離婚法律相談データバンク 親権に関する離婚問題「親権」の離婚事例:「フランス人の夫の暴力による、結婚生活の破綻」 親権に関する離婚問題の判例

親権」に関する事例の判例原文:フランス人の夫の暴力による、結婚生活の破綻

親権」関する判例の原文を掲載:可能とするのは、同命令の執行を潜脱する意・・・

「フランス人の夫の暴力によって結婚生活が破綻したとして、日本人の妻の離婚の請求等を認めた判例」の判例原文:可能とするのは、同命令の執行を潜脱する意・・・

原文 被告を遺棄したとみるべきである。
  b 本件が遺棄又は行方不明に準ずる場合に該当しないこと
 前記のとおり、被告は原告の主張するような暴力を加えていない。また、原告に対しては、子の国外連れ出し禁止命令が出されている以上、原告は、まずフランスで、同命令の効力を争うべきであり、同命令により原告がフランスに再入国することが事実上不可能とするのは、同命令の執行を潜脱する意図を有するかのような主張である。また、原告は、フランスで離婚の申立てを行っており、当初は出廷し、訴訟追行する意思があったものと思われる。したがって、本件について、遺棄又は行方不明に準ずる事情があるとはいえない。
  c フランスにおける審理の要請
 本件は日本に国際裁判管轄を認めるべき例外に該当しないばかりか、むしろフランスで審理を行うことが当事者間の公平、真実の発見ひいては適正手続の遵守に寄与する。
  (a) 婚姻共同生活地がフランスであること
 原告と被告は、パリで婚姻し、同地に居住して生活し、一郎も同地で出生したのであるから、原告と被告の婚姻共同生活地はフランスである。また、原告は、フランス語に堪能であり、フランスの文化的・社会的な背景事情に精通しているから、原告がフランスで審理を受けることに障害はほとんどない。一方、被告は、一時的にしか日本に滞在しておらず、日本語はもちろん、日本社会や司法制度もよく分からず、日本で審理を受けることによる心理的障害は多大である。婚姻共同生活地には、離婚の訴えの審理に必要な証拠の多くが存在し、また、原、被告が同地で生活した経験を有する以上、言語や文化的障害も比較的小さいのであるから、当事者間の公平にも適うというべきである。
  (b) 原告の主張する事実がフランスにおける事実を基礎としていること
 原告の主張する遺棄又はそれに準ずる事情は、被告のフランスでの行為を中心としているから、関連する事情や証拠資料がほとんどすべてフランスに存する。そのため、本件の審理をフランスで行う必要性が非常に高い。
  (c) フランスでの立証活動が必要となること
 原告は、被告の暴力行為の書証として、診断書、告訴受理証、宣誓供述書等を提出しているが、これについては、診断書を作成した医師や宣誓供述書に署名した者に法廷での証言を求め、反対尋問を試みたり、告訴や被害届の帰趨及び刑事事件の捜査状況についても個別に捜査官から状況を尋ねるといった被告の反証の機会が与えられるべきである。また、被告側の証人尋問等の機会も与えられるべきである。しかし、本件の審理を日本で行うとなると、実体を明らかにするのにおのずから限界が生じ、被告側の防御が事実上制約されてしまうことになり、適正手続の確保も困難となる。
  (d) フランスで適切に審理を行いうること
 原告は、一度はフランスで離婚の申立てをしたのであるから、もともとフランスで訴訟を追行する意思があったのであり、再度フランスで離婚の申立てをすることも可能である。現在、被告の請求に基づく離婚訴訟がフランスで係属しており、原告は、前記訴訟につき、訴訟代理人を通じてフランスで適切に自己の権利を主張し得る。また、前記のとおり、パリ大審裁判所は、被告の申立てにより、平成一三年七月二七日、一郎の住所を父である被告の家と定める命令を出しており、これに対しては不服申立てが可能であるところ、原告は不服申立てをしていないから、前記命令は依然として効力を有する。もちろん、本案訴訟は、前記命令の判断に拘束されないとしても、本件において、一郎の住所を日本と定めることを前提として、原告に同人の親権を認めると、前記命令と異なる結果となる。
  (e) フランスでの手続の潜脱
 原告に対して、平成一三年六月一八日、子供の国外連れ出しを禁ずる行政処分が発令されたこと、平成一三年七月四日、パリ大審裁判所により、一郎をフランス国外へ連れ出すことを禁止する旨の命令が下されたこと、同年七月二七日、パリ大審裁判所により、子の住所を被告の住所と定める命令が下されたこと、平成一四年一一月一五日、予審判事により、原告に対する勾引勾留状(逮捕状)を発せられたことは、原告が一郎を連れて日本に帰国した行為を違法と評価するもので、本件は被告が原告を遺棄した場合に該当しない。また、日本に本件について国際裁判管轄を認め、一郎の親権についての判断を行うことは、フランスにおけるフランスの刑事司法を潜脱する可能性を含み、また、原告がフランスで禁止命令違反で処罰を受けたり、身体を拘束される可能性を理由に本件について日本に国際裁判管轄を認めることは、フランス司法当局の発した命令の執行を潜脱する意図に基づくもので、日本の司法制度に対する不信感を招き、相当でない。
 (2) 争点(2)(婚姻を継続し難い重大な事由の有無)について
 ア 原告の主張
 原告は、以下のとおり、被告から数え切れないほどの激しい暴力を受ける等し   さらに詳しくみる:て、心身共に限界に達し、やむを得ず、日本・・・

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