰謝料が相当である。
 2 争点2(親権者の指定及び養育費の請求)について
   前掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下のとおり認められる。
 (1)原告と被告の親権者の適格性については,原・被告ともに長女Aに対し深い愛情を有しており,いずれも同児を監護養育するうえで必要があれば,各自の実家(特に母親)の援助を受けられる状況にあり,子への愛情,監護面においては優劣を決し難く,経済的安定性の点においては,被告が原告より優っているが,これは養育費を分担することによって調整が可能である。
 (2)原告は,現在,都内の病院に勤務しており,被告から長女Aの引渡を受け次第,昼間は同児を保育園に預けたり,母親の助力を受けながら同児を監護養育することが可能である。被告は,平成14年4月,千葉県鴨川市のG病院に転勤になり,単身赴任しており,G病院のそばに広いマンションを借り,そこから週4日間G病院に出勤し,長女Aを実家に預けて,残り3日間を実家又は被告のマンションで長女Aと過ごしており,長女Aと一緒に生活できる日が限られている。
 (3)被告は,原告と共同生活中,原告の人格を無視した暴行・暴言を繰り返し,また,別居後,原告の実家に無断で入り,原告のもとから長女Aを強引に連れ去る行為に及んでおり,このような粗暴な行為が子の健全な生育に悪影響を及ぼすことは否定できないところである。
 (4)原・被告間の長女Aは,未だ3歳と幼く,母親の細やかな愛情としつけがより多く必要である。長女Aは,現在,被告及び被告の両親のもとで継続的な生活関係を形成しつつあるが,このような状況は被告が原告のもとから同児を強引に連れ去ったことによるものであるから,同児の現在の監護状況を重視して,その親権者を指定するのは相当でない。
 (5)原告は,平成12年5月17日から平成13年2月17日までの間に,約20回にわたり長女Aと面接交渉を行ったが,被告は,原告の被告の母親に対するささいな言動を問題として,同日を最後に原告と同児との面接交渉を頑なに拒否しており,被告を親権者とした場合,原告と同児との面接交渉が実現する見通しが立っていない。
 (6)被告は,平成13年11月14日,東京家庭裁判所より,長女Aの監護者を原告と指定し,同児を原告に引き渡すよう命ずる審判を受け,平成14年2月6日,東京高等裁判所より,同審判に対する即時抗告棄却の決定を受け,同審判が確定したにもかかわらず,同児を原告に引き渡さない。このように被告は,法治国家にありながら,遵法精神に欠けている。
    以上の諸事情を総合すると,子の福祉の観点から,長女Aの親権者については,被告より原告のほうがより適性を有しており,同児の親権者は原告と指定するのが相当である。
 (7)原・被告双方の収入(原告の手取り月収は約40万円であり,被告の手取り月収は80万円以上であること),原・被告は共に医師であり,両者の共同生活中及び別居後の生活状況,長女Aの養育状況など諸般の事情を考慮すると,原告が,被告から同児の引渡を受けた後,被告に請求しうる同児の養育費は同児が成人に達する月まで月額10万円とするのが相当である。
第5 結論
   したがって,原告の請求は一部理由があるからその限度で認容し,その余は理由がないから棄却し,主文第3項につき仮執行宣言は相当でないからこれを付さないこととして,主文のとおり判決する。
    東京地方裁判所民事第5部
          裁 判 官  小  野    剛