「適宜」に関する事例の判例原文:外国人である夫からの離婚請求が認められないとした事案
「適宜」関する判例の原文を掲載:,平成8年以降,原告は,みずから給与を管・・・
「結婚生活の破綻の原因を作った側からの離婚請求を却下した判例」の判例原文:,平成8年以降,原告は,みずから給与を管・・・
| 原文 | 受け取り,かつ,自己の問題点については十分に意識しようとはしなかったため,元々国際結婚で文化面での共通の基盤がなかった原被告間の感情的な溝は徐々に深まっていった。 3 原告の給与は当初被告が管理していたが,平成7年ころに被告が貸金庫に貴重品を収め,原告にその内容を明らかにしなくなったことから,平成8年以降,原告は,みずから給与を管理し,その中から被告に生活費として月額60万円,後には65万円程度を渡すようになった。 また,原告は,金融関係の仕事に従事し,転職によっておおむね収入が増えるなどキャリアアップを果たしてきたが,被告は,このような転職に不安を持っており,平成9年3月の転職の際には,しばらくの間自分は食事を作らないと言い,原告に子らの弁当を作らせるといったことがあった。 こうしたことがきっかけとなって原被告の仲違いは表面化し,口論も増え,被告が,泥酔して帰った原告を家に入れないといった事態も起こった。そして,口論の過程で被告から離婚が口にされることもあり,被告は,平成8年の11月には,期限ぎりぎりまで原告の配偶者ビザの更新願いに署名しなかった。なお,配偶者ビザの関係では,同様のことが,その3年後にも繰り返された。 4 原告は,平成9年5月以降,本訴における原告代理人に離婚を前提とした相談をしていた。しかし,平成10年1月に原告代理人が原被告とともに面談したところ,被告は本心では離婚を望んでいないことが判明し,その結果,原被告は結婚生活をやり直してみることを合意した(甲7)。 なお,原告は,平成9年の秋ころには,元部下であったCという女性と時々食事をともにするなどしており,相当に親密な関係にあった(乙2,3によれば右の事実は認められるところであるし,原告自身も,本人尋問で,軽いキス程度のことはあった旨を供述している。しかし,この関係に不貞行為までが伴っていたことや,この関係が前記の合意の後も続いていたことを示す客観的な証拠は特に存在しない)。 5 しかし,原被告の関係はその後も必ずしも改善せず,長女は,これが一因となって拒食症となった。 6 平成13年1月ころから,原告は,そのころの部下であったD(以下「D」という)と親しくなり,同年2月に被告が原告とともに原告の事務所に赴いた時には,台所のシンクの奥にDの下着が丸めて紙袋に入れられているのを発見するといったことがあった。また,このころから原告は週末に一人で外出することが多くなった(原告とDの不貞は乙6,7から明らかであるが,右のような認定事実に照らすと,平成13年の春ころには既にこれが始まっていたものと推認することができる。原告も,本人尋問において,同年6月以降の関係は認めている)。 これによって原被告の関係はさらに悪くなり,平成13年7月を最後に夫婦関係もなくなった。また,長女の拒食症も悪化した。 平成14年7月から8月に被告は長女とともにその拒食症治療のためにハワイに滞在していたが,8月10日に被告らが帰国すると,原告は別居宣言をし,被告と子らを残して家を出,同年9月末ころには現住所に居住するに至った。その後に原告が申し立てた調停は,同年10月10日に不成立となった(甲3)。 7 現在,原告の収入は相当高額であるが,被告は無収入である。また,被告の居住するマンションの賃料は引き続き原告の勤務先が負担している状況にある。 原告は,別居後も婚姻費用として月額40万円の外,被告の要求に応じて適宜臨時の出費も行っている(前記の月額の定期婚姻費用は,原告の収入が相当に高額なものであること,長女の拒食症の治療にそれなりの金額が必要であることからすると,必ずしも十分なものであるとはいえないかもしれないが,そのことをもって原告が被告を遺棄したとまではいえない。その適正額は,家庭裁判所の判断をまって決定されるべき事柄であろう)。 二 判断 1 一に認定の事実によれば,原被告の婚姻関係は,原被告が別居した平成14年8月に破綻したものと認められる。 原告は,右破綻の時期について前記の被告とのやり直しの合意(平成10年1月)以前の平成8,9年ころを主張している。 確かに,前記認定のとおり,平成8,9年ころには原被告間 さらに詳しくみる:の溝はかなり深まっていたが,その後に前記・・・ |
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