「家出後」に関する離婚事例・判例
「家出後」に関する事例:「夫の妻への暴力による結婚生活の破綻」
「家出後」に関する事例:「夫婦の婚姻関係が破綻した責任は夫にあるとして、妻からの離婚請求が認められた判例」
キーポイント | 離婚が認められるためには夫婦の婚姻関係を継続しがたい重大な理由があるかどうかがポイントになります。また、この夫婦の5人の子供はバラバラに生活をしていますが、親権を誰に与えるべきかということもポイントになります。 |
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事例要約 | この裁判を起こしたのは妻(原告)で、裁判を起こされたのは夫(被告)です。 1 結婚 妻はフィリピン国籍で、夫は日本国籍を持っています。 夫と妻は平成3年5月6日にフィリピンの方式で結婚しました。そして平成3年6月5日、日本で証書を提出して届け出ました。 夫と妻の間には5人の子供が誕生しました。 長男タロウ(仮名)、次男ジロウ(仮名)、三男サブロウ(仮名)、長女ハナコ(仮名)、次女アキコ(仮名)です。みんな日本の国籍を持っています。 2 夫婦の仕事 夫は結婚当初は内装外装を主にする建築の仕事をしていましたが、次第に仕事がなくなり、工務店に勤めたり、運転手などの仕事をしていました。 妻は平成5年ころから夜から早朝にかけてスナックで働くようになりました。夕食を作って子供たちに食べさせてから出かけて、朝帰宅したら子供たちの朝食を作ってから寝るという生活を送っていましたが、そのうち仕事が終わってもすぐに帰宅しないで朝食を作らないことも多くなりました。 3 妻逮捕 平成12年2月ころ、妻は覚せい剤の使用によって警察に逮捕されました。 しかし、小さい子供がいることから起訴されることなく釈放されました。 4 次男、三男をフィリピンへ… 夫と妻は平成12年9月、次男ジロウと三男サブロウをフィリピンの妻の実家に預けました。 5 夫婦喧嘩 妻は子供の面倒をみないことや、パチンコなどに行って家事をせず、生活が乱れているなどの理由から夫と口論になることが度々ありました。なので、妻は平成13年2月ころには一人で家を出て、友人宅に泊まり、夫のいない昼間の時間に家に戻って子供たちの世話をすることがありました。 6 夫の暴力 平成13年3月ころ、夫は家に戻ってきていた妻と口論になり、妻に対して暴力を振るいました。 平成13年5月28日、夫の頼みで妻は一時帰宅しました。そこで、夫と妻は子供の面倒を見るか見ないかで口論になりました。 夫は子供たちのいる前で包丁を手に撮り、妻の顔、左手の中指を切りつけ、約10日間の通院を必要とする怪我を負わせました。 7 別居 妻は平成13年6月9日、長男タロウ、長女ハナコ、次女アキコの3人を自宅から連れ出し、民間のシェルターに避難して、その後母子寮に引っ越すなどして4人で暮らすようになりました。 8 次男を児童養護施設へ… 夫は次男ジロウをフィリピンから日本に連れ戻しました。しかし、仕事の関係から自分でジロウを育てることができず、施設に預けることになりました。 9 妻、調停申立てる 平成13年9月25日、妻は東京家庭裁判所に対して夫との離婚、子供たちの親権を求めて調停を申立てました。 しかし、夫は妻に対して復縁を強く求めて、離婚するなら子供たちを置いてフィリピンに帰るようにと求めたため、話し合いがつかずに終わりました。 10 バラバラになった家族 夫はビルのクリーニングをして働いています。日当1万円で月額20万円~40万円程度の収入がありますが、相当の借金があります。長女ハナコは妻と生活していましたが、妻から叩かれるといった暴力を受けたことから夫と生活しています。 妻は家出後にスナックで働いたりもしましたが、生活費の中心は生活保護費で、その他には近くの工場で働いて5万円程度の収入を得ています。長男タロウと次女アキコと一緒に生活していていますが。次男ジロウのいる児童養護施設に行ったことはなく、ほとんどジロウとは関わりがありません。フィリピンにいる三男サブロウとは週に3回くらい国際電話で話をして、毎月1~2万円は仕送りをしています。 |
