「請求を判断」に関する離婚事例・判例
「請求を判断」に関する事例:「国際カップル、夫の浮気により結婚生活が破綻した事例」
「請求を判断」に関する事例:「アメリカ国籍と日本国籍を有する夫婦の離婚請求について、日本法を適用し、有責配偶者である夫からの離婚請求を認めなかった判例」
キーポイント | 国際夫婦の離婚裁判の場合、どの国の法律を使って離婚を判断するかがポイントになります。 |
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事例要約 | この裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。 1 結婚 夫と妻は平成12年12月14日、アメリカ合衆国ネヴァダ州の方式によって結婚しました。平成4年にはカリフォルニア州にて長男が誕生しました。 夫はアメリカ国籍、妻は日本国籍を持っています。 2 日本での生活 夫と妻は日本で生活することにしました。遅くとも平成5年8月から、家族3人で日本での生活を始めました。 3 次第に増える夫婦喧嘩… 家族が、日本での生活を始めた当初は夫婦円満でした。しかし、次第に夫婦喧嘩が増え、平成6年には、夫婦喧嘩のときに妻が包丁を手にしたこともありました。 4 夫がニューヨークへ 平成9年12月11日、夫のみがニューヨークへ渡航して、妻と長男は日本に残りました。 妻は夫に対して平成10年1月ころから4月ころまで生活費を送金し、夫はこれを使って生活をしていました。 5 夫の浮気 夫は平成10年6月に再度来日してから日本にいる年は、浮気相手のサトミ(仮名)と同居しています。 平成10年6月ころ、妻の自宅のポストに夫とサトミ(仮名)がニューヨークで一緒に写っている写真が、「ME &SATMI ALWAYS TOGETHER!」などと書かれた封筒と一緒に入れられていました。 平成13年1月ころには、妻の元に、夫とサトミが一緒に写ったプリクラが貼ってある封筒に、「お前と俺は終わったんだ。」「俺は離婚したいんだ!」などの内容が書かれた手紙と共に、夫の署名のある離婚届が送られました。 6 その後 妻は平成7年にアメリカ合衆国の永住権を取得し、平成12年8月25日、長男と共にニューヨークへ引越しました。 夫は日本に住んでいます。 |
判例要約 | 1 適用される法律は日本法 夫はアメリカ国籍で、妻は日本国籍のため、どの国の法律によって離婚請求を判断するかが問題になります。 夫と妻、長男は共に遅くとも平成5年8月から、少なくとも平成9年12月ころまで主に日本で生活をしているため、婚姻生活を最も長く送ったのは日本であり、離婚原因も日本で発生したと認められます。 夫婦に最も密接な関係がある地の法律は日本の法律であるといえるので、この離婚請求については日本法が適用されるのが適当です。 2 婚姻関係破綻の原因は夫の浮気にある 平成6年の夫婦喧嘩の際、夫が妻に対して差別的発言や包丁を手にするような言動があったり、訪問者の前で夫と妻が口論するようなことがあっても、平成9年12月までは夫と妻は同居して婚姻生活を続けていました。夫が同月ニューヨークへ渡航した後も、妻が生活費を送金し、夫がこれで生活する関係を維持していて、少なくともこのころまではまだ婚姻生活が破綻したとは認められません。 よって、平成10年3月以前の時点で夫がサトミと浮気をしたことが、妻との婚姻関係破綻の原因といえます。 3 夫の離婚請求を認めない 離婚の原因を作った者からの離婚請求を裁判所は認めないという大原則があります。 ただし、離婚の原因を作ったものからの請求でも、離婚請求が認められる場合があります。それは、夫婦の別居が二人の年齢と別居期間との対比で相当の長期間であって、未成年の子供がいない場合には、離婚を認めることによって、相手方が精神的、社会的、経済的に過酷な状態におかれない場合です。 今回のこの夫婦の場合、夫34歳、妻37歳ですが、同居期間は約5年半で、別居期間は約5年間に留まっています。別居期間が、夫と妻の年齢と同居期間と比べて相当の長期間に及んでいるとはいえません。 また二人の間には満10歳にすぎない長男がいることも併せると、離婚原因を作った夫からの離婚請求を認めることはできません。 |
原文 | 主 文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告と被告間の長男A(平成4年○月○日生)の親権者を被告と定める。 第2 事案の概要 本件は,アメリカ合衆国国籍を有する原告が,日本国籍を有する被告に対し,原,被告間の婚姻関係が破綻し,修復の見込みがないと主張して,離婚及び原,被告間の未成年の子についての親権者の指定の裁判を求め,被告が,本件訴訟の国際裁判管轄は我が国には存在しないから本件訴えは不適法であるし,仮に本件訴訟の国際裁判管轄は我が国にあるとしても,原告は,原,被告間の婚姻関係の破綻について主として責任のある配偶者であるから,原告からの離婚請求は認められない旨主張して原告の請求を争う事案である。 1 本件訴訟に至る経緯 (1)当事者 原告(1968年生)と被告(昭和40年生)は,平成3年12月14日,アメリカ合衆国ネヴアダ州の方式により婚姻した夫婦であり,原告はアメリカ合衆国国籍,被告は日本国籍を有する。原,被告間には,平成4年○月○日生の長男Aがいる(甲1,2)。 現在,原告は主に日本国内に,被告は,アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市にそれぞれ居住している(甲4の1,2,乙1,原告本人,被告本人)。 (2)原告は,平成11年2月,被告を相手方として夫婦関係調整の調停を申し立てたが(平成11年(家イ)第727号夫婦関係調整申立事件),調停期日に被告が出頭しなかったため不成立となった(甲4の1,2,弁論の全趣旨)。 (3)原告は,平成13年3月5日,当庁に対し本件訴訟を提起したが(当裁判所に顕著な事実),被告も,同年9月17日,アメリカ合衆国ニューヨーク州最高裁判所に対し,原告を相手方とし離婚を求める訴訟を提起した(甲8)。 2 争点 (1)国際裁判管轄の有無。 (2)原告が有責配偶者か否か。 (3)長男Aの親権者は,原告,被告いずれが適当か。 3 争点に関する当事者の主張 (1)争点(1)について ア 被告 離婚訴訟の国際裁判管轄が我が国にあるというためには,原則として被告の住所地が我が国にあることを要すると解するべきである。 しかし,原告の住所が我が国に存在する場合において,原告が遺棄された場合,被告が行方不明である場合その他これに準ずる場合にまで我が国に国際裁判管轄を認めないとすると,国際私法生活における公平の理念にもとるというべきでり,この場合には,例外的に我が国に国際裁判管轄があるというべきである。 本件においては,被告の住所地はアメリカ合衆国であり,また,原告が日本において遺棄されたという状況にはない。また,原告が,将来的に被告及び長男と生活する予定でニューヨークに居住していたことがあることに照らすと原告の生活の拠点が日本にあったとはいえず,本件訴訟の国際裁判管轄が我が国において認められないとしても,国際私法生活における正義公平の理念にもとるとはいえないし,被告及び長男が現在ニューヨークに居住していることにかんがみると,本件訴訟の国際裁判管轄がアメリカ合衆国にあると解するのが当事者にとって公平である。 したがって,本件訴訟の国際裁判管轄は我が国にはない。 よって,本件訴えは不適法であるから却下されるべきである。 イ 原告 被告の主張は争う。 被告は,原告に対し,ニューヨークに居住し さらに詳しくみる: 被告は,原告に対し,ニューヨーク・・・ |
関連キーワード | 有責配偶者,別居,準拠法,国際結婚,浮気 |
原告側の請求内容 | ①妻との離婚 |
勝訴・敗訴 | 全面敗訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
400,000円~600,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成13年(タ)第143号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「国際カップル、夫の浮気により結婚生活が破綻した事例」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この裁判は夫(原告)が妻(被告)に離婚を求めて対して裁判を起こし、 妻(反訴原告)が夫(反訴被告)に対して離婚と慰謝料の支払いを求めて裁判を起こしました。 1 結婚 夫と妻は、昭和47年1月5日に結婚の届出をして夫婦となり、両者の間には、長男と二男の二人がいました。 結婚後、夫の実家がある新潟に戻って、昭和47年1月5日に挙式し、結婚の届出をしましたが、農家の仕事が合わないため、ふたり揃って再び上京して生活するようになりました。 2 結婚生活 二人は共働きをして生計を立てていたが、生活に余裕を生じるようになった昭和57年4月、ローンを組んで融資を受け、マンションを購入して、ここに家族で居住するようになりました。 しかし、夫婦は、ローンの返済に追われ、夫のストレスなどが原因となって夫婦喧嘩をするようになり、次第にその夫婦関係が悪くなっていきました。 3 夫の浮気 夫は、昭和62年、その勤務先の会社の経営者の妹である上村(仮名)と親密な交際をするようになりました。 その交際は、妻に発覚し、夫は、妻に対し、上村との関係を解消したと伝えましたが、 同年11月末ころには、本件マンションを出て、妻と別居し、アパートで暫く単身生活をした後、上村と同居するようになりました。 4 調停 妻は、平成元年6月ころ、夫に対し、生活費用の家事調停をおこない、 毎年1月及び8月に各25万円、2月ないし6月及び9月ないし11月に各28万円、7月に53万円、12月に78万円を支払うという内容の調停が成立しました。 夫は、その後、不況による収入の低下を理由に、平成5年になって、結婚費用の減額を求める調停を申し立て、同年3月15日、夫が負担する婚姻費用の額を毎年1月・6月・8月・11月分を各20万円、7月分を40万円、12月分を50万円に変更する調停が成立し、 平成8年7月18日、毎年1月・3月・6月・8月分を各16万円、2月・9月・11月分を各22万5000円、7月・12月分を各36万5000円に変更する調停が成立しました。 5 結婚費用の支払い 妻は夫が結婚費用の支払いをしないとして、平成12年8月ころ、夫の給料を差し押さえ、その差押えで結婚費用の支払を受けています。 家のローンは夫が支払いを行っていましたが、差し押さえの以後は、夫が支払をしないため、妻がその差し押さえた給料のうちからローンの支払もしています。 |
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判例要約 | 1 夫と妻の離婚の請求を認める 夫の浮気は離婚の原因になったといえます。 また、妻は離婚によって生活が大変な状況になるといいますが、夫は相当な結婚費用を支払っており、 妻が自分で切り盛りしていく問題です。 ですから、夫と妻の離婚の請求は認められました。 2 妻の慰謝料の請求を認めない 調停によって夫が支払ってきた結婚費用の額が4,000万円を超えており、 マンションの持ち分も2分の1なので、慰謝料は十分として、妻の請求は認められませんでした。 3 妻の財産分与の請求を認める マンションは妻の生活の拠点でした。 ローンはまだ残っており、その支払いが出来なくなって、マンションを失うという危険も考慮した上で、 ローンは妻が支払うということで、マンションを妻のものとしました。 |
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