離婚法律相談データバンク 不自由に関する離婚問題「不自由」の離婚事例:「夫の妻へのコミュニケーション不足による、結婚生活の破綻」 不自由に関する離婚問題の判例

不自由」に関する事例の判例原文:夫の妻へのコミュニケーション不足による、結婚生活の破綻

不自由」関する判例の原文を掲載:被告と「一緒にいることが気持ちの上ででき・・・

「夫の妻へのコミュニケーション不足を理由として、離婚を認めた判例」の判例原文:被告と「一緒にいることが気持ちの上ででき・・・

原文 について決して非協力的ではなかったことに照らすと,原告は,スペインで生活すること自体を嫌ったとは考えにくく,むしろその背景により大きな理由があることがうかがえるのであり,それを示すものが,乙4の2のメールに,「私がY1さんと一緒にいることが気持ちの上でできなくなってしまいました。」と記載されている部分であると思われる。
   (ウ)そこで,原告が,被告と「一緒にいることが気持ちの上でできなく」なった原因が何かという点が問題となるところ,それを探る最も有効な証拠が被告本人尋問の結果と考えられるが,被告本人尋問の結果からは,被告が原告に対し日常生活において物理的に不自由をさせないよう配慮していたことはうかがえるものの,逆に,被告としてはそれで十分であるという考えがかいま見えるのであって,被告が原告に対し精神的サポートを十分に払っていたことが浮かび上がってこない。
      すなわち,被告は,原告との性交渉が1ないし2箇月に1度程度であった旨反論し,乙6及び被告本人尋問の結果もこれにそうものであるが,原告と被告が婚姻生活を始めて1年経るか経ないかといった程度の夫婦でありながら性交渉の回数がその程度であるならば,原告と被告との精神的つながりが希薄であった可能性が高いといわざるを得ない。
      また,被告は,原告と別居してから現在までの間において,原告を翻意させて再度同居させるための具体的方策を特段講じてはおらず,この点も,別居前における被告の原告に対する接し方に問題があったことをうかがわせる事情といえる。
      さらに,被告は,前記認定のとおり,平成15年9月29日に原告に送金した金額が7万円にとどまった理由について,原告又はその訴訟代理人に説明しておらず,また,同年4月19日には原告名義で締結した保険契約を解約し,その点も原告に告げていないところ,送金額が少ないこと及び保険契約を解約したことのいずれも,被告の側からすれば正当な理由があるといえるものの,その正当な理由を原告側に説明しないという被告の態度自体,原告に対する思いやりの欠如を示すものといえる。
   (エ)以上の点が,結局のところ,乙4の2のメールの「私がY1さんと一緒にいることが気持ちの上でできなくなってしまいました。」との記載につながっていったものと推認される。
      換言すれば,被告は婚姻関係のパートナーとして原告を精神的にサポートする態度に欠けていたと考えられ,スペインへの赴任を目前にした原告が,このような被告と2人で果たして外国で生活できるのかどうかという不安を持つに至り,それが結果的に,原告が被告との離婚を決意するに至った主たる動機と考えられる。
   ウ そこで次に問題となるのは,この程度の事由をもって裁判離婚原因に該当するといえるかという点であるが,これについては,かなり微妙な問題があることは否定できない。すなわち,不貞行為,悪意の遺棄といった民法の明示する裁判離婚原因,その他,飲酒癖が程度を越えていたり,生活費を渡さないといった婚姻生活の基盤を揺るがす事由,悪意による性交渉の拒絶,虐待の類といった精神的かつ肉体的苦痛を与えるような事由などが認定できるような場合には,裁判離婚原因の存在を肯定しやすいが,夫の妻に対する精神的サポートが不十分であったというだけでは,果たして裁判離婚原因に該当するというほどまでの違法性ないし有責性を備えているかどうか,いささかちゅうちょせざるを得ない部分がある。
     しかしながら,夫婦は,民法752条の相互扶助義務の一環として,互いに相手の生活を尊重し合い,精神的に苦しむ状況に至らないように配慮したり,精神的に苦しんでいる場合にはそれを除去するといった,諸々のサポートをすべき義務があるというべきであり,被告の原告に対する接し方は,かような義務を尽くしたとはいい難い。
     そして,その結果,原告が,スペイン赴任を控えて被告との共同生活に不安を持ち始め,被告との婚姻生活を長期にわたって継続,維持していくことについて,自信と希望を持てなくなったとしても,当然といえるのであって,その原因をもたらした被告の側が,それ相応の不利益を受けることになっても,やむを得ないというべきである。
   エ 以上によれば,被告には,原告に対し十分な精神的サポートをせず,夫婦間のコミュニケーションを十分にとらなかった結果,原告を不安に追い込んだという点において,裁判離婚原因が存すると判断される。
     なお,前述したとおり,本件には弁論主義の適用がない関係で,争点(1)エ(コミュニケーションの欠如)における(原告の主張)の事実の範囲にとどまらず,それを超える事実をも併せて認定した上で裁判離婚原因の該当性を肯定しても,手続法的には問題はない。
 2 争点(2)について
 (1)財産分与は,夫婦双方がそれぞれ得た収入の合計を,婚姻生活に対する貢献度の割合に従って分配すべきものであるところ,原告は,共働き中も仕事を終えてから家事をこなしていたことを理由に,生活費は全て被告   さらに詳しくみる:が負担すべきである旨主張する。     ・・・