判例要約 | 1 婚姻を継続しがたい重要な理由がある 離婚裁判中の夫の行動や、妻を非難する発言などの夫の態度を考えると、夫と妻の間で夫婦として生活していく愛情や信頼関係はお互いになく、婚姻関係は完全に破綻しているといえます。 2 親権について 5人の子供はみんな日本国籍を持っているので、日本の法律が適用されます。 子供たちはできるだけ5人一緒に生活をさせていくのが望ましいですが、夫と妻の生活状況や扶養能力、子供たちの生活状況、夫と妻の子に対する関わりの度合い、5人という子供の多さに加えて最年長者でも11歳ということなどを考慮すると、親権をまとめて一方に定めた場合、現状以上に生活に支障が出て、行政機関等の世話にならざるを得ないことが見込まれるので、相当ではありません。 そうすると、現在妻と同居している長男タロウと次女アキコ、妻の実家で生活している三男サブロウの親権者を妻として、夫と同居している長女ハナコ、主に夫との関わりがある次男ジロウの親権者を夫と定めるのが相当です。 3 夫は妻に損害賠償として100万円を支払え 夫と妻の婚姻関係の破綻は、単に夫だけに責任があるわけではありません。 しかし、夫と妻の責任を比較すると、夫が妻に対して暴力を振るっていたことに加えて、夫が平成13年5月28日に包丁で妻の顔に怪我を負わせたことが大きな原因になっていることが明らかです。なので、夫により思い責任があります。 妻は夫の暴力により、精神的損害が生じたといえるので、夫は妻に対して慰謝料100万円を支払うことが相当です。 |
原文 | 主 文 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告と被告との間の長男A(平成5年○月○○日生),次女B(平成8年○月○○日生)及び三男C(平成11年○月○○日生)の親権者を原告,長女D(平成4年○月○日生)及び二男E(平成9年○月○○日生)の親権者を被告と定める。 3 被告は,原告に対し,金100万円及びこれに対する平成13年12月19日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 原告のその余の請求を棄却する。 5 訴訟費用はこれを3分し,その2を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。 6 この判決は,第3項に限り仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 主文1項と同じ。 2 原告と被告との間の長女D(平成4年○月○日生),長男A(平成5年○月○○日生),次女B(平成8年○月○○日生),二男E(平成9年○月○○日生)及び三男C(平成11年○月○○日生)の親権者を原告と定める。 3 被告は,原告に対し,金300万円及びこれに対する平成13年12月19日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 本件は,原告が,被告からの暴行等により,婚姻を継続し難い重大な事由があるとして,被告との離婚,原告と被告との間の子供達の自己への親権者の指定,離婚に伴う慰謝料として300万円及びこれに対する不法行為後であり訴状送達の日の翌日である平成13年12月19日から民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める事案である。 1 原告の主張 (1)婚姻を継続し難い事由 被告は,以下のとおり,原告との婚姻を継続しがたい事情を作出し,原告との婚姻を破綻させた。 ア 被告は,原告と婚姻した当時は自ら建設関係の会社を経営していたが,やがて倒産し,その後鉄筋工として勤務したが,平成12年9月にはその勤務先も倒産し,現在は土木建設業に携わっているようである(必ずしも明らかではない)。 イ 原告は生活費や子供達の養育費を稼ぐため平成5年ころからスナックで働くようになり,このころから原告と被告との間において,子供達の養育や生活費などについてしばしば口論がなされるようになった。 ウ 原告と被告は,生活費や養育費等に苦しみ,5人の子供を十分に養育できないことから,平成12年9月,原告と被告との二男E及び三男Cをフィリピンの実家に預けた。 エ 平成13年3月,原告と被告は,離婚話や子供をフィリピンに預けたことなどの話から口論となり,被告は,原告に対し,殴る蹴るの暴行を加えた。 オ エの事実を機に,原告は単独で家を出て,友人宅に泊まるようになり,昼間被告の留守の間に一時帰宅し,子供達の食事などの面倒をみるなどしていたが,平成13年5月28日,一時帰宅していた原告と,帰宅した被告との間で離婚の話などから口論となり,被告は包丁で原告の顔面および左第3指を斬りつけ,約10日間の通院加療を要する傷害を負わせた。 カ 原告は,生命身体の危険を感じ,被告と離婚することを強く決意した。 (2)親権者の指定について 上記事実に加え,平成13年8月,被告はEをフィリピンから連れ戻したが,自ら養育せずに福祉施設に預けているものであり,Cについても,引き取っても自分では育てられず施設に預けることになる旨家裁調査官に対し自ら認めている。また,被告は前妻との間の子供達の親権者にはなっていないし,子供達の面前でも平気で母親である原告に包丁 さらに詳しくみる:。また,被告は前妻との間の子供達の親権者・・・ |
