離婚法律相談データバンク 「関係を決定的破綻」に関する離婚問題事例、「関係を決定的破綻」の離婚事例・判例:「ソープランドに通う夫による結婚生活の破綻」

関係を決定的破綻」に関する離婚事例・判例

関係を決定的破綻」に関する事例:「ソープランドに通う夫による結婚生活の破綻」

「関係を決定的破綻」に関する事例:「ソープランドに通っていた夫からの離婚の請求が認められなかった判例」

キーポイント 離婚に関する事件では「離婚の原因を作った者の離婚請求を認めない」という原則があります。
そのため、夫の浮気が離婚の原因となったかどうかが問題となります。
事例要約 この裁判は夫(原告)が妻(被告)に対して起こした裁判です。

1 結婚
夫と妻は平成5年に知り合い、平成6年8月4日、結婚の届出をしました。
夫は昭和62年、歯科医師免許を取得し、平成3年に開業をしました。
妻はそのクリニックで医療事務等を担当していました。
2 結婚生活
夫と妻は敷地と建物を購入しその金額は合計1億2,000万円ほどでした。
また、平成8年にはドイツ・オーストリア・イタリアに旅行に行くなどしていました。
3 夫の浮気
夫は平成8年の10月ごろから、妻と性交渉をもたなくなり、平成9年からソープランドに行くようになりました。
その後、少なくとも平成13年までソープランドに通っていました。
妻と夫は、結婚関係の悪化からカウンセリングを受け、以前購入していた建物と敷地の持分を2分の1とする登記をしました。
しかし、平成9年の年末に妻は夫がソープランドの名刺を持っていることを発見しました。
4 別居
妻と夫は完全に家庭内別居の状態になり、夫は妻に離婚の申し出をしましたが、妻は応じませんでした。
平成11年にはロンドン旅行に出掛けるなどしましたが、関係が修復されることはなく、結局夫は家を出て別居をしました。
5 調停
夫は平成11年3月、夫婦関係調停を行いましたが、合意できずに終わりました。
6 裁判
夫は妻に対して当判例の裁判を起こしました。
判例要約 1 夫の請求を認めない
夫は、妻の自己中心的で神経質な性格などが離婚の原因と主張していますが、
夫がソープランドに通っていたことは、妻にとって多大な精神的衝撃を受けたものと考えられます。
これは結婚生活を続けられなくなった決定的な出来事といえます。
ですから、その原因を作った夫による離婚の請求なので、夫の請求は認められませんでした。
また、夫は慰謝料200万円と、建物と敷地の持分を夫に戻す登記を請求していましたが、
どちらも認められませんでした。
原文 主   文

  1 原告の請求をいずれも棄却する。
  2 訴訟費用は原告の負担とする。

       事実及び理由

第1 請求
 1 原告と被告とを離婚する。
 2 被告は,原告に対し,200万円を支払え。(慰謝料請求)
 3 被告は,原告に対し,別紙物件目録記載の建物につき,真正な登記名義の回復を原因とする持分全部移転登記手続をせよ。(特有財産についての移転登記手続請求)
第2 事案の概要及び争点
 1 離婚請求について
  (原告)
 (1)ア 原告及び被告は,平成6年8月4日,婚姻の届出を了した夫婦である。
   イ 被告は,自尊心が極めて高く,神経質かつ自己中心的であり,他人の存在やその心情を当たり前にくみ取ることができず,自己の言動に対して周囲の者が反発したり,異なる意見を述べたりすると,その者の意見に耳を傾けようとせず,激高し,相手をやり込めないと気が済まないなどという性格を有している。このため,被告は,原告(歯科医師)が経営するクリニックにおいては不必要なもめ事を繰り返し,自宅においては原告と度々口論し,原告の両親に対しても冷たい態度をとるなどし,原告は,被告の性格,言動等に憔悴辟易し,耐え難いつらさを感じていた。
   ウ その結果,原告及び被告は,平成9年には,家庭内別居の状態になり,原告は,平成10年4月,被告に対し,離婚の申出をしたが,被告は,これに応じなかった。その後も,原告と被告との家庭内別居の状態は続き,そのような生活にも耐えられなくなった原告は,平成13年2月1日,やむなく被告と別居した上,同年3月16日,東京家庭裁判所に対し,被告を相手方として夫婦関係調整調停の申立てをし,同申立事件は,同年10月31日,不成立により終了した。
   エ 以上からすると,原告と被告との婚姻関係は,平成10年の時点で既に破綻していたといえ,したがって,原告と被告との間には,婚姻を継続し難い重大な事由があるといえる。
 (2)ア 被告の後記(2)の主張(有責配偶者)は,否認し争う。
   イ 原告が婚姻直後から被告との性交渉を拒んだとの事実はなく,原告は,平成8年暮れころまでは,被告との間で性的関係を有していた。
   ウ 原告は,同年暮れころ,被告との軋轢が精神的負担となり,被告と性交渉を持つことができなくなった。原告が風俗店に行くようになったのは,その後である平成9年のことであり,上記(1)ウのとおり,そのころには,原告及び被告は,家庭内別居の状態に至っていたものである。
   エ 加えて,原告と被告との婚姻関係が破綻した原因は,上記(1)のとおり,被告の性格,言動等にあることからすると,原告が有責配偶者であるということはできない。
  (被告)
 (1)原告の上記(1)イないしエの主張は,否認し争う。
 (2)原告は,何ら理由がないのに,婚姻直後から被告との性交渉を拒んだ上,風俗店で遊ぶなどし,うつ状態となった被告を思いやることもなく,真摯な話合いも持たないままに別居したのであって,仮に原告と被告との婚姻関係が破綻しているとすれば,それは,原告が勝手極まりない行動によって別居を敢行したことによるものである。したがって,原告は,有責配偶者である。
 2 慰謝料請求について
  (原告)
   原告は,前記1(1)のとおりの被告の性格,言動等により,いやし難い精神的苦痛を被った。その慰謝料としては,200万円が相当である。
  (被告)
   争う。
 3 移転登記手続請求について
  (原告)
 (1)別紙物件目録記載の建物   さらに詳しくみる:たがって,原告は,有責配偶者である。  ・・・
関連キーワード 離婚,浮気,不貞行為,移転登記,慰謝料,夫婦関係調整調停
原告側の請求内容 ①妻と離婚すること
②妻が慰謝料として200万円支払うこと
③家の登記をすべて夫のものとすること
勝訴・敗訴 全面敗訴
予想裁判費用
(弁護士費用)
400,000円~600,000円
証拠 1.住民票
・浮気相手と同居していることを証明するもの
2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書
・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの
3.写真、録音テープ、ビデオテープ
・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など
4.探偵社等の調査報告書
・相手の浮気を証明できるもの
5.クレジットカードの利用明細・領収書
・飲食店・ホテルなどの利用記録など
6.パソコン・携帯電話のメール、手紙
・浮気相手とのやり取りを証明できるもの
審査日 第一審 東京地方裁判所判決/平成13年(タ)第979号
第二審 なし
第三審 なし

