「確定的別居」に関する事例の判例原文:夫の暴力などによる結婚生活の破綻
「確定的別居」関する判例の原文を掲載:の全趣旨に照らして整理すれば,その概要は・・・
「結婚生活が破綻し、もはや回復が出来ないとして、離婚の請求を認めた判例」の判例原文:の全趣旨に照らして整理すれば,その概要は・・・
| 原文 | いて (1)本件の事実関係は,基幹的な部分についておおむね争いがないといってよいものと思われるが,証拠(甲10,乙15,17,24,原告本人及び被告本人)及び弁論の全趣旨に照らして整理すれば,その概要は次のとおりである。 (イ)原告と被告は,婚姻後,家計費の管理の問題,原告の母親との関係をめぐる諍い,及び長女の教育問題等から度々喧嘩し,激高した被告が物を壊したり原告に暴力を振るったりしたことも少なからずあり,そのため原告が殴られて前歯を折ったり,長女が警察を呼ぶほどの事態になったりしながらも,平成12年ころまでおおむね同居生活を続けた。 (ロ)原告と被告が初めて別居したのは昭和60年7月ころのことであり,その収拾のため,被告は,前記のとおり,今後は暴力を振るったりせず,毎月の生活費もまとめて渡すこと,そして約束違反により離婚するときには慰謝料として相当な金額に1000万円を加算した金員を支払う旨の誓約書(甲3)に署名押印して,これを仲人に差し入れた。 (ハ)しかしながら,平成12年7月ころ,長女が被告に反発したことに端を反して原告と被告も喧嘩となり,長女が警察を呼ぶという事態に発展してからは,長女が以後被告との同居を拒否したため,その生活費の負担等をめぐる問題から原告と被告の溝が次第に深まり,原告はいったん社宅(被告方)に戻って再び被告と同居したものの,結局,被告が大学に進学した長女への仕送りをしないことから,原告は,被告に愛想をつかし,平成14年5月3日ころ以降,被告と確定的に別居した。 (2)以上の認定事実及び本件訴訟の経過(特に,被告も離婚等の反訴を提起したこと)によれば,原告と被告の婚姻関係は回復できないほどに破綻しており,婚姻を継続し難い重大な事由(民法770条1項5号)があると認められるから,本訴及び反訴における各離婚請求をいずれも認容すべきである。 そして,被告は離婚原因について原告が長女の我が儘を容認して夫婦の同居・協力扶助義務に違反したというが,前記認定事実によれば,そうではなく,原告が主張するように,気に入らないことがあると暴行・暴力に及び,長女の方にも問題があるとしても,その大学での就学費用を負担しようとしない被告の頑迷・意固地な態度が主たる離婚原因であると認められるから,被告(反訴原告)の慰謝料請求は理由がなく,原告の慰謝料請求については,婚姻破綻時までの諸事情,これによる原告の苦労及び離婚によって原告が被る不利益を総合すると,前記の誓約書があることにも照らし,その請求額1000万円は過大ではなく,これを全額認めるのが相当である。 2 財産分与請求について 被告の年収をみると,新婚当時の昭和58年分は約415万円(乙1)であったが,平成14年分は約1135万円(乙20)である。他方,原告は現在,派遣会社の事務職として月額20万円の給与収入があり,以前もアルバイトやパートの収入を得ていたとはいうものの,平成14年5月ころの別居以前は基本的に専業主婦であった。 次に,被告が現に有する積極財産は他に賃貸している本件マンション(被告は評価額が970万円であるというが,乙19・平成15年度の固定資産税等納税通知書によれば,建物の価格は約4939万円である。)と若干の預金程度であり,他方,負債として前記のとおりの借入金があるが,その残高は現状では合計1500万円を下回っていると認められる。 ところで,離婚時の財産分与の趣旨・性質については,婚姻中に形成された財産の清算という趣旨のほかに離婚後の扶養の趣旨があると解されており,このたび離婚時の公的年金の分割が制度化されようとしていることにもみられるように,ますます離婚後の扶養という要請が強まっているということができる。また,本件に即してみれば,負債があるため仮に現状では純財産がマイナスであるとしても,被告は,15年以上に亘って原告の内助の功を得て将来的にまとまった退職金の給付を受けることになるのであり,また長女の養育・教育のための費用もいずれ掛からなくなると見込まれるのであるから,今後は貯蓄に回せる余裕資金が次第に増大することになるものと思われる。以上のような観点からすると,前記のような被告の収入及び現状の資産及び負債の状況に照らし,原告が前項の慰謝料のほかに支払を求める財産分与金500万円は過大な金額ではなく,これを全額認めるのが相当であるというべきである。もっとも,被告が現にまとまった流動 さらに詳しくみる:資産を有しないのに,これを直ちに一括で支・・・ |
|---|
