離婚法律相談データバンク 「理由が存在」に関する離婚問題事例、「理由が存在」の離婚事例・判例:「妻の宗教活動による結婚生活の破綻??」

理由が存在」に関する離婚事例・判例

理由が存在」に関する事例:「妻の宗教活動による結婚生活の破綻??」

「理由が存在」に関する事例:「妻の宗教活動が結婚生活を破綻させたとまでは言えず、夫の離婚請求が退けられた判例」

キーポイント 離婚が認められるためには、夫婦間にこれ以上結婚生活を継続できない重大な理由があることが必要です。
そのため、当事例では妻の宗教活動により結婚生活が破綻し、夫婦間に結婚生活をこれ以上継続できない重大な理由が存在するのかどうかがキーポイントとなります。
事例要約 この裁判は夫(原告)が裁判を起こし、妻(被告)が裁判を起こされた側です。

1 夫婦の出会い
夫と妻は、いずれもA化工株式会社の従業員であり、社内で知り合い恋愛結婚をしました。その後、夫の母親であるスミコ(仮名)と同居するようになり、妻は専業主婦となりました。なお、スミコは創価学会の信徒でした。
2 当事者の家族構成
夫と妻は、昭和47年11月9日に婚姻の届出をした夫婦であり、その間に長男の太郎(仮名)、次男の大祐(仮名)がいます。
3 エホバの証人との出会い
妻は昭和55年ころからエホバの証人を信仰するようになりました。
4 妻の日常と宗教活動
妻はエホバの証人の教条に従い、自宅の仏壇に手を合わせなかったり、花を添えなかったり、また、正月の初詣や盆、彼岸の際の墓参りにも夫が誘っても参加しなくなりました。しかし、妻は、夜間の集会に参加せず、仏壇の花器の水を替えたりなど、日常の家事や子供の養育にはできるだけ支障が無いように配慮をしていました。
5 スミコ・夫との確執
夫とスミコは、妻が「エホバの証人を信仰している以上、先祖崇拝はできない」と言うのを聞いて、妻と深刻な対立状態に陥りました。
その後も、スミコは妻に「夫を取るのかエホバの証人を取るのかどちらか一方にしろ」と執拗に追及し、一度はスミコにエホバの証人への信仰を捨てる旨を伝えましたが、結局はエホバの証人への信仰を捨て切れず、それに立腹したスミコにより、夫との別居を求められ、止む無く妻の実家に戻り、別居生活を始めるようになりました。
6 別居期間中
別居期間中も2~3年の間は、夫が妻の実家を訪ねるなどし、何度も話合いの機会をお互いで作っていました。夫婦はお互いに、夫婦関係を何とか修復したいという気持ちを抱いていました。
7 妻の信仰への没頭
しかし、妻は別居生活が始まると、益々エホバの証人への信仰を強め、そのことを夫が知ることで、次第に夫は妻への嫌悪感を深め、ついには、強い憎悪の念を抱くようになりました。
8 夫が裁判を起こす
上記のような流れで、夫が妻に対して当判例の裁判を起こしました。しかし、妻は今も夫との円満な結婚生活を強く希望しています。 
判例要約 1 離婚に関して
妻がエホバの証人を信仰するようになり、それが原因で夫婦間に亀裂が生じたことは明らかですが、妻としては宗教活動を行うにあたって、日常の家事や子供の養育には支障が無いように相応の配慮をしていました。そのため、夫のほうでも、妻の信仰の自由を尊重する寛容さを持つべきです。
夫婦はすでに7年間以上の別居期間が経過していますが、そのうちの2~3年間は双方が婚姻の継続を希望して交渉が続いたこと、また、妻は夫と再び円満な結婚生活を送ることを強く望んでいることからすると、夫・妻双方側から互いに歩み寄ることで、円満な結婚生活を修復できる余地があります。
そのため、裁判所は夫婦間に結婚生活をこれ以上継続できない重大な理由は無いとして、離婚を認めない判断をしました。
原文 主   文