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事例要約 この裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。
1 結婚
夫と妻は平成12年12月14日、アメリカ合衆国ネヴァダ州の方式によって結婚しました。平成4年にはカリフォルニア州にて長男が誕生しました。
夫はアメリカ国籍、妻は日本国籍を持っています。
2 日本での生活
夫と妻は日本で生活することにしました。遅くとも平成5年8月から、家族3人で日本での生活を始めました。
3 次第に増える夫婦喧嘩…
家族が、日本での生活を始めた当初は夫婦円満でした。しかし、次第に夫婦喧嘩が増え、平成6年には、夫婦喧嘩のときに妻が包丁を手にしたこともありました。
4 夫がニューヨークへ
平成9年12月11日、夫のみがニューヨークへ渡航して、妻と長男は日本に残りました。
妻は夫に対して平成10年1月ころから4月ころまで生活費を送金し、夫はこれを使って生活をしていました。
5 夫の浮気
夫は平成10年6月に再度来日してから日本にいる年は、浮気相手のサトミ(仮名)と同居しています。
平成10年6月ころ、妻の自宅のポストに夫とサトミ(仮名)がニューヨークで一緒に写っている写真が、「ME &SATMI ALWAYS TOGETHER!」などと書かれた封筒と一緒に入れられていました。
平成13年1月ころには、妻の元に、夫とサトミが一緒に写ったプリクラが貼ってある封筒に、「お前と俺は終わったんだ。」「俺は離婚したいんだ!」などの内容が書かれた手紙と共に、夫の署名のある離婚届が送られました。
6 その後
妻は平成7年にアメリカ合衆国の永住権を取得し、平成12年8月25日、長男と共にニューヨークへ引越しました。
夫は日本に住んでいます。
判例要約 1 適用される法律は日本法
夫はアメリカ国籍で、妻は日本国籍のため、どの国の法律によって離婚請求を判断するかが問題になります。
夫と妻、長男は共に遅くとも平成5年8月から、少なくとも平成9年12月ころまで主に日本で生活をしているため、婚姻生活を最も長く送ったのは日本であり、離婚原因も日本で発生したと認められます。
夫婦に最も密接な関係がある地の法律は日本の法律であるといえるので、この離婚請求については日本法が適用されるのが適当です。
2 婚姻関係破綻の原因は夫の浮気にある
平成6年の夫婦喧嘩の際、夫が妻に対して差別的発言や包丁を手にするような言動があったり、訪問者の前で夫と妻が口論するようなことがあっても、平成9年12月までは夫と妻は同居して婚姻生活を続けていました。夫が同月ニューヨークへ渡航した後も、妻が生活費を送金し、夫がこれで生活する関係を維持していて、少なくともこのころまではまだ婚姻生活が破綻したとは認められません。
よって、平成10年3月以前の時点で夫がサトミと浮気をしたことが、妻との婚姻関係破綻の原因といえます。
3 夫の離婚請求を認めない
離婚の原因を作った者からの離婚請求を裁判所は認めないという大原則があります。
ただし、離婚の原因を作ったものからの請求でも、離婚請求が認められる場合があります。それは、夫婦の別居が二人の年齢と別居期間との対比で相当の長期間であって、未成年の子供がいない場合には、離婚を認めることによって、相手方が精神的、社会的、経済的に過酷な状態におかれない場合です。
今回のこの夫婦の場合、夫34歳、妻37歳ですが、同居期間は約5年半で、別居期間は約5年間に留まっています。別居期間が、夫と妻の年齢と同居期間と比べて相当の長期間に及んでいるとはいえません。
また二人の間には満10歳にすぎない長男がいることも併せると、離婚原因を作った夫からの離婚請求を認めることはできません。

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