「ロー」に関する事例の判例原文:フランス人の夫の暴力による、結婚生活の破綻
「ロー」関する判例の原文を掲載: 前記第四・一(2)の認定事実によれば、・・・
「フランス人の夫の暴力によって結婚生活が破綻したとして、日本人の妻の離婚の請求等を認めた判例」の判例原文: 前記第四・一(2)の認定事実によれば、・・・
| 原文 | る原告が日本に常居所を有する日本人であるから、法例一六条ただし書きにより、本件離婚請求の準拠法は、日本民法であることになる。 (2) 前記第四・一(2)の認定事実によれば、原、被告間の婚姻関係は、完全に破綻しており、その回復の見込みはない。その直接の原因は、被告の原告に対する執拗な暴力及び脅迫であり、破綻の原因は被告にあるものと認められ、原、被告間には、婚姻を継続し難い重大な事由が存すると認められる。 四 争点(3)(一郎の親権者の指定)について (1) 準拠法 親権者の指定については、子の福祉の観点から判断すべきもので、離婚を契機として生じる親子間の法律関係に関する問題であるから、法例二一条によるべきものと解するのが相当である。本件では、《証拠略》によれば、一郎についてフランスの国籍について留保する旨の届出がなされており、一郎が二個以上の国籍を有し、そのうちの一つが日本国籍の場合に該当するから、法例二八条一項ただし書きにより、日本法が一郎の本国法であると認められ、一郎と原告とは本国法が同一であるから、法例二一条により、親権者の指定についても、日本民法が適用されることになる。 (2) 前記第四・一(2)認定の事実及び《証拠略》によれば、一郎の出生後原告が日本に帰国するまでの期間、一郎の主たる監護者は原告であり、帰国後は専ら原告が原告の両親の援助を受けながら一郎を養育していること、一郎は平成一三年二月八日生まれで、本判決言渡時点で未だ二歳一一か月と幼く、生後六か月ころには軽度ではあるものの、病的可能性のある心雑音が認められている上(ただし、松本勉医師の紹介により受診したと思われる地域病院小児科の診断結果が、本件証拠上明らかでないので、この点をあまり重視することはできない。)、卵、牛肉、豚肉に対するアレルギー体質であることから、食事や生活環境にきめ細かな配慮が必要であること、原告は現在大学院生であって収入はないが、企業に勤める原告の両親から十分な経済的援助を受けることができ、また原告自身、修士課程修了後はフランス語教師として就職することが可能であると思われること、他方、被告は、原告及び一郎と同居していた期間、一郎の母親でもある原告に対し、繰り返し暴力を振るっていたこと及び一郎が生後四か月のころ以来、被告と一郎との交流は途絶えており、現在では一郎は被告を父親と認識しえないであろうことが認められ、これらの事実を総合すると、母親である原告が一郎の親権者となって、引き続き同人を養育監護していくことが、もっとも同人の福祉に適うというべきである。 これに対し、被告は、原告が被告の承諾なく一郎を伴って日本に帰国したことは違法であり、原告を一郎の親権者と指定すると、前記違法状態を容認する結果となって不当であると主張する。しかしながら、前記第四・一(2)認定のとおり、原告は、被告からの度重なる暴力に耐えかねて、やむを得ず一郎を連れて家を出、日本に帰国したものである上、家を出る際には警察署の許可を得ているほか、帰国の際にも警察官に予めおよその日程を告げている上、第四・二(1)で認定したとおり、フランス法においては、配偶者の暴力を受けた者は罪に問われることなく、①友人、家族の家、特殊な保護センター、ホテルに避難すること、②未成年の子を同行することができることが窺われるのであるから、原告が被告の承諾を得ることなく一郎を伴って日本に帰国したことをもって直ちに違法であるとはいえない。そして、被告がその主張の根拠とするパリ大審裁判所の決定が平成一三年七月四日以降、一郎をフランス国外に連れ出すことを禁ずるものであり、本件に妥当せず、当裁判所の判断がこうした決定に抵触するものでないことは先に子細に判示したとおりである。したがって、このことをもってしても、原告を一郎の親権者として指定すべきであるとする前記判断を左右するには足りないというべきである。 なお、被告は、フランスにおいて一郎の住所を被告の家とする仮処分が出されているから、日本に居住する原告を一郎の親権者と指定することは、前記仮処分の判断と矛盾する結果となって相当でないと主張するが、前記仮処分が本案訴訟を拘束するものでないことは、先に判示したとおりであり、また、被告自身も認めるところであって、したがって、この点の被告の主張も理由がない。 五 争点(4)(原告の被告に対する慰謝料請求権の有無)について (1) 準拠法 本件慰謝料請求の準拠法は、離婚に伴う財産的給付の一環をなすもので離婚の効力に関するものであり離婚の準拠法に従うものとして、本件においては、日本民法が適用されることになる。 (2) 前 さらに詳しくみる:記第四・一(1)の認定事実によれば、原、・・・ |
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