「書に署名」に関する事例の判例原文:フランス人の夫の暴力による、結婚生活の破綻
「書に署名」関する判例の原文を掲載:件訴えの国際裁判管轄を認めることが、被告・・・
「フランス人の夫の暴力によって結婚生活が破綻したとして、日本人の妻の離婚の請求等を認めた判例」の判例原文:件訴えの国際裁判管轄を認めることが、被告・・・
| 原文 | る旨の主張をする。しかしながら、被告が原告を遺棄したか否かを問題にする被告の主張は、前掲最高裁判所昭和三九年三月二五日大法廷判決に依拠するものであるところ、同判決が本件と事案を異にし、適切でなく、被告の主張がその限度で理由がないことは先に判示したとおりである。 そこで、所論に鑑み、我が国に本件訴えの国際裁判管轄を認めることが、被告指摘にかかるフランスにおける司法手続等を潜脱することになるか否かについて判断するに、まず、被告は、《証拠略》により、警視庁により、子供の国外連れ出しを禁止する行政処分が下されたと主張する。しかしながら、《証拠略》によれば、この文書は、警視庁から被告に対して宛てられた文書である上、「拝啓」との書き出しから始まり、被告に対し、被告の申し立てた手続の進行状況を報告する内容が記載されているにすぎず、同書面が行政処分の存在を証する文書であるとは認めることはできず、被告の主張は採用できない。 次に、パリ大審裁判所による、子供をフランス国外へ連れ出すことを禁止する旨の命令について判断する。確かに、《証拠略》によれば、被告が、パリ大審裁判所家事部に対し、平成一三年六月一九日、原告に対し、一郎をフランス国領土から連れ出すことを禁止する処分を申し立てた結果、パリ大審裁判所は、平成一三年七月四日、一郎は、同日以降は、原告と一緒であっても、フランス領土を出てはならない旨の仮処分命令を発令したが、その際に、原告が平成一三年六月一六日、被告と事前に協議することなく、一郎を連れて家を出た事実が認定された上、原告が、夫婦が共同で行使する親権の行使を損ねて一郎を日本に連れて行くおそれがあると判断されたことが認められる。しかし、先に認定、判示したとおり、原告と一郎は、既に平成一三年六月二七日に帰国しているところ、この判断は、平成一三年七月四日以降に原告が一郎をフランス国外に連れ出すことを禁止したにすぎず、同日以前に原告が一郎を日本へ連れ出した行為を違法とするものではない。また、この決定は、レフェレといわれる仮処分に該当すると考えられるところ、フランス民事訴訟法四八八条において、「レフェレの命令は、本案に関して既判事項の権威を有しない。」とされ、「本案訴訟の裁判官は、本案判決の内容につき、レフェレの命令の内容に拘束されない。」とされているから、本案訴訟の当裁判所の判断が直ちにこの大審裁判所の判断に抵触するわけでもない。加えて、一般に、外国裁判所の裁判が日本において効力を有するには、その要件として、外国裁判所の裁判に確定性が備わっていることが必要であり、外国裁判所の裁判が仮処分の性質を有するにとどまり、確定力を有する終局判決の性質を有しない場合には、日本においてその効力を是認することはできないところ、前記の裁判は、後に判断が取消又は変更される可能性が通常の確定判決よりも大きい仮処分決定であり、民事訴訟法一一八条の確定性の要件を具備しているとはいえないから、本件訴えの国際裁判管轄を日本に認めても、判断の抵触が生ずることはなく、フランスにおける手続の潜脱のおそれはない。 さらに、パリ大審裁判所による子の住所を被告の住所と定める命令について検討するに、確かに、《証拠略》によれば、パリ大審裁判所が平成一三年七月二七日に一郎の住所を父親である被告の家に定め、平成一三年九月二七日の調停において再検討する旨の決定を下した事実が認められる。しかし、この決定も、レフェレに該当すると考えられるところ、フランス民事訴訟法四八八条において、「レフェレの命令は、本案に関して既判事項の権威を有しない。」とされていることは前判示のとおりであり、また、この決定においては、《証拠略》によれば、「甲野花子が出現するよう指示された二〇〇一年九月二七日に調停の試みが為される限り、現在子供の住所を父親の家に定める理由がある。」「子供の住所を父親の家に定めるが、これは二〇〇一年九月二七日一〇時一五分(E一三号室)、調停の法廷で再検討」するとされていることが認められ さらに詳しくみる:る。したがって、その決定の判断は、暫定的・・・ |
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