離婚法律相談データバンク信義則 に関する離婚問題事例

信義則に関する離婚事例

信義則」に関する離婚判例・離婚事例要約をはじめ、「信義則」関連の離婚調停に関する離婚判例のご紹介

「浮気していた夫からの離婚請求が第一審、第二審において認められた判例」

キーポイント 離婚に関する事件では「離婚の原因を作った者の離婚請求を裁判所が認めない」という大原則があります。
当判例のキーポイントは、夫による離婚請求を棄却し確定した前判決と比べて、夫が離婚の原因を作ったにも関わらず離婚請求を認め、第二審においても同様の判断をしている点にあります。
事例要約 (第一審)
この裁判を起こしたのは、夫(原告)であり、裁判を起こされたのは、その妻(被告)です。

1 結婚
当事件の当事者である夫は、妻と平成2年5月16日に婚姻の届出をし、夫婦となりました。
また夫婦の間には、長女の花子(仮名)が平成2年9月2日に、次女の桜子(仮名)が平成5年6月24日に、それぞれ誕生しています。
2 夫の浮気
妻は、平成5年7月に夫と甲山(仮名)と不倫関係になっていたことを知り、これを切っ掛けに夫婦関係が悪化しました。
3 夫婦の別居
夫と妻は、平成5年12月に妻が別のマンションに転居し、別居することになりました。
夫は、平成6年3月17日に妻のマンションに転居して、妻との同居生活を試みましたが、喧嘩が絶えることがありませんでした。
結局夫と妻は、同年7月16日に確定的に別居することになりました。
4 夫が別の女性と交際
夫は、平成9年7月に乙川(仮名)と交際するようになり、同年10月に乙川と同居するようになりました。
なお夫と乙川の間には、太郎(仮名)が平成11年8月28日に誕生しています。
5 夫による離婚請求の訴えの提起
夫は、平成10年4月14日に那覇家庭裁判所に対して、夫婦関係調整調停の申し立てをしましたが不調に終わったことから、同年10月6日に那覇地方裁判所に対して離婚請求の訴えを起こしました。
そして那覇地方裁判所は、平成12年2月14日に夫の離婚請求を認めて、子の親権者を妻に指定する判決を言い渡しました。
これに対して妻は、判決を不服として控訴しました。
そして福岡高等裁判所は、平成12年7月18日に原判決を取り消して、夫の離婚請求を棄却する判決を言い渡しました。
なお最高裁判所まで持ち込まれましたが、上告が受理されず平成12年7月18日に判決が確定しました。
6 夫が当判例の裁判を起こす
夫は、平成13年に那覇地方裁判所に対して、当裁判を起こしました。

(第二審)
この裁判を起こしたのは、妻(控訴人)であり、裁判を起こされたのは、その夫(被控訴人)です。

1 妻が当判例の裁判を起こす
妻は、当判例の第一審の判決(平成15年1月31日付)を不服として、同年に控訴を起こしました。

「ギャンブルで借金を重ねた夫からの、離婚請求が認められなかった判例」

キーポイント 当事件は、夫婦間の婚姻関係が破綻していることを前提として考えます。
もし破綻しているのなら、その原因が夫にあることにより、当事件の夫による離婚請求が常識に照らし合わせて、認めてよいのかどうかにあります。
事例要約 この裁判を起こしたのは、夫(原告)であり、裁判を起こされたのは、その妻(被告)です。

1.結婚
当事件の当事者である夫は、お見合いで知り合った妻と、昭和54年3月1日に婚姻の届出を行い、夫婦となりました。
そして昭和**年(原文記載無し)には、長女の花子(仮名)が誕生しました。
2.夫婦関係の悪化
妻の母親が、昭和60年10月に一緒に同居しはじめましたが、夫と妻の母親は仲が良いとはいえませんでした。
またこの頃から、夫と妻は食事や寝室を別々にするようになり、夫婦関係が悪化し始め、さらに夫は、夫婦関係の憂さ晴らしをパチンコ等でするようになりました。
昭和61年5月頃には、話し合いにより、夫は職場の家族寮に入り、妻は現自宅に居住することになりました。
3.離婚調停の申し立て
夫は、妻や妻の母親との関係が悪化したことにより、昭和63年7月に離婚の調停を申し立てました。
しかし、妻が夫に謝罪をしたため、夫は離婚の調停の申し立てを取り下げました。
4.夫のギャンブルによる浪費
夫は、平成元年7月頃から、パチンコや競輪などのギャンブル等で、貯蓄を切り崩していました。
また夫と妻は、平成7年に現在の自宅を購入しましたが、平成8年夏頃は、夫のギャンブルによる浪費が一層激しくなっていました。
また夫は、知人の自動車ローンの保証人になっていましたが、知人が亡くなったことにより、知人の借金を背負うことになってしまい、督促状が来たことにより、妻は借金の存在を知ることになりました。
妻は、夫婦関係の悪化、夫の借金や兄弟の病気など、精神的に不安定になり、うつ状態と診断され入院をしました。
また夫が十分な生活費を入れてくれないため、妻も銀行や信販会社から借金をするようになりました。
5.婚姻費用の分担と離婚の調停の申し立て
妻は、十分な生活費を入れてくれない夫に対して、平成13年3月婚姻費用分担の調停の申し立てをしました。
さらに妻は、夫に対して平成14年8月に離婚調停の申し立てをしました。
同時に、調停の申し立ての間に妻は、借金の返済の目処が立たなくなり、平成14年12月に自己破産の手続きをしました。
6.夫が当判例の裁判を起こす
夫は、夫婦関係の悪化がさらにひどくなったことにより、平成15年3月17日に当裁判を起こしました。

