「分担調停」に関する事例の判例原文:価値観の違いによる結婚生活の破綻
「分担調停」関する判例の原文を掲載:りの相違が存在したところ、それを夫婦間の・・・
「夫の暴力を多少なりとも認定して慰謝料請求を認めた事例」の判例原文:りの相違が存在したところ、それを夫婦間の・・・
| 原文 | ついて (1)前記認定の事実を前提にすると、原告と被告との間の婚姻は、原告と被告との間に、生活習慣、親子関係(姑との関係)、金銭感覚その他生活一般についての価値観のかなりの相違が存在したところ、それを夫婦間のコミュニケーションによってひとつひとつ調整し、解決して原告被告夫婦の固有の婚姻生活を構築するということができないまま、原告の被告に対する想いが主として無力感によって失われたことにより、平成13年2月ころに破綻の域に至ったと認めるのが相当である。 原告と被告が価値観の相違等を克服できなかった原因としては、原告が年齢の離れた被告に対して、積極的かつ説得力をもって自己の考えを伝えていくということが十分にできなかったことや、他方、被告も、年齢差等のために、原告の言動の中に含まれた円満な婚姻関係を構築していくために被告において適切に汲み取ることが必要であったメッセージを十分汲み取る能力あるいは努力に欠けていたことなどが考えられるが、もとより、この点は、当裁判所の推察の域を出るものではない。 (2)原告は、前記のとおり、婚姻破綻に対する被告の帰責性を縷々主張している。しかしながら、原告が主張する被告の高圧的態度や精神的虐待行為等については、多くはそのような事実があったと認めるに足りる証拠はなく、また、生活費の問題などは、多少のニュアンスの違いはさておき基本的に原告の主張にかかるような事実があったと認められるにしても、客観的にみて直ちに婚姻破綻原因となるような性質の事実ではない。 暴力についての当裁判所の認定は前記のとおりであるところ、これを前提としても、被告の行為は決して容認されるものではないし、肉体的な暴力は、そこに至る原因や経過、暴力の程度や回数に関わりなく、ただ1回の行為の存在により、これを振るわれた者の心に大きな傷を残すものであることを被告は十分認識しなければならないが、他方、本件において、証拠により証明されている暴力の程度、前後の経緯、また、被告がこれについて真摯に謝罪をしており、原告がその謝罪を受け容れていることなどの事情を総合考慮すると、原告と被告との間の一連の婚姻生活の歴史・経緯の中で、ことさらこの部分だけを独立して取り上げて婚姻破綻原因として認定することは相当でない。 (3)他方、被告は、原告が平成13年2月14日にAを連れて松山に帰り、以後、原告がその理由も明らかにしないまま一方的に離婚を主張するに至ったことこそが婚姻破綻の原因であると主張しているが、こられの原告の行為は、客観的には、破綻の原因ではなく破綻の結果である。また、原告がAを連れて家を出るというような事態に至るまでの間、被告が原告との婚姻関係について何ら危機意識を有していなかったということ自体、客観的には婚姻関係破綻のひとつの要素に他ならない(それについて被告に有責性があるか否かはまた別の問題である。)。 3 慰謝料請求について (1)原告の慰謝料請求について 前記認定の事実を前提にすると、原告と被告との婚姻が破綻したこと自体については、被告に顕著な有責性を認めることはできない。しかし、前記のとおり、肉体的暴力が人の心に与える影響を考慮すると、被告の暴力を全く不問に付することは相当でないから、この点について、原告が現に慰謝料の支払を求めている以上、被告はその責任を免れることはできない。 当裁判所は、この点について被告が支払うべき慰謝料の相当額は20万円であると認める。 (2)被告の慰謝料請求について 被告が、原告の突然の別居という行動に驚愕し、その後、松山まで4度も原告を訪ねて翻意を求めたにもかかわらず、結局、受け容れられなかったことによって、主観的に大きな精神的打撃を受けた事実は、当裁判所もこれを認めることができる。しかしながら、前記のとおり、これらは、婚姻破綻の原因ではなく結果であり、婚姻破綻の原因については、被告に特段の帰責性が見当たらないとの同様に、原告にも特段の帰責性は見当たらない。 被告は、別居以降の原告の行動を単なるわがままであると主張するが、かつて一度は被告を好きになり、年齢の差を超えて婚姻し、長女までもうけた原告が、今後の生活の不安を超えて被告との婚姻生活を断念するに至る過程を、単なる「わがまま」で説明することなど到底できないことである。 原告と被告との間の離婚調停、婚姻費用分担調停の経過や、本件訴訟の審理過程における被告の態度からみて、被告には、価値観の多様性や個人の感受 さらに詳しくみる:性の相違といったことに対する許容性・寛容・・・ |
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