関連キーワード | 親権,慰謝料,暴力,婚姻関係,国籍,児童養護施設 |
原告側の請求内容 | ①夫との離婚 ②5人の子供の親権 ③慰謝料請求 |
勝訴・敗訴 | 一部勝訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
560,000円~760,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成13年(タ)第935号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「夫の妻への暴力による結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この裁判を起こしたのは妻(原告)であり、裁判を起こされたのは夫(被告)です。 ①同棲と結婚 妻は、大学生だった昭和52年、同じ大学の先輩であった夫と知り合い、昭和53年ころから夫の実家の別棟で同棲し始めました。 その後、同棲生活を経て昭和58年5月23日に結婚しました。 ②夫の暴力 夫は同棲中から妻に、過激な干渉・束縛をする傾向がみられ、結婚後は気に入らないことがあると感情を爆発させ、 暴言を繰り返し、激高すると、原告の頭や顔を殴ったり蹴ったりすることがありました。 これらのストレスにより、妻は十二指腸潰瘍や過敏性大腸炎を発症したことがありました。 また、妻には持病があり、僧房弁逸脱症候群の持病があり、夫の暴力により動機・胸部圧迫感・不整脈の症状が現れたことがありました。 ③妻の入院 妻は平成8年4月から大学の教育学部の講師をしていましたが、メニエール病を発症し、難聴の症状が強くなり緊急入院をしました。 しかし、夫にわずか5日で退院させられ、暴言・暴行をうけ、この上ない恐怖を体験しました。 ④眠らせない生活 平成14年夏ころから、夫の生活が逆転し、連日のように深夜に食事を作ることを妻に要求し、妻を眠らせず、 午前6時ころまで夫の世話をすることを要求しました。 ⑤妻の義弟への暴言 平成15年から、夫は妻の義弟に対しても、非常識な時間に電話し怒鳴るようになり、 弟に謝らせろと妻を脅すようになりました。妻は妹夫婦にも危害が及ぶと感じ、逃げるしかないと家出をし、 東京女性相談センターに駆け込みました。その後数日間にわたって、夫から妻の実家へ、妻とやり直したい、一生かけて償うとのファクスが届きました。 ⑥妻がPTSDになる 妻は平成15年8月、妻はPTSDと診断され、その後も神経精神科に通院をしました。 PTSD(感情の麻痺・解離性健忘・睡眠障害・過剰な警戒心などの症状)は夫の身体的・精神的暴力が原因との診断でした。 ⑦妻が調停を起こす 妻は平成15年9月、離婚調停を申し立てました。すべての連絡は妻の代理人を通すことになっていたのに、 夫は執拗に妻に連絡をし、妻の働く大学に押し掛けたりと、夫の言動はエスカレートしていきました。 妻はつきまとい行為などの禁止を求めて、調停でその決定がでました。 ⑧妻と同大学助教授の佐々木(仮名) 妻は佐々木に悩みを打ち明け、家出以来夫にいつ探し出されるかという不安やフラッシュバックに悩まされていたので、 信頼できる佐々木にカウンセリングを受けてもらっていました。しかし、佐々木と妻の間で男女の関係はありませんでした。 ⑨妻が当判例の裁判を起こす |
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判例要約 | 1夫の主張は認めない 夫から妻への精神的・肉体的虐待を夫は妻のうつ病による被害妄想であると主張していますが、妻やその実家に対しての言動などをみると、認められません。 また夫は、妻は佐々木と浮気をしており、そのために今回の離婚の裁判を起こし、身体的・精神的虐待もその浮気を隠すための偽装工作だと主張しています。 しかし、妻は佐々木のカウンセリングを受けているだけで、本当に浮気をしているとは認められません。 2妻の請求を認める 離婚の原因は、長年にわたる夫の妻に対する精神的・肉体的虐待によって、妻は結婚生活を続ける意思がなくなったことです。 そのため、もはや両当事者の結婚生活を修復をすることはできません。よって妻の離婚請求を認め、裁判の費用も夫が支払うことになりました。 |
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