「婚姻関係の崩壊は夫にだけ原因があるわけではないとして、夫からの離婚請求を認めた判例。」

キーポイント 離婚が認められるためには、結婚生活をこれ以上継続することができない重大な理由が当事者の間になければなりません。
婚姻関係が継続しがたい重大な理由があるかどうか、夫には夫婦関係を破綻させた原因があるかがポイントになります。
事例要約 この裁判を起こしたのは夫(原告)で、裁判を起こされたのは妻(被告)です。
1 結婚
夫と妻は平成2年7月7日に結婚しました。
当時夫には定職がなかったため、妻が働いて生活を支えていました。しかし、平成2年9月に夫が新聞社に就職したことから、妻は退職して専業主婦として夫の給与や家計を管理するようになりました。
平成4年7月に長男が誕生しました。
2 夫婦喧嘩
妻は長男の妊娠6ヶ月検診の日に切迫流産になり、出産まで入院していました。
そのため妻は体力が落ち、出産後も育児に疲れ、精神的に不安定な状態となりました。
夫は新聞社勤務という仕事柄、多忙で勤務時間が不規則だったため、妻からの家事、育児の要求に応えきれないことも多くありました。
このころから、妻は夫が無駄遣いをしがちなことや、食事の支度など家事を十分にしないなどとして不満を抱いていました。一方夫も、妻が家事や食事の支度を十分にしないことや、すぐに実家の母親を頼ることに不満を抱いていました。
そのため、夫婦間では家事のことや金銭面でよく喧嘩がありました。時には暴力が伴うこともありました。
3 心機一転引越しをするも…
夫と妻は平成5年4月ころ、心機一転すべく引越しをしました。
しかし、ここでも時には暴力を伴う喧嘩が絶えませんでした。夫は同居を続けていては勤務にも支障が出ると考え、家を出て、平成6年1月に妻に対して離婚の調停を申立てました。
平成6年3月8日、夫と妻は当分の間別居して、夫が妻に対して毎月18万円の生活費を支払うという内容の話し合いがつきました。
しかし、平成6年5月ころ、夫が家に戻り同居することになりました。
4 マンション購入
夫は妻から勧められてマンションを購入し、平成8年7月に引っ越しました。
しかし、このため夫は毎月マンションのローンと管理費の支払いを負担することになり、家計に余裕がない状態になりました。
5 夫婦仲がうまくいかない日々
その後も夫と妻は互いに相手の言動に不満を抱くなどして、暴力を伴う喧嘩を繰り返しました。妻は夫婦喧嘩の際、自分の身を守るために包丁を手に持つこともありました。
6 別居
平成10年10月27日、夫と妻は長男の前でお金の問題で殴りあうなどの喧嘩になり、妻が頭部打撲等の怪我をして、妻の父親が救急車を呼ぶほどの騒ぎになりました。
これをきっかけに、夫は家を出て実家に戻りました。
妻は長男と共にマンションで生活して別居生活が続いています。
7 調停を申立てる
平成10年12月、妻は夫に対して夫婦の生活費を支払うようにと東京家庭裁判所に調停を申立てました。
夫も平成11年、離婚の調停を申立てました。
夫の申立てた調停は話し合いがまとまらずに終わりましたが、妻の申立てた調停は、夫がマンションのローンのほか、生活費として15万円を妻に支払うといった内容の話し合いが成立しました。
8夫、妻の気持ち
夫は別居後、長男とほとんど交流がありません。また、夫には妻とやり直す気持ちはありません。
妻はマンションで長男と暮らしています。妻は夫が暴力を振るったり、父親としての責任を自覚しないで一方的に離婚を求めるのは身勝手だと思っていて、夫と離婚する気はありません。

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