 一 原告の請求を棄却する。
 二 訴訟費用は原告の負担とする。

       事実及び理由

第一 請求
 一 原告と被告とを離婚する。
 二 原告と被告との間の長男一郎、二男二郎の親権者を原告と定める。
第二 事案の概要
 一 原告(昭和二二年七月二一日生)と被告(昭和二三年三月二〇日生)は、昭和四七年一一月九日婚姻の届出をした夫婦であり、その間に長男一郎(昭和四八年八月七日生)、二男二郎(昭和五〇年五月三〇日生一がある(〈証拠〉)。
 二 原告は、離婚原因として、被告は、エホバの証人を強く信仰し、仏教儀式や多くの日本人の生活慣習を徹底的に忌避したため、原告はこれに堪え難い違和感を感じ、そのため昭和五七年一〇月から別居状態が続いており、原被告間の婚姻関係は破綻していると主張した。これに対して、被告は、夫婦間においても、その協力義務の履行や婚姻生活の維持を阻害するようなものではない限り、信教、宗教活動の自由は尊重されるべきであり、被告の信仰が原告の信条に反するという理由だけで離婚を請求することは許されない、と主張した。
第三 判断
 一 証拠(〈証拠〉)及び弁論の全趣旨によれば、次のとおり認められる。
   (一)原告と被告は、いずれもA化工株式会社の従業員であったが、社内で知り合って恋愛結婚し、原告の母ハナ子と同居するようになり、被告は専業主婦となった。なお、ハナ子は、創価学会の信徒であった。
 (二)被告は、昭和五五年ころからキリスト教の一派であるエホバの証人の伝道者の話しを聞くようになり、次第にこれに感化されて自らも聖書の勉強をし、そのうち一週間に一時間程度定期的に伝道者とともに聖書の勉強をしたり、更に月に一度その集会にも参加するようになった。
 (三)被告は、エホバの証人を信仰するようになってから、自宅にある仏壇に手を合わせたり、花を供えたりしなくなり、また、正月の初詣や盆、彼岸の際の墓参りにも原告が誘っても同行しなくなった。ただ、被告は、仏壇の花器の水を替えることは拒否せずにこれを行ったし、また、原告やハナ子がこれらのことをするのを非難したり、妨害するようなこともなかった。そして、被告は、夜間の集会や伝道活動には参加せず、日常の家事や子供の養育にはできるだけ支障がないように配慮していた。
 (四)原告とハナ子は、昭和五七年九月ころ、被告とその信仰問題について話し合い、エホバの証人を信仰しているから先祖崇拝はしないと被告が言うのを聞いて、これでは原告の先祖の位牌や墓を守ってもらうことができず、被告は原告の妻として相応しくないと考え、被告との間で深刻な対立状態になった。その結果、ハナ子が被告と一緒に住みたくないと言い出したため、一時は、原、被告が社宅に引越してハナ子と別居するとの話しも出たが、原告がハナ子との同居を希望したのでそれは取りやめになった。
 (五)その後もハナ子及び原告は、被告の信仰問題について再三問い詰め、被告が曖昧な態度をとると、エホバを取るか原告を取るかどちらか一方にしろと執拗に追及した。そして、原告が被告の両親にも事情を訴えたため、被告は、両親からも信仰をやめるように強く説得された。そこで、被告は、一旦は「聖書は学ばない」と言い、更に、原告から二度と聖書を学ばないあかしとして求められるまま、原告が用意した離婚届の用紙に署名、押印したが、結局、エホバの証人に対する信仰をやめることはできず、また、原告と離婚する意思もなかった。
 (六)被告は、同年一〇月八日ころ、ハナ子から聖書に今でも未練があるのではないか   さらに詳しくみる:た、原告と離婚する意思もなかった。  (・・・
関連キーワード 離婚,エホバの証人,創価学会,宗教活動,別居
原告側の請求内容 ①妻との離婚
②子供の親権
勝訴・敗訴 全面敗訴
予想裁判費用
(弁護士費用)
400,000円~600,000円
証拠 1.住民票
・浮気相手と同居していることを証明するもの
2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書
・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの
3.写真、録音テープ、ビデオテープ
・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など
4.探偵社等の調査報告書
・相手の浮気を証明できるもの
5.クレジットカードの利用明細・領収書
・飲食店・ホテルなどの利用記録など
6.パソコン・携帯電話のメール、手紙
・浮気相手とのやり取りを証明できるもの
審査日 第一審 大阪地方裁判所判決/昭和63年(タ)第1号
第二審 なし
第三審 なし

上部の「妻の宗教活動による結婚生活の破綻??」に関連する離婚法律問題・離婚判例

事例要約 この裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。
1 結婚
夫は昭和49年に大学卒業後、夫の現住所でB動物病院を開業しました。
夫と妻は昭和57年6月9日に結婚し、足立区でマンションを借りて生活を始めました。
妻は当初動物病院を手伝っていましたが、すぐに妊娠して昭和58年に長男の太郎(仮名)を出産し、昭和59年に二男の次郎(仮名)を出産しました。妻はその後は専業主婦になりました。
2 転居
夫と妻は昭和62年9月に家を新築して転居しました。夫はその家にも動物病院の看板を揚げて診察をすることがありましたが、週のうち大部分はB動物病院で診察を行っていました。
3 長女誕生
平成3年に長女の花子(仮名)が生まれました。夫は平成4年12月に新たに家を購入して、妻や家族を引っ越させました。
同時に、夫は以前新築した自宅を売却しました。
引っ越した後は、B動物病院のみの診察になり、夫が自宅に帰るのはほとんど週末だけでした。
4 妻に対する夫の暴力
夫は平成5年2月ころ、妻に対して暴力をふるい、妻は頭部打撲、顔面皮下血腫の怪我を負わせました。また、平成7年6月ころ、妻のお腹や頭を蹴るなどの暴力をふるい、妻に口腔内裂傷、口唇裂傷、腹部・頭部打撲の怪我を負わせました。
5 夫、妻に離婚を求める
夫は平成7年12月から平成8年4月までの間、週末に自宅に戻った際、妻が家事等を怠っていることをメモに取り、平成8年6月から平成9年3月までの間、妻が掃除を怠っていることを明らかにするために部屋の中や外の写真を撮りました。
夫は平成9年ころ妻に対して離婚届にサインするように求めました。
6 妻の家出
妻は平成10年2月、花子と共に家を出て、兵庫県川西市に引っ越しました。
太郎はB動物病院で、次郎は自宅に残りました。
7 調停で、夫は妻に婚姻費用を支払うことが決定
平成10年6月、夫が妻に対して平成10年7月から1ヶ月5万円ずつ婚姻費用を支払うとの調停が成立しました。婚姻費用とは、夫婦が生活していく上でかかるお金のことです。
夫は平成10年7月21日、8月27日、11月30日に各5万円を支払っただけでその後、婚姻費用の支払いをせずに、妻に対する離婚を求める裁判を起こしました。
その後、平成16年3月31日に至って、妻に320万円を支払いました。妻はその間婚姻費用の支払いを強く求めたことはありませんでした。

判例要約 1 妻が家出をしたことは、夫婦の努力義務に反した行動ではない
夫婦は一緒に暮らし、家計を共にし、助け合って家庭を維持するという努力義務を負っています。
夫は平成10年2月に妻が家出をしたことは、この努力義務に反して家族をほったらかしにしたため、夫婦の結婚生活が破綻に繋がったと主張しています。
しかし、夫は妻に対して暴力をふるったり、妻が掃除を怠っていることを明らかにするために写真を撮ったり、離婚届けにサインするように求めたりしていたことから考えると、妻が家を出たのは夫と妻の夫婦関係が破綻し、夫が妻に離婚を強く求めたことが原因と考えられます。
2 二人には結婚生活を継続し難い重大な理由がある
夫の主張①:妻が動物嫌いのため、夫の獣医としての仕事に全く無関心、無協力・無理解で、一時期診療所を手伝わせたこともあったが、妻の客に対する態度が悪くてすぐにやめさせた。
裁判所の判断:妻が動物病院を手伝った期間が短かったことは認められますが、それは妻が長男、すぐに次男を出産したからで、夫の主張は認められないと裁判所は判断しました。
夫の主張②:妻は自己中心的な性格上、妻として家事、炊事、掃除をしなかった。
裁判所の判断:夫は妻が家事を怠っていたことをメモしていましたが、それは夫が週末に自宅に帰った際のみで、また家事に関してのみ記載されていたことからそれを信用することは難しく、写真についても一時点で掃除をしていないことが常に掃除を怠っていたとまで言うことはできないと裁判所は判断しました。
裁判所のまとめ:夫の主張については大部分が認めることのできない事実ですが、夫も妻も家庭生活について相手のやり方、考え方を非難して互いに歩み寄る余地がありません。またお互いに結婚生活を復活させたいとは思っておらず、別居から、この裁判が終わる日まで既に6年6ヶ月以上が経っていることを考えると、夫と妻の夫婦関係は完全に崩壊していると認められます。
3 夫と妻を離婚する
離婚に関する事件では「離婚の原因を作った者の離婚請求は認めない」という大前提があります。
夫は妻に対して暴力をふるったり、妻が家事、掃除をしないことを明らかにするために写真やメモをとったりしました。夫と妻の夫婦関係が破綻した理由は夫の責任が大きいと考えられます。
しかし、夫と妻の夫婦関係の破綻については、互いの歩み寄れない考え方による部分が大きいため、夫からの離婚請求は認められると裁判所は判断しています。
また、長男、二男は成人し、長女は13歳になっているため、これも二人の離婚を認める要因のひとつとなっています。
4 長女の親権は妻に
夫と妻の別居以来、長女は妻と共に生活をしていて、また妻が親権者として不適格な事情はないため、妻が親権者となりました。

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