「贈与」に関する離婚事例・判例
「贈与」に関する事例:「夫の暴力による結婚生活の破綻」
「贈与」に関する事例:「夫の暴力により、妻が請求する離婚、慰謝料の支払い、養育費の支払い、子供の親権が認められた事例」
キーポイント | 離婚請求が認められるためには、当事者が結婚生活を継続できないような状態にあることが認められなければなりません。 そのため、当事件のキーポイントは、夫の暴力によって、当事者がこれ以上結婚生活を継続できない状態になっているのかどうかにあります。 また、暴力と一言で言っても非常に幅が広いですが、どういう暴力が離婚原因とされるかの一例として参考になるでしょう。 |
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事例要約 | 1..婚姻と出産 昭和59年11月14日に婚姻届を提出し、2児(長女・次女)を設けました。 2.夫の暴力 ①婚姻当初から言葉による暴力・お互いの合意のない性交渉がありました。その内容は次の通りです。 a.「前の女には殴るけ蹴るをしなかったが、お前には手を出さないでおこう」という脅迫めいた言葉を投げられました。 b.何度も顔面を殴り,腕を掴んで引っ張り逃げようとする妻を抑えつけて髪の毛を引っ張ったりされました。 c.次女の出産直前にも性交渉を強要されました ④夫の暴力により子供たちが恐怖に駆られ心身障害を負いました。 ⑤夫の暴力により妻はうつ病にかかりました。 ⑥夫の暴力により妻はPTSDになりました。 ⑦夫の暴力に耐えかねて妻は何度も自殺未遂を図りました。 3.夫との別居 平成12年1月に妻は2子とともに自宅を出て、それ以降は夫と別居状態になっています。妻と子は車で夜を明かしたり、友人女性宅に身を寄せるようになりました。また、夫は別居後最初は月20万円、やがて月15万円を妻に対して定期的に支払っていました。 4.離婚調停の不成立 平成12年4月12日に妻が行った離婚調停が不成立となりました。離婚調停を受けて、夫は妻に離婚の裁判を起こさないよう妻の実家に訴えました。 5.妻が窃盗? 平成12年5月21日ごろ、妻が同月15日に自宅から家財道具や衣類などを持ち出したことに対して、夫が警察署に窃盗の被害届を提出し、妻と子供の捜索願いを併せて提出しました。 6.妻が当判例の裁判を起こす 上記のような理由から、妻は平成12年に当判例の裁判を起こしました。 |
判例要約 | 1.婚姻生活について 妻は夫の暴力などによってうつ病になり、その結果知人女性に相談するようになると、ますます暴力がエスカレートし、子供にまで暴力をふるうようになったものと考えられ、これ以上結婚生活を継続させることは難しいと判断するべきです。 2. 慰謝料について 妻は夫からの暴行などによりPTSDにかかり、妻がかぶった精神的な苦痛は非常に甚大なものです。また、結婚生活も10年を超えており、子供達に今回の件が与えた影響を考えると、慰謝料は800万円が相当です。 3. 財産分与について 自宅不動産の価格が取得した当時より下落していることを考慮すると、100万円が相当です。 4. 養育費について 子供の年齢を考えると、子供が成人するまでに多額の学費などが必要になることが予想され、夫の年間の収入も1300万円ほどあるため、養育費に関しては、子供が成人するまでの間、月々7万円が相当です。 |
原文 | 主 文 一 原告と被告とを離婚する。 二 被告は原告に対し,金900万円及びこれに対する本判決確定の日の翌 日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 三 原告と被告間の長女A(昭和60年11月11日出生)及び二女B(昭 和62年8月25日出生)の親権者を,いずれも原告と定める。 四 被告は原告に対し,長女A及び二女Bの養育費として,本判決確定の日 の翌日から同人らが成人に達するまで,毎月末日限り,1か月あたり各金7万円の 割合による金員を支払え。 五 原告のその余の請求を棄却する。 六 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び争点 第一 申立 一 主文一項と同じ 二 被告は原告に対し,金2135万円及び内金1000万円に対する平成12 年12月4日から,内金1135万円に対する本判決確定の日の翌日から,それぞ れ支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 三 主文三項と同じ 四 被告は原告に対し,長女Aの養育費として,平成12年2月から平成20年 3月まで1か月金15万円の,二女Bの養育費として,平成12年2月から平成2 2年3月まで1か月金15万円の,各割合による金員を支払え。 第二 事案の概要 一 証拠と弁論の全趣旨により容易に認定できる事実 1 原告と被告は,原告が学生時代に岡山で被告と知り合い,昭和59年11 月14日に婚姻届出をした夫婦であり,両名間には長女A(昭和60年11月11 日出生)と二女B(昭和62年8月25日出生)の2子がいる。 2 原告と被告は,婚姻後芦屋のマンションで生活してきたが,原告にとって は初めて暮らす土地であり,近所に友人や知人はいなかった。 3 原告は,二女を出産した後の昭和63年頃,うつ病という診断を受け,投 薬治療を受けたが,薬を大量に服用して自殺未遂事件を起こしたことが2年間のう ちに4,5回あった。平成元年にも自殺未遂事件を起こした。このころから,原告 は,近くのカトリック教会に通うようになった。 4 平成5年冬,原告は,灯油缶とライターをもって近所の公園で焼身自殺を 図ろうとしたが,中止した。平成6年3月頃にも,原告は,除草剤を飲んで自殺を 図った。 5 平成8年4月8日頃,被告は,飲酒の上原告に暴力を振るった。 6 平成12年1月,原告は2子とともに自宅を出て,以後被告と別居したま まである。 7 同年2月27日,被告は,義兄Cを通じて,原告の実家に原告名義の預貯 金の払戻しを停止するよう指示した。同年3月1日頃には,被告は,垂水警察署に 原告と2子の捜索願を提出した。 8 同年3月6日,被告はDを相手に,Dが原告と同性愛関係にあり,不貞行 為にあたるとして,損害賠償を請求する訴訟(神戸地方裁判所平成12年(ワ)第4 97号)を提起し,同時に,Dがその夫と共有する自宅マンションの仮差押を申し 立てた。同月10日,神戸地方裁判所は仮差押の決定をした。同訴訟について,同 裁判所は,同年10月26日,被告の請求を棄却する判決を言い渡したが,被告は 控訴を提起した。大阪高等裁判所は,平成13年3月23日,被告の控訴を棄却す る判決を言い渡したが,被告は上告した。(甲14,25,乙8) 9 平成12年4月12日,原告が申し立てていた離婚調停が不成立となっ た。同月15日,被告はCとともに原告の実家を訪れ,原告に離婚訴訟を提起させ ないよう訴えた。 10 同年5月16日,被告とCは兵 さらに詳しくみる:したが,被告は上告した。(甲14,25,・・・ |
関連キーワード | 離婚,暴力,診断書,慰謝料,財産分与,PTSD,うつ病,親権 |
原告側の請求内容 | ①夫との離婚 ②慰謝料1000万と財産分与(1135万) ③長女と次女の親権 ④子供の養育費(月15万) |
勝訴・敗訴 | 一部勝訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
1,750,000円~1,950,000円 |
証拠 | 1.診断書 夫の妻に対する暴力・子供に対する暴力を示すもの 2.記録物 夫の暴力を証明する写真・録音・録画等 |
審査日 | 第一審 神戸地判平成13年11月5日(平成12年(タ)114) 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「夫の暴力による結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この裁判を起こしたのは妻(原告)で、裁判を起こされたのは夫(被告)です。 1 夫婦の婚姻 夫婦は平成11年5月22日に婚姻しました。 2 結納 妻は夫の母名義で留袖を約300万円で購入しましたが、その資金は自分が母親からもらったものでした。 3 価値観の違い 夫は妻の考え方が幼すぎて社会性がないと感じており、妻は夫が自分に価値観を押し付け、自分が何を言っても聞き入れられないと感じていました。また、夫が妻より母親を優先する態度に不満がありました。夫の収入は年収で1,000万以上ありましたが、妻には毎月当初20万、そののち22万を渡す限りでした。そのことについて妻は夫のことをケチだと思っていました。 4 夫婦間での喧嘩 平成12年8月9日に口論となった時に、夫は妻の体を掴んで壁に打ち付けるという行動に出たため、妻は頭を壁にぶつけてしまいました。妻はそのことで大変ショックを受けましたが、その後夫がそのことについて真摯に謝罪したので、妻としてはことのことを理由として離婚を考えるようなことはありませんでした。 5 別居 妻の父親が危篤となったため、妻は平成13年1月に実家に帰りました。その時すでに妻は夫との結婚生活の継続に不安を感じており、同年2月にいったん自宅に戻った時も、夫や夫の母親が自分に対して否定的に感じられたため、再び実家に戻ってしまいました。 6 夫の対応 夫としてはその当時は離婚するつもりはなく、妻あての手紙を書いたり、妻の実家を訪問したり努力しましたが、それが報われないと感じるようになると妻に対する怒りを覚えるようになりました。そして生活費を一切渡さなくなりました。 7 調停の申立 妻は家庭裁判所に2回調停の申し立てをしましたが、1回目は不成立に終わり、2回目は婚姻費用として月85,000円ずつ払うという内容の調停が成立しました。 |
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判例要約 | 1 離婚原因について 離婚の原因に関しては、コミュニケーションの不足によって、生活一般についてのお互いの価値観の相違を埋めることができなかったためと考えられます。暴力が一度だけあったことは認められますが、証拠も不十分であるうえ夫も十分反省し、妻がその謝罪を受け入れていることを考えると直接の原因ではないでしょう。 2 慰謝料について 夫の暴力がまったく問題ない程度であるとはいえないので、夫は妻に20万円が支払うのが相当でしょう。一方夫の慰謝料請求は認めるべきではありません。なぜなら婚姻関係の改善のために話し合いをするべきなのに、生活費を渡さないという実力行使に出てしまっては婚姻関係修復に向けての努力をたってしまったとしか評価できないからです。 3 親権について 今現在子供は妻の下で養育されていて、その状況に問題があるとする証拠はないのでそのままでよいでしょう。 4 養育費について 調停で定められた通りでよいでしょう。 |
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