「離婚を請求」に関する事例の判例原文:夫の浮気による結婚生活の破綻
「離婚を請求」関する判例の原文を掲載: ア 別居期間 本件にお・・・
「夫の浮気により婚姻関係が破綻したとして、夫からの離婚請求を認めなかった判例」の判例原文: ア 別居期間 本件にお・・・
| 原文 | するのが判例である(最高裁大法廷昭和62年9月2日判決・民集41巻6号1423頁)。 本件の場合,原告と被告との間には未成熟子であるAがいるが,有責配偶者からの離婚請求で,その間に未成熟子がいる場合でも,ただその一事をもってその請求を排斥すべきではない。 (3)そこで,本件の事実関係に基づいて判断する。 ア 別居期間 本件において,原告と被告が明確に別居状態に入ったのは,前記のとおり平成12年7月10日からであり,別居期間は未だ約2年半である。そして,例えば,これが5年以上にわたるというのであれば格別,2年半では「相当の長期間」と認めることはできない。 なお,前記のとおり,原告の勤務の関係で事実上別居せざるを得ない期間があったともいえるが,平成10年に家族3人で渡米して生活するなどしていることを考えると,平成12年7月10日以前の期間を別居期間に含めて算定することはできない。 イ 未成熟子の存在 前記のとおり,Aは平成4年○月○○日生まれで,現在11歳の未成熟子である。そして,例えば,これが15歳以上で,子自身の判断力が期待できるという年齢になれば格別,11歳の年齢では,離婚の請求の判断において子の存在を軽視することはできない。 ウ 原告は,Bとの間に一女をもうけ,現在,香港においてBと夫婦同様の生活をしており,被告のもとへ帰る意思はないことを表明している(原告本人)。 これに対し,被告は,原告はすみやかに被告母子のもとに帰るべきであると主張するが,以上認定の別居前後から現在に至るまでの状況に照らして,その実現は困難であるといえる。 エ その他の判断要素 (ア)原告は,被告との別居後は,被告に対し,婚姻費用の分担として月額35万円の送金を継続しており(争いがない。),また,仕事で日本に来た際にはAとの面接を行うようにしており(甲4,原告本人),子の養育に無関心ではないと認められる。 (イ)原告は,原告・被告間において,上記別居時点においては,客観的には婚姻関係が破綻している事実を前提として,被告も離婚に同意しており,離婚条件に関して合理的な話し合いをしようということで,合意書(甲2)の文案が詰められたという経緯があると主張する。 しかし,上記合意書は,文案であって,被告がこれに署名する寸前であったとの事実はなく(乙1,被告本人),また,被告が離婚を希望したことを認めるに足りる証拠もない。 したがって,上記合意書の存在をもってしても,当面の別居を容認したこと以上に,被告が離婚を前提に原告と交渉していたとは認められない。 (ウ)原告の陳述書(甲4)中には,調停中の平成13年8月28日,被告が夫婦共同名義のアメリカの預金のほとんど(6万5000米ドル)を原告に連絡することなく自分のものにしてしまったとの記載部分がある。 この点は,将来のある時点において財産分与が問題となる際には,その帰属について協議すべき事柄であるが,このことをもって,被告が離婚を容認している証拠であるとまではいえない。 (4)以上の諸事情を総合して判断する。 原告と被告との婚姻関係の修復可能性は少ないといえるが,前記別居期間の長さ,未成熟子の存在等を考慮すると,現時点においては,当面の間は別居状態が継続することはやむを得ず,未だ有責配偶者である原告の離婚請求を認めるには足りないというべきである(なお,婚姻費用の分担及び子との面接は必要である。)。 6 結論 以上によれば,原告の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第33部 裁 判 官 芝 田 俊 文 |
|---|
