「軋轢」に関する離婚事例・判例
「軋轢」に関する事例:「性格の不一致による結婚生活の破綻」
「軋轢」に関する事例:「性格の不一致から夫が請求する離婚に対し、子供の親権が妻と認められた事例」
キーポイント | この事件のキーポイントは離婚が認められるためには、結婚生活をこれ以上継続することができない重大な理由が当事者の間になければなりません。 結婚関係の破綻は妻と夫どちらの責任なのかが問題となります。 |
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事例要約 | この裁判を起こしたのは、夫(原告)であり、裁判を起こされたのは、妻(被告)です。 1 結婚 夫は平成2年4月から仕事の関係でマサチューセッツ州ボストンに在住していましたが、一時帰国した際に妻と知り合い半年程度の交際期間を経て結婚しました。結婚後、夫の赴任先であるマサチューセッツ州ボストンで暮らし、その後、夫がニューヨークに転任するのに一緒に転居し、平成7年3月に帰国して千葉県我孫子市で生活していました。 2 夫婦間に離婚話が出る 平成11年12月8日に夫と妻の間に離婚の話が出て、妻は大阪の実家に戻ったことがありました。そして、平成11年の暮れに夫が大阪にいる妻を訪ねて夫婦間のことについて話合いをしましたが、このときは当面の間別居して生活することとなりました。 3 別居 妻が平成12年2月1日、夫の元に戻り離婚について話合いを行った結果、平成12年2月14日に合意書を作成しました。平成12年2月18日妻は再び三人の子らを連れて妻の大阪の実家に戻り、夫名義で賃借して現在まで夫と別居しています。 4 離婚調停 夫は妻を相手に大阪家庭裁判所に離婚調停を申し立てましたが平成14年2月26日に調停は不調となって終了しました。 |
判例要約 | 1 離婚を認める 夫と妻の結婚関係は破綻し、回復を期待できない状況となっているため、結婚生活をこれ以上継続することができない重大な事由が生じたものと認められます。結婚関係が破綻した原因については、夫と妻の性格の不一致にあるというべきで、破綻の責任が主に夫にあると認められる証拠はないため、夫の離婚請求を認めます。 2 長男の太郎(仮名)、二男の次郎(仮名)、三男の三郎(仮名)の親権者をすべて妻と認める 夫と妻が別居を開始してから現在まで三人の子供たちは、妻が監視保護、教育していることが認められます。これを夫に変更しなければならない事情は認められないため、三人の子供の親権者は妻とすることが相当です。 3 夫のその他の請求を認めない 結婚関係を破綻させたことについては、妻に主な責任があることを認められる証拠はないため、夫の慰謝料請求については認めません。 4 訴訟費用 訴訟費用は、これを10分割して、その5を夫、残りを妻の負担とします。 |
原文 | 主 文 1 原告と被告とを離婚する。 2 原告と被告の間の長男A(平成7年○○月○○日生),二男B(平成7年○○月○○日生),三男C(平成7年○○月○○日生)の親権者をいずれも被告と定める。 3 原告のその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用はこれを10分し,その5を原告の,その余を被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 主文1項と同旨。 2 原告と被告の間の長男A(平成7年○○月○○日生),二男B(平成7年○○月○○日生),三男C(平成7年○○月○○日生)の親権者をいずれも原告と定める。 3 被告は,原告に対し,金500万円及びこれに対する平成14年4月18日から支払済みまで年5パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 本件は,夫である原告が,妻である被告に対して,悪意の遺棄及び婚姻関係の破綻を理由として離婚の請求をするとともに,慰謝料500万円の支払及び原告被告間の三人の未成年の子について,親権者をいずれも原告にすることを求めた事案である。 1 前提となる事実 (1)当事者及び婚姻 原告は,昭和33年○月○日,父D,母Eの二男として生まれ,被告は,昭和38年○○月○日,父F,母Gの二女として生まれ,両者は,平成2年11月19日,結婚して婚姻届を了した。 原告と被告との間には,長男A(平成7年○○月○○日生),二男B(平成7年○○月○○日生まれ),三男C(平成7年○○月○○日生)の三人の未成年の子(以下「三人の子ら」という。)がいる。 (2)原告と被告が結婚した経緯 原告は,平成2年4月から,仕事の関係でマサチューセッツ州ボストンに在住していたが,一時帰国した際に被告と知り合い,半年程度の交際期間を経て結婚し,結婚後,原告の赴任先であるマサチューセッツ州ボストンで暮らし,その後,原告がニューヨークに転任するのに伴い同所に転居し,同7年3月に帰国して,千葉県我孫子市において生活していた。 (3)別居及び離婚を求める調停の申立て 被告は,平成12年2月,三人の子らを連れて大阪の被告の実家に行き,現在まで原告と別居しており,原告は,被告を相手方として,大阪家庭裁判所に離婚調停を申し立てたが,平成14年2月26日,調停は不調となって終了した(大阪家庭裁判所平成13年(家イ)第3139号。以下「本件離婚調停」という。)。 2 争点 (1)離婚原因(悪意の遺棄・婚姻を継続し難い重大な事由)の有無 (2)慰謝料 (3)親権者の決定 3 争点に関する当事者の主張 (原告) (1)悪意の遺棄(民法770条1項2号)及び婚姻を継続し難い重大な事由(同項5号)について ア 原告と被告は,平成3年1月27日に挙式をしたが,被告は,1か月後,突然大阪の被告の実家へ帰ってしまったことがある。 イ 被告は,自らの誤りを認めない性格で,また,原告の友人や親族が原告方を訪問しても,不快感を露わにし,気まずい思いを与えることも多かった。 ウ 原告と被告の間に三人の子らが生まれた後は,被告は頻繁に実家に帰り,1年のうち半分以上もの期間を,大阪の実家で生活するという状態であった。 エ 原告は,被告が大阪に帰り別居すると言い出した際,真実は,被告と離婚をする意思はなく,三人の子らのためにも,何とかして被告との関係を修復しようと考えていたにも拘わらず,被告の求めに応じて,平成12年2月14日,被告との間で,財産分与 さらに詳しくみる:以上もの期間を,大阪の実家で生活するとい・・・ |
関連キーワード | 離婚,親権,親権者,調停,性格の不一致 |
原告側の請求内容 | ①妻との離婚 ②長男太郎(平成7年生)、二男次郎(平成7年生)、三男三郎(平成7年生)の親権者をいずれも夫と認める ③妻は夫に対して5,000,000円を平成14年4月18日から支払済みまで年5パーセントの割合による金額を支払う |
勝訴・敗訴 | 一部勝訴 |
予想裁判費用 (弁護士費用) |
400,000円~600,000円 |
証拠 | 1.住民票 ・浮気相手と同居していることを証明するもの 2.戸籍謄本・子供のDNA鑑定書 ・浮気相手との間に子供がいる場合は、それを証明するもの 3.写真、録音テープ、ビデオテープ ・例えばホテル・浮気相手の自宅への出入り写真など 4.探偵社等の調査報告書 ・相手の浮気を証明できるもの 5.クレジットカードの利用明細・領収書 ・飲食店・ホテルなどの利用記録など 6.パソコン・携帯電話のメール、手紙 ・浮気相手とのやり取りを証明できるもの |
審査日 | 第一審 東京地方裁判所判決/平成14年(タ)第247号 第二審 なし 第三審 なし |
上部の「性格の不一致による結婚生活の破綻」に関連する離婚法律問題・離婚判例
事例要約 | この事件は、夫(第一事件原告)が妻(第一事件被告)に対して裁判を起こし、 妻(第二事件原告)が夫(第二事件被告)に対して裁判を起こしました。 1 結婚 妻と夫は平成6年3月12日に結婚の届け出をし、二人の間には長女の花子(仮名)がいます。 平成8年には、妻と夫は二人の名義でマンションをローンで購入しました。 2 別居 夫は仕事で多忙な時期があり、妻は結婚前から精神的に不安定なところがあり、 精神科の投薬とカウンセリングによる治療をしていましたが、徐々に投薬や飲酒の量が増加していきました。 妻は、夫との結婚自体がストレスとなり限界になっているとして、夫が家を出て別居をしました。 3 調停 別居後、妻と夫は互いに弁護士を代理人として、離婚の話し合いを続けましたが、 合意できず、平成13年3月、夫は妻にたいして、離婚の調停を行いました。 しかし、平成14年4月、合意ができず調停は終わりました。 4 第一事件 夫は妻に対し、離婚と947万円の慰謝料を請求する裁判を起こしました。 5 第二事件 妻は夫に対し、離婚と花子の親権を得ること、そして財産分与として685万円を請求する裁判を起こしました。 |
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判例要約 | 1 離婚の原因は夫にはない 妻は夫がマリファナを使用し、浮気をしていたと主張していますが、 夫は通常の生活を送ってきたことや、浮気を決定的に裏付ける証拠がないことから認められませんでした。 別居は、妻の精神状態の改善が目的であり、結婚生活は修復できないほどになっていたとされました。 2 長女の親権は妻が得る 妻と夫の別居後、約3年半の間、妻が長女を養育しており、問題も生じていませんでした。 また、9歳の女子であることから、親権は妻のもとのなりました。 3 妻が夫に財産分与として400万円を支払う 結婚前に得たアパート(秋田県にある)は妻のものとされました。 また共有の名義で買ったマンションや、預金は妻と夫の共有の財産です。 毎月夫がマンションのローンを支払ってきており、アパートは人に貸していること、 その他に借金の残額や預金の残高を考えて、妻は夫に400万円夫に分けることと判断されました。